では収録内容の詳細を

このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。

AS GOOD AS IT GETS (約2時間27分収録)
(PAL版)
 本DVDは97年9月20日にペンシルベニア州はフィラデルフィアの
ECWアリーナにおいて開催されたECWの定期戦の模様を収録し
たものです。

@Tracey Smothers & Little Guido (w/Tommy Rich) vs.
 Balls Mahoney & Axl Rotten
  気心知れた演者と観客の間柄であるECWアリーナでの定期戦。
 でも、やはりオープニング・マッチには会場を温めてくれるカードが
 必要ですわな。そこでチョイスされたのが“曲者”グイドー、“南部の
 仕事師”スマザーズ、元NWA王者“野生の炎”トミー・リッチからな
 る『純血イタリア軍』とマホーニー&ロットンの巨漢コンビとの激突。
 『純血イタリア軍』も我が意を得たりと早速客席の常連(例のサング
 ラス&むぎわら帽)らと口論へ突入や(苦笑)。
 試合は序盤ロットンが姦計に長けた『純血イタリア軍』のインサイド
 ・ワークにローン・バトルを強いられるも、満を持してリングに入った
 マホーニーにグイドーが力任せに叩き付けられジ・エンド。
 けどカウント3スレスレでトミー・リッチがグイドーの足をサード・ロー
 プに乗せたものやから、試合後に余計な第二幕が始まって...。
AJustin Credible (w/Jason) vs. Jerry Lynn
  『地球上で最もセクシーな奴』と自惚れる『両刀使い』のジェイソン
 (ロック様のプロトタイプって言ったらロック様のファンは激怒するか
 な、けど眉毛吊り上げもこいつが元祖やし)がECWアリーナに連れ
 て来たのはWWFからのレンタル派遣契約のジャスティン・クレディ
 ブル。そう、この試合こそジャスティンのECWアリーナでのデビュー
 戦ですんや。相手を務めるリン(ちょっとタイツの色のセンスが悪い
 デ)ともども最後期ECWマットを切り盛りする重要人物となるので
 すが、これが二人のECWアリーナでの初遭遇となったんやねェ。
 試合はリンが放った場外フェンス利用のブルドッキング・ヘッドロッ
 クがモロに決まり、これはジャスティンちょっと旗色悪いデと思わせ
 る場面もありましたが、最後は旋回式の墓石パイルから飛び付き
 DDTで粘るリンを振り切ってなんとかジャスティンが勝利。ま、及第
 点のECWアリーナ・デビュー戦でしたな。
 ※この試合の前夜となる9月19日のニュー・ジャージー大会では
 ジャスティンとリンはチームを組み、『純血イタリア人軍』と激突。
 で、この試合中、なんとジャスティンは突如現れたジェイソンと結
 託し、リンを見殺しにして控え室へと戻ってしまいますんや。勿論
 試合はリンの屈辱の敗退となって、本試合へと雪崩れ込んで来る
 って筋書きですワ。
 ※ジャスティンのECWって団体でのデビューは、多分この約1ケ
 月前、8月21日のニュー・ヨークはクィーンズでの定期興行で行っ
 た対クリス・キャンディード戦(結果はキャンディードの勝利)や。
BChris Candido vs. Lance Storm
  当時のECWマットはダグラス、ビガロ、キャンディードが結成した
 トリプル・スレットって名のユニットが統治しておりまして、今夜はこ
 こから3試合全てトリプル・スレットのメンバーによるシングル戦が
 組まれております。で、その緒戦。まずはキャンディード君がストー
 ムと相対しましたんや。けど他のメンバーの援護がないよって、今
 夜のキャンディード君は余裕がおまへん。十八番のダイビング・ヘ
 ッドがズバリと決まってもストームがフォールを拒否しよるよって、こ
 れはストームの粘り勝ちも有り得るなと思わせたのですが、終盤コ
 ーナー最上段からキャンディード君の渾身のパワー・ボムが火を噴
 き何とかストームを撃破。良かったね、面子が保てて。
CBam Bam Bigelow vs. Spike Dudley
  極悪ユニット、トリプル・スレットのメンバーによる試練のシングル
 3連戦の第2戦なんやけど、このカードではどない見ても試練に直
 面しているのはスパイク君。しかも当時のECWではビガロがリン
 グ上からスパイク君を客席へと投げ込んだのがバカ受けしていた
 頃でして、この夜も両者がリングに姿を現すなり客席の四方八方
 から「(スパイクを)こっちへ投げろ!」コールの大合唱や
 そして運命のゴング。ま、スパイク君もちょっとは反撃したものの、
 やはりあれだけお客さんが観たがっているものを拒否し続けるこ
 とは出来ませんワ。最後には“イレズミ獣”ビガロに軽々と担がれ
 てそのまま客席へポイっと投げ込まれてしまいました。
 尚、生贄を貰ったお客さん、一致団結でスパイク君を神輿の様に
 持ち上げて隣へ隣へと循環させる手際のよさ(苦笑)。
 これ、ECWを語る場合に絶対外せない名場面なので、まだ観ら
 れた事がないのでしたら一度ご覧になって欲しいですワ。
 蛇足ですが、ビガロの勝利確定後もアンコールとして客席へのポ
 イ捨てが再度行われております。
DECW Championship :
 Shane Douglas (w/Francine) vs.
 Phil Lafon (w/Doug Furnass)
  ここでやっと登場したのがトリプル・スレットの首領であるダグラ
 ス。お得意のマイクでお客さんの感情を逆撫でしていると、今夜
 のマル秘の対戦者が花道へ。ウン?、誰かと思えば、これが全
 日本マット等でお馴染みのカンナム特急の片割れラファン(ダニ
 ー・クロファット)。チーム・メイトであったファーナスの姿も隣にあ
 って懐かしいなァなんて思われる方を居らっしゃるでしょうな。
 けど試合内容は終始悪漢ダグラスのペース。有能なるマネージ
 ャーのフランシーン嬢がタイミング良くロー・ブローをラファンの股
 間に見舞った後は、さながらダグラス先生による急所攻撃の各
 種バリエーション展示会(苦笑)。
 更に手下のキャンディードや用心棒のビガロを効果的に試合へ
 介入させ、最後はラファンをクルっと丸めてフォール勝ち。
 まだまだトリプル・スレットによる悪政時代は続くようですワ。
EECW TV Championship :
 Taz vs. Pitbull #2 (w/Pitbull #1 & Lance Wright)
  多分タズにやられたのであろう首のギプスと車椅子姿が痛々
 しいライトを引き連れピットブルどもが入場。寡黙な2号に代わっ
 て饒舌な1号がなんやかんやとマイクでまくし立てていると、タズ
 もリングへ。ここで今夜の対戦相手である2号が豪快なパワー・
 ボムをいきなりタズに見舞うのやけど、タズは何事もなかったか
 のように立ち上がりお返しのT・ボン・タズプレックス(これが洒落
 にならん角度で決まるんですワ)から片羽締めで2号を秒殺。
 更に車椅子に座るライトにまで手を出すに至って遂にポリスまで
 が制止にリングへ。しかし今夜のタズは何が気に入らないのか、
 ポリスにまで藤原式アーム・バーをガッチリと決めるなど大暴れ。
 結局控え室の若手総出でタズを取り押さえることとなりました。
 【追記】ランス・ライトの首の怪我ですが、これはやっぱり乱暴者
 (苦笑)のタズに当日やられたもの。ちなみに本HPによく来てい
 ただけている『サムゴーさん』によると、『RF-Video』からリリース
 されているデジタル・リマスター版のDVD−Rにはその様子が収
 録されているそう。また、タズのベスト版である『Best of Taz : FT
 W, F*ck The World』にもピットブル2号との試合を含めて収録さ
 れており、こちらはワシが確認いたしました。
FSabu vs. Sandman
  このDVDには収録されていないのやけど、多分入場時にお
 馴染みのバドワイザーの一気呑みを何度もやって空き缶を自
 ら自身の額にガンガンぶつけたからやろね、まだゴングも鳴っ
 ていないのに額から大流血している我等がサンドマン(苦笑)。
 ゴングが鳴ってからもサブゥ相手に控え室から持ち出した梯子
 を活用するなど乱調美全開のゴキゲンなファイト振りを披露。
 けど相手のサブゥに精彩がなく、試合中はずっとサンドマンに
 されるがまま。それでもサンドマンの守護神シンガポール・ケイ
 ン(ただの竹刀なんやけどね)により左頬を思いっきりしばかれ
 るに至ってはサブゥ鬼神の反撃が始まるかと思ったのですが、
 サブゥは屈み込んでなにやらゴソゴソと『ギミック』の仕込みに
 没頭。そう、マニアの方ならお分かりになるでしょ。シーク爺直
 伝の『ファイヤー・ボール』登場の時間ですワ。
 哀れ特大の火の玉に顔面を焼かれたサンドマン、試合続行不
 能となって花道を退場。試合はノー・コンテストとなりました。
 どうやらこの試合、秋のPPV『ノーヴェンバー・トゥ・リメンバー』
 での両者の対戦を煽るための『ネタ振り』やったみたいですな。
GTommy Dreamer & Beulah vs.
 Rob Van Dam & Bill Alfonso
  ワシ、結構ECWの試合は観てきたつもりなんやけど、ドリー
 マーとRVDの絡みって余り過去になかったように記憶します。
 で、手が合わんやろなとは思いながらモニター画面を凝視して
 いたんですが、試合開始早々サブゥが現れてRVDをヘルプ。
 二人掛りでドリーマーをテーブル葬に沈めてジ・エンドですワ。
 けど今夜のホンマのお楽しみはここから。
 ドリーマー、RVD、サブゥが去ったリング上に残ったビューラ嬢
 と『オトコ芸者』アルフォンソが番外戦を始めよりました。
 しかもビューラ嬢が振り上げたステンレス製の皿がアルフォン
 ソの額をジャスト・ミート。ここで止めとけばエエのに、アルフォ
 ンソも『流血ジョブ』(←ジュースって言うんでっか)に突入や。
 けどサービス精神が旺盛なのか、はたまた剃刀の刃が出過ぎ
 ていたのか、アルフォンソは底抜けの流血状態へ(苦笑)。
 またビューラ嬢も普通の神経の持ち主なら、あれだけ血だらけ
 の小汚いオッサンに身体を触られるだけでも失神ものやろに、
 立派にプロレス技で応戦したんやから拍手喝采もの。
 あ、試合(これって試合やったんか?)の結果ですが、ビューラ
 のウラカンが決まってアルフォンソに土が付いております。
 尚、このビューラ嬢とアルフォンソの絡みのみ、米国版DVDの
 『DEEP INPACT』にも収録されております。
HECW Tag Team Championship :
 New Jack & Kronus vs.
 Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley
  ECWほど名物タッグ・チームが多数在籍した団体はないと
 思います。ざっと列挙してもパブリック・エネミー、ダッドリーズ、
 ギャングスターズ、イリミネーターズ、ピットブルズ...。
 けどこの時点で機能しているチームはダッドリーズのみや。
 そのダッドリーズが保持するタッグ王座へ、諸般の事情があっ
 て各々パートナーを失った元ギャングスターズのニュー・ジャッ
 ク、元イリミネーターズのクローナスが恩讐を越えて結託挑戦。
 さて凶器が飛び交うこの大乱戦、実際の会場内にはギャング
 スターズのテーマ曲であった悪辣そうなラップがガンガン流れ
 てお客を煽っていたはずなんですが、英国ものDVDの特徴で
 当たり障りのない曲と差し替え(これまでの他の試合も)や。
 ウーン、これでは折角の王座移動の瞬間も全く楽しめんな。


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