では収録内容の詳細を

このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。

A MATTER OF RESPECT 1998 (PAL版)
(約2時間31分収録)
 本DVDは98年5月16日にペンシルベニア州はフィラデルフィア
のECWアリーナにおいて開催されたECWの定期戦『A Matter
of Respect 1998』の模様を収録したものです。
 
@Best of three falls match :
 Justin Credible (w/Jason & Chastity) vs. Jerry Lynn
  どないですか、何とも豪華なオープニング・バウトやおまへんか。
 立派にPPVの売り物となるカードで、しかも3本勝負。で、だいた
 い3本勝負っていうと最初の2本は両者が1本づつ割と早い時間
 で奪い、3本目でじっくり試合を構築ってスタイルが多いのやけど、
 この試合に限っては3本それぞれに充分時間が割かれました。
 まず1本目は熱戦の末、リンが墓石式脳天杭打ちで奪取。
 続く2本目は場外戦に於いてジャスティンが見舞った椅子攻撃に
 よりリンの額がバックリと割れ、ここに集中砲火を見舞ったジャス
 ティンが返礼の墓石式脳天杭打ちにて1対1の対に。
 そして3本目はジェイソンの介入こそリンは迎撃出来たものの、
 女子マネのチャスティティによるロー・ブローを浴び、苦悶の表情
 を浮かべた瞬間ジャステインの小包固めが一閃。
 いやはや見所の多い3本勝負で、この後に続く他の選手が嫉妬
 したのではないかってハイ・レベルな内容でした。
AChris Chetti vs. Jamie Dundee (aka JC Ice : PG-13)
  南部からの出稼ぎ野郎、口達者のダンディに対しますはECW
 の選手養成機関『ハウス・オブ・ハードコア』第一期生のチェッティ。
 どうもこれがECWアリーナでの正式デビューのようで、随所に固い
 動作なども散見されましたが、コーナーでの2ステップ式月面水爆
 にて勝利を奪取。将来を嘱望される若手のデビューに、アリーナの
 常連客達も我がことのように喜んでおりますワ。
BMikey Whipwreck vs. Mike Lozansky
  今夜がECW初登場らしいマイク・ロザンスキー、何やら全日本
 に参戦経歴がありステュ・ハートの道場でもまれたとの紹介があ
 りましたが、どちら様か詳細を御存知ですやろか。
 さて長髪、派手なロング・タイツ、シューティング・ブーツとカナダ系
 レスラーの定番井出達でのECW初登場のロザンスキー、ファイト
 ・スタイルもジェリコなんかのコピーっぽい感じ。詰に入った空爆攻
 撃をマイキー君に切り返され、少々苦い試合結果となっとります。
【追記】
  ネットや各種資料でこのロザンスキーについて調べてみました。
 するとこのロザンスキー、各国の各団体に『虎の爪痕』を残してい
 る事が判明。以下、分かった事だけ列挙しておきますワ。
 1991年:EMLL:ティグレ・カナディエンセとして出場
 1991年:新日本プロ:マイク・ロザンスキーとして出場
 1993年:W★ING:カナディアン・タイガーとして出場
 1995年:全日本プロ:マイク・アンソニーとして出場
 1996年:東京プロ:マイク・アンソニーとして出場
 1998年:ECW:マイク・ロザンスキーとして出場
 2003年12月18日、カルガリーの自宅にて死亡
 そうか、結構日本のマット界とも接点があったんやね。ワシ、もし
 かすると東京プロ辺りで観た事があったんやないやろか...。
CKronus vs. Danny Doring (w/Lance Wright &
 The Equaliser & Ulf Hermann)
  相棒サタンのWCW昇格で一人ECWに取り残されたクローナ
 ス。今夜はエエ格好しいのドーイング相手にシングル戦や。けど、
 これは余りに地力に差のあるカード。想像通りクローナスはドー
 イングを弄んで450スプラッシュにて料理。で、ここでランス・ライ
 トの指示によりウルフ(fromオットー・ワンツのCWA)とイコライザ
 ーが乱入しクローナスをボコるんですが、なぜかジャック・ビクトリ
 ーが現れてクローナスを援護。遅れてクローナスの当時の相棒ニ
 ュー・ジャック親分も駆け付けるものの、リング上はビクトリーが一
 掃した後や。なんやニュー・ジャック親分、来るのが遅いでって思
 ったのですが、これこそがランス・ライトの仕掛けた巧妙なる罠。
 なんとビクトリーがニュー・ジャック親分の持ち込んだギターを奪い、
 親分の頭部目掛けて裏切りのギター・ショットを一発。
 これは今後の新たな物語の序章となりそうですな。
DSuper Nova & Blue Meanie vs.
 Tracey Smothers & Little Guido (w/Tommy Rich)
EBalls Mahoney & Axl Rotten vs.
 Tracey Smothers & Little Guido (w/Tommy Rich)
  『純血イタリア人』軍の今夜の対戦相手は以前nWoのパロデ
 ィで一世を風靡していたbWo所属のミーニーとノヴァ。こいつら
 ではマトモな試合にならんやろなって心配していたんですが、や
 はり『純血イタリア人』軍の残酷なる一面が露呈しましたワ。
 ミーニーとノヴァに手加減抜きの椅子攻撃が見舞われ、ミーニー
 にいたっては顔面を真っ赤に染め上げる大流血。
 で、誰か『純血イタリア人』軍の暴走を止める事の出来る奴らは
 居ないのかって客席の思い(笑)は、ラフには滅法強いロットン
 &マホーニーの登場として結実しました(苦笑)。
 で、椅子攻撃ならこっちが本家やと、ステレオ式にロットン&マ
 ホーニーがグイドー&スマザーズを撲殺や。けど折角やから『純
 血イタリア人』軍の後見人である元NWA王者“野生の炎”トミー
 ・リッチにも一撃して欲しかったな。多分リッチの事やから、珠玉
 の流血ジョブを喜々として披露してくれたはずやのに。
FBam Bam Bigelow vs. Al Snow (w/Head)
  マネキンの首(ヘッドって名前)を愛するサイコ・キャラのアル・
 スノー、今夜は“東からの猛獣”ビガロと一騎打ちですワ。
 けどECWで突如盛り上がったアルとヘッドのギミックに目を付け
 たWWFがアル獲得(って言うか、単に呼び戻しただけなんやけ
 ど)に動き、アルはリング登場と共にこれを敏感に感じ取った
 連客達から『YOU SOLD OUT!』の大合唱を浴びる羽目に。
 これまで多数の選手がメジャーに昇格する際、さまざまな表現手
 法で選手達を送り出してきたECWアリーナの常連客達。
 しかし手法は違えど彼等の思いの根底には必ず選手への祝福
 の念があったはずやのに、今回のアルの場合は...。
 試合はWWF再転出が決まったアルに勝たす訳にもいかないの
 か、ビガロの僚友キャンディードがほんの少しだけ試合に介入。
 これによりアルのステイタスを尊重した上で、ビガロも必殺のグ
 リーティング・フロム・アズベリーパーク(B・スプリングスティーン
 のデビューアルバムのタイトルやね)を気兼ねなく放つ事が出来
 ました。
 あ、この頃のアルのテーマってプロディジーの『Breathe』なんです
 が、Cのニュー・ジャック親分のテーマ同様、例によってイギリス
 盤DVD特有の措置で、安っぽいインスト曲へと改竄されてます。
GChris Candido & Sabu (w/Bill Alfonso)
 vs. Lance Storm & Rob Van Dam
  本来ならばサブゥとRVD、ストームとキャンディードが組んで然
 るべきタッグ戦なのやけど、5月3日のPPV『WRESTLEPAL
 OOZA 1998』においてキャンディードがパートナーのストームに
 狼藉をはたらいたことが引き金となったのか、どうにも釈然としな
 い顔合わせのカードとなってしまいました。
 また同PPVにおいてサブゥとRVDがTVタイトルを巡って30分ドロ
 ーを演じたことも付記せんとアカンやろな。ま、いろいろと過去にい
 きさつのあった4人なんやけど、個々人のレスリング・スキルが高
 いため、試合を観戦していても違和感は感じさせんのはさすが。
 ただし試合はやはりと言うか、キャンディードによるサブゥへのダ
 ブルクロスを引き金に、RVDもストームと仲間割れ。
 最後はサブゥがシーク爺譲りのラクダ固めにキャンディードを捕ら
 え、そこにRVDが狙い澄ましたヴァン・ダミネーターをお見舞い。
 やはりサブゥとRVD、元の鞘に納まったみたいやね。
 【追記】この当時のサブゥとRVDとキャンディードとストームの複
 雑怪奇なる関係について、サブゥとRVDのベストものDVD−Rで
 ある『Best of Sabu & Rob Van Dam : Rolling Thunder Tour』のレ
 ビューに纏めてみました。良かったらこちらもご参照下さいな
HStairway to Hell Match :
 Sandman & Tommy Dreamer (w/Beulah McGillicutty)
 & Spike Dudley vs. Buh Buh Ray & Big Dick, &
 D-Von Dudley (w/Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
  リング上高く吊るされた公認凶器である有刺鉄線を、梯子を使
 って奪い合うって形式の『天国への階段』戦。
 序盤は比較的静かな展開で、中盤場外戦を契機にスパイクの
 額が割られたところで試合は徐々にヒート・アップ。
 途中ビューラ嬢と見苦しく太ったダッドリーズお抱えのリング・ア
 ナであるジョエル・ガートナーのキャット・ファイトも盛り込み、両
 軍総出の争奪戦の末、公認凶器である有刺鉄線はダッドリーズ
 の手に。ここではドリーマーが有刺鉄線の餌食となりました。
 で、スパイクの奮闘もあって最後はサンドマンがD-ボンをフォー
 ルしたこの試合、なんとなくワシには段取り臭くって...。
 例えるなら大仁田厚引退直前、連日連夜繰り広げられていた有
 刺鉄線マッチと感触が似ているんですワ。そう、フィニッシュする
 者される者だけは違えど、そこに至る各自のスポットは同じって
 やつですワ。そら毎回毎回お客の驚愕する新たなスポットなん
 て創出出来ないやろけど、こう淡々と各自がスポットを消化する
 だけの試合なんてなァ。ま、そら贅沢過ぎまっせ、道頓堀ハンっ
 てレスラーの皆さんはおっしゃるんやろね。

 【追記】 「ここ(ECWアリーナ)で、かつてあの伝統のNWA王者
 の証であるベルトを投げ捨てた奴が居てたよな」、なんて自身の
 偉業(94年8月27日に起こった、所謂NWAベルトのポイ捨て事
 件)を少しの照れもなく自信満々(苦笑)に話すダグラス。と、ここ
 にタズがお出まし。しかもダグラスのかつての偉業に畏れいった
 のか、なんとタズはあれだけ憎んでいるはずのトリプル・スレット
 に入団を懇願!。ビガロなどはどうも“裏”がありそうだと怪しん
 でいるものの、ダグラスは満面の笑みを浮かべ、タズの差し出す
 手に握手で応えようとしたのやけど...。ダグラスの差し出した
 腕はタズのサブミッションによって、あらぬ方向へ捻じ曲げられて
 しまって...
  どない、ちょっと気になる場面やないですか?。で、なんとこの
 トリプル・スレットとタズとの抗争史を語る上で欠かす事の出来な
 い場面は、この夜の興行のどこかで起こったんです。そやけどこ
 のDVDからはバッサリと割愛されていて...。おいおい、著作
 権の関係で入場テーマが安っぽいインスト曲に差し替えられて
 いるのは仕方ないけど、なんでこんな重要な場面までカットして
 しまうんや。ホンマ、イギリス盤DVDのECWものだけはどないし
 ようもないなァ!!。


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