では収録内容の詳細を

このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。

CYBERSLAM 1996 (約2時間16分収録)
(PAL版)
 本DVDは96年2月17日にペンシルベニア州はフィラデルフィアの
ECWアリーナにおいて開催されたECWの定期戦『CYBERSLAM』
の模様を収録したものです。

@Judge Dredd & Bad Crew
 vs. Dino Sendoff, Don E. Allen & Dirt Bike Kid
  ダート・バイクなんて日本のマニアさんにも馴染みの顔もありますが、
 まぁ有象無象の方々による6人タッグ戦と理解していただければ結構か
 と思われる代物。試合開始早々にサンドマンが竹刀を振り回して乱入し、
 試合を木っ端微塵にブチ壊しや。『ジョバー』って呼ばれる選手の存在は
 皆さん御存知でしょうが、試合そのものにも『ジョバー』ってあるんやね。
ASpiros Grekko vs. El Puerto Ricano
  『ザ・プエルトリコ人』とやけに体毛の濃いマッチョ系グレコとの試合。
 グレコ、これがECWデビュー戦のようで、余裕で『ザ・プエルトリコ人』を
 下しておりますワ。
BTaz vs. Joel Hartgood
  またもや『ジョバー』相手のスクワッシュ・マッチ。今度はやけに色白で
 全身に刺青を彫ったジョエルが、タズによる受身不可のスープレックス〜
 タズミッションにて見事に粉砕されました。また@でサンドマンにしばか
 れまくった方々がゾロゾロと登場。そしてまたまたタズにボコボコに。
 最後はマイキー・ウイップレックも介入するんですが、やっぱりタズの餌
 食に。タズをプッシュしようって会社の目論見がよく見えますな。
C場面は変わって...。
  ジョーイ・スタイルスによる前口上中、突然会場の照明が消えるハプニ
 ング。そして僅かの時間の後に会場内に照明が戻ると、リング上には本
 興行の僅か6日前に開催されたWCWの『スーパーブロウル』において
 当時のWCWのブッカー(ブック様やないデ)ケビン・サリバンとの『アンタ
 を尊敬しますって言わされたら負け』ルールによるストラップ戦を行い、生
 放送中であるにも関わらず「アンタを尊敬するデ、ブッカーさん!」って業
 界隠語を使って暴言を吐き、そのままWCWを解雇されたばかりのブライ
 アン・ピルマンの姿が。
 いやー、これは実にクールな場面ですワ。そして『鎖を解かれた砲弾』
 あだ名通りピルマンは己を解雇したビショフを罵りまくって、会場の客相
 手に「お前らなんか所詮はSMART−MARKや!」と挑発。
 最後はリング上でオシッコをしようとGパンのファスナーに手を掛けたと
 ころにポールE、タッド・ゴードン、ダグラス先生ら団体首脳陣が飛び出
 し、やっとの思いで警備員がピルマンを取り押さえよりました。
 ま、当然これらはアングルであるんでしょうが、それを半分狂った(失礼)
 ピルマンが演ずるんやから、脚本家のポールEも団体首脳陣らもさぞ冷
 や冷やしたことやと思いますワ。
 あ、この前後の出来事は田中正志氏著の【開戦プロレス・シュート宣言】
 に詳しく、またこの後日談(これがまたまたとんでもない代物なんです)が
 『HARDCOREHISTORY』ってDVDに収録されており、ワシの拙くも入
 魂(←自分で言うなよ)のレビューも既に当HPにアップ済なので、こっち
 もチェックして下さいな。
DBuh-Buh Ray Dudley vs. Mr. Hughes
  なんかいきなり始まって、いきなり終わったって試合。WWFに移籍して
 今はずいぶんスマートになったババやけど、当時はこんなにコロコロと太
 っていたんですワ。 
ERon & Don Harris
 vs. The Headhunters (w/Damien Kane & Lady Alexander)
  ギャングスターズの片割れムスタファがリングへ。ニュージャック親分は
 欠場中なのか抗争中なのか残念ながら姿はなし。で、女子マネのアレキ
 サンドラを引き連れて難クセを付けて来るダミアン・ケインをムスタファがボ
 コったところで、日本でもお馴染みのハンターズが登場。守勢に回ると途
 端に弱くなってしまうムスタファを自慢の巨体であっさりと圧殺ですワ。
 そして今度はロン&ドンのブルース兄弟が現われ、何気なく『双子チーム』
 によるタッグ戦へと試合は移行。巨体と巨漢の迫力ある激突は、狙いすま
 した同時フォール。でもスコア上は一対一なのに、ブルース兄弟が何故か
 勝ち名乗りを受けました。あ、マニアの方なら乱戦の中でもどいつがロンで、
 どいつがドン、どいつがハンターAで、どいつがBなのか見分ける事は可能
 なのでしょうが、ワシは面倒なのでちょっと手抜きいたしました。
F場面は変わって...。
  負傷欠場中のドリーマーがビューラ嬢を伴って挨拶をしていると、抗争相
 手のレイヴェン一家が登場。しかも銭で一家に雇われたブルース兄弟まで
 が現われ、寄ってたかってドリーマーを総攻撃。最後は鉄柱を悪用し、ドリ
 ーマーの下半身に鎮座される『伝家の宝刀』を粉砕ですワ。
 実は本興行の一月前、96年1月5日の『HOUSE PARTY’96』において
 元々はレイヴェンの彼女であったビューラ嬢がリングで妊娠宣言。
 しかもビューラ嬢のお相手ってのが、レイヴェンの抗争相手であるドリーマ
 ーってベタベタ過ぎる愛憎劇があって、これに対するレイヴェン一家の報復
 やったんですワ。
GJT Smith vs. Axl Rotten
  FMWに参戦したことでも知られる元ボクシングのヘビー級王者のレオ
 ン・スピンクスの姿も客席にあるなか、デスマッチ部門専属のロットン相手
 にヘタレのJTが勇猛果敢に挑戦や。非情なる観客がロットンに手渡した
 ブル・ロープが活用されJTは半殺し寸前。でもロットンの隙を突いて勝負
 には勝つんですが、肝心のフィニッシュ・ムーブをJTがしくじったものやか
 らJTには客席からは烈火のごとく野次が飛び交いました。
 お客をなだめるってつもりやないんやろけど、急遽JTとは手の合うマイヤ
 ーズがリングに出て来て“シャー!”“シー!”合戦に突入。お客さんにも
 笑顔が戻ったんですが、やっぱりJTはお笑い部門専属やな。
HTriple Dog Collar Match :
 Francine & The Pitbulls
 vs. Stevie Richards & The Eliminators
  お決まりの『梅毒持ち』コールがこだまする中、ピットブルどもを引き連れ
 フランシーン嬢がリングへ。今夜はレイヴェン一家のちょっと頼りない若頭
 リチャーズ&イリミネーターズと『犬の首輪』戦で対決や。
 試合はフランシーン嬢とリチャーズ、ピットブル1号とクローナス、2号とサタ
 ンが各々首輪を使用して鎖で繋がれてゴング。
 でも鎖はすぐに外れてしまい、後は場内所狭しと乱闘がアチコチで繰り広
 げられる展開に。途中収録時間の関係で映像にハサミが入るものの、ラス
 トのイリミネーターズの得意技『完全殺戮』がフランシーン嬢へ見事に決ま
 るまで、スリルとスペクタル溢れる試合でした。
IECW TV Championship :
 Too Cold Scorpio vs. Sabu
  当時のECWって腕の達者な芸人揃いやったので過小評価されがちな
 んやけど、スコーピオってホンマにエエ選手やなってのが実感される試合。
 TV王座を巡る30分一本勝負はスコーピオが繰り出す滞空時間が長くっ
 て飛行姿勢の美しい各種飛び技と、サブゥが繰り出すいかにも性急な各
 種飛び技が交互に披露され、アクセントとしてスコーピオは変な形の複合
 技を、サブゥは十八番の自爆ダイブを織り込み、瞬きをする時間をこちらに
 全く与えないまま時間切れのドロー。プロレス・ファンなら至福の30分とな
 ること請け合いの好試合でっせ。
JShane Douglas vs. Cactus Jack
  WWF栄転を目前に控えたカクタスによる、レスリング道場の同期生で
 あるらしいダグラス先生とのシングル・マッチ。
 試合開始早々ダグラスがカクタスのスーツを引き破ると、カクタスお手製
 と思われるビショフの顔が描かれたTシャツが下から現われ、これを目ざ
 とく発見した客席は大受けや。こんなネタ、ホンマ誰が考えるんやろね。
 以降、序盤のダグラスによる椅子悪用の踵砕きをしのいだカクタスが、中
 盤は鬼神のド迫力でダグラスへ逆襲。実況のスタイルスも、「あの恐ろしい
 カクタスが戻って来た!」と絶叫ですワ。
 そして終盤はダグラスの持ち出した手錠により後手に拘束されたカクタス
 へ、ダグラスが非情の椅子攻撃。椅子攻撃も昨今珍しくはないんやけど、
 これは実に殺伐としたもので、ワシも思わず唸ってしまいましたワ。
 99年のWWFロイヤル・ランブルにおいてロック様とカクタス(マンカインド)
 が『アイ・クイット』戦で壮絶に火花を散らすんですが、あの試合の原型を
 これに見られる方も居るんやないやろかなァ。
 最後、試合はカクタスの不肖の弟子であるマイキー君が現われ、カクタス
 を助けるのかと思わせてカクタスの頭部へ惜別の椅子攻撃一発。
 カクタス、幸せそうな笑顔(?)を浮かべてリング上で失神大往生でした。
 Iの試合に続いて、これもまた非常に内容の濃い試合ですワ。 
 【追記】上でカクタスについてWWF(当時)栄転を目前に、と書きました
 が、実はカクタスの相手を務めたダグラスはカクタスとは正反対に、W
 WFへ一度は転出(95年7月1日の『Hardcore Heaven 1995』直後)し
 たものの、メジャー団体の水が合わなかったのか、(多分)96年1月2
 7日のECWアリーナ定期興行にて古巣ECWへと逆戻りしたばかり
 そう、この試合は大きな希望を抱いて転出して行く者(カクタス)と、夢
 破れて古巣へ出戻った者(ダグラス)の一瞬の邂逅でしたんや。
KECW Championship : Raven vs. Sandman
  ECW王座の懸かった今夜のメイン・エベント。サンドマンの横には女子
 マネの大御所ミッシー姐さんが、レイヴェンの横には『ECWの松田聖子』
 と呼ばれたカモナ・ワナレイヤ(←私と寝ましょうよって意味)が控え、当然
 試合の中では股間剥き出しのキャット・ファイトも用意されとります。
 試合はレイヴェンが子分衆のリチャーズ&ミーニー、客人のブルース兄弟
 を適時介入させ、最後は椅子へのDDTで粘るサンドマンを切って捨てま
 した。ま、IJとハイ・レベルな試合が続いたので及第点ってイメージの
 試合ではありましたけどな。


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