では収録内容の詳細を

BEST OF SURVIVOR SERIES 1987−1997 
(約58分収録)
 アティテュード・コレンションと銘打ち、以前VHSのみで
発売されていた作品をDVD化。一挙に12枚が廉価版
として発売されたんや。これはその中の一枚ですワ。
基本的にこのシリーズにはDVD特典映像はなく、過去の
VHSテープがそのまんまDVDとなったと理解していただ
いて結構です。ただしなんぼ過去のVHSのフォーマットを
変えての発売でも、DVDの最大の機能である頭出し信号
まで入っていないのは大きな欠点。
従ってチャプター番号もなく、観たい場所があるなら、ひた
すら早送りボタンを押し続ける事になってしまいますんや。
仕方がないよって、以下はワシが勝手に段落と思える
場所に番号を振って解説しまっさ。

『レッスル・マニア』に次ぐ歴史を持つ、由緒正しき大会である
『サバイバー・シリーズ』。もともと『レッスル・マニア』が個人
闘争にピリオドを打つ大会なら、こっらは軍団闘争にピリオド
を打つことが目的の大会。最近でこそ、この色合いが薄まって
来てますが、ここではこの軍団抗争に着目して『サバイバー・
シリーズ』の歴史を振り返っております。

@87年の『レッスル・マニア』より
 ・故アンドレが、ホーガンに疑惑のフォール勝ちですワ。
A87年の『サバイバー・シリーズ』
 ・アンドレ軍がホーガン軍を破りよりました。
B89年の『サバイバー・シリーズ』
 ・大人気のHBKも、このころはミッドナイト・ロッカーズの
 片割れ。軍団長はアルティメット・ウォリアーでエエんかな。
C90年の『サバイバー・シリーズ』
 ・ビリオン・ダラー・マンの紹介で、アンダーテイカーが衝撃
 のデビュー。ホーガンの王座に挑戦し、フレアーの介入も
 あってなんとベルトを奪取。
D93年の『サバイバー・シリーズ』
 ・HBK軍と対したカナダ軍。しかし試合中のささいな接触が
 原因で、オーエンとブレットのハート兄弟の絆にヒビが。
E94年の『サバイバー・シリーズ』
 ・バックランドがブレット・ハートと対戦。レスリング一家で有名
 なハート家。しかし愚弟オーエンの裏切りが発覚してしまう。
 これ以降も、再々ハート一家は『ネタ』としてひどい仕打ちを
 受けるが、これはその第一歩か。
 ・メインはテイカーと故ヨコズナの一騎打ち。以前ヨコズナの
 死亡が伝えられた際、テイカーが試合中にヨコズナのTシャツ
 を着ていた事があって、テイカーもヨコズナを忘れがたき敵役
 として尊敬していたんやなって思い知らされた事がおましたワ。
F95年の『サバイバー・シリーズ』
 ・当時の米国の大統領であったクリントンのそっくりさんを招聘。
 ・リングではゴールダストとバンバン・ビガロの異色対決が。
 しかしゴールダストにやけに時間を割いた編集には?マークや。
G96年の『サバイバー・シリーズ』
 ・オースチンがブレット・ハートを相手に熱戦を展開。
 一気にスターダムへと駆け上がる事に。
 ・またテイカーとマンカインドの一騎打ちもありましたんや。
H97年の『サバイバー・シリーズ』
 ・ケインが衝撃のデビュー。マンカインドも一枚噛んで、兄である
 テイカーとの骨肉の争いがここから始まるんですワ。
 ・この年の夏の『サマー・スラム』において故オーエン・ハートの
 パイル・ドライバーにより首を負傷したオースチン。
 『サバイバー・シリーズ』では傷も癒えて、オーエンに復讐戦を。
 ついでにオーエンが所属するカナダ軍の面々にもスタナーや。
 ・HBKとブレット・ハートの王座戦。後々まで開催地名を冠して
 『モントリオールの悲劇』と語られることになるこの試合。
 詳しくは下の<総評>で。
 
<総評> 97年当時、王者であるブレット・ハートには競合団体
 であるWCWからオファーが来ており、ビンスも必死に引き止め
 工作を練っていたそう。しかしお客の興味がHBKやオースチン
 らに移っている事を察知すると、なんと引き止めのための約束で
 あった20年契約さえ破棄すると言い出したらしいですワ。
 これでブレットもWCWへの移籍を決意したんやけど、今度は
 ビンスから、HBKに負けて出て行ってくれへんかと注文が。
 勿論ベルトを持って他団体へ移籍など不可能とブレットも理解は
 していたんやろけど、自身のプライドもあって『不透明決着』で手
 を打とうとビンスに逆提案。かくして母国カナダはモントリオール
 に家族を招いて、ブレットは運命の日を迎えますんや。
 そしてそこで出された非常の結論。
 なんと試合中にHBKのサソリ固めが決まった瞬間、本部席の
 ビンスが、「ゴングを鳴らせ!」と強引に試合に幕を。
 ブレットは口に出してもいない『ギブ・アップ』を取られたんですワ。
 これではブレットも怒りますわな。試合終了直後には、ビンスの
 顔に唾を吐きかけて怒りの表情を見せるんやけど、ちゃんとその
 シーンもこのDVDには収められており、おまけに翌週のRAW
 でのビンスのインタビューまであり。注目してや、ビンスの顔を。
 ブレットに控え室で殴られた際の青タンが付いているから。
 尚、この試合はドキュメント映画として『レスリング・ウィズ・
 ザ・シャドウズ』なるタイトルで公開もされましたな。
 しかしこんな暗黒の史実さえ商品として発売し、この時のやりとり
 を何度もネタとして使い回すんやさかい、ビンスも根性が座って
 ますワ。最近かしましいオースチン解雇の件とあわせ、
 いろいろと考えさせられる内容でしたワ。


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