では収録内容の詳細を
このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。
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CLOSSING THE LINE 1999 (PAL版)
(約2時間14分収録) |
本DVDは99年2月12日にニュー・ヨークはクイーンズにおいて開
催されたECWの定期戦『CLOSSING THE LINE』の模様を収録
したものです。
@Chris Chetti vs. Little Guido (w/Big Sal)
はい、今夜も『純血イタリア軍』のお出ましです。でも軍団長グイ
ドーを取り囲む顔ぶれは以前と大きく変化しており、今夜は巨漢の
サルは居るものの、“野生の炎”トミー・リッチはグイドーが振り回
すイタリア国旗の白地の部分にイラストとして鎮座するのみや。
で、試合の方は序盤は完全なシュート・スタイル。グイドーの仕掛
けた十字固めのスポットなんて唸らされたデ。結局チェッティのタ
イガー・ボムからコーナーでの2ステップ式月面水爆にてグイドー
が敗退となったけど、これはなかなかのグッド・マッチでしたワ。
AAxl Rotten & Ballz Mahoney
vs. Danny Doring & Roadkill
時節柄ドーイングの持参したバレンタイン・チョコがキルによって
客席にふるまわれるなんて場面も配されたタッグ戦。ここはやは
りロットン&マホーニーの暴れん坊コンビに分のある顔合わせで
して、最後はロットン&マホーニーがステレオ式に見舞ったキル
への問答無用の椅子攻撃にて幕となっております。
○タズ、ベルトを持って地元へ凱旋
99年1月10日に開催されたPPV『Guilty As Charged 1999』
においてダグラスを下して世界王座のベルトを奪取したタズ。
悠々の地元凱旋で、「俺はNYっ子」と泣かせる台詞も。そりゃ会
場も沸きますわな。
○悪漢ダグラス、涙の『引退宣言』?
で場面は変わって、タズにベルトを奪われたダグラスがフランシ
ーン嬢を引き連れてリング・イン。けど何時もの悪辣さは陰を潜め、
愛用のレスリング・シューズを手にタズとの試合を誇りに思うと吐
露。おいおい何時もの威勢のよさはどないしたんやって思う暇も
なく、モニター画面の中ではダグラスもフランシーンも感極まって
の『引退宣言』が始まりました。最初はまたまた手の込んだ芝居
をしよるな、ワシにはお見通しやデって眺めていたのやけど、どう
やら今回はダグラスもマジみたい。と、ここにジャスティン・クレデ
ィブル、ジェイソン、ランス・ストームが現れ、ダグラスとフランシー
ン嬢を挑発。当然乱闘へと発展するんですが、これがジェスティ
ン一派の一方的なリンチ。そうか、長期に渡って悪漢ダグラスが
統治していたECWも、そろそろ新ヒール組へのバトン・タッチの
時期なんや。ちょっと(ちょっとどころかめちゃくちゃ)寂しいなァ。
BSuper Crazy vs. Yoshihiro Tajiri
資料によるとタジリのECWデビューは99年1月やそうで、なら
ば今夜の試合はECWデビュー直後の映像って事になるな。
まだタジリは大日本プロ所属の頃と同じ青色のショート・タイツで
現在の様に怪奇派に属する様な井出達ではおまへん。
けどクレイジー相手に場外フェンス越えの月面水爆からタランチ
ュラを見舞い、瞬時に会場のマニア連のハートを鷲掴みや。
対するクレイジーもローリング式吊り天井から返礼の月面水爆を
繰り出し、己の優位さをアピール。最後はタジリに土が付く結果
となったけど、相変わらずハイ・レベルな試合でしたワ。
【訂正】
タジリのデビューですが、98年12月19日のECWアリーナで
の定期興行において行った対アンティファス・デ・ノルテ戦(トライ
・アウト戦だったみたい)が正解のようです。
CFTW World Heavyweight Champion Ship :
Sabu (w/Bill Alfonso) vs. Skull Von Krush
サブゥの今夜の対戦相手は巨漢の禿男クラッシュ。どんな奴か
いなと注目して眺めていたのですが、こいつははっきり言って期
待外れのデクの坊。ま、今夜は只の定期戦なので仕方がないか
なと思っていましたが、やはりサブゥはクラッシュをさっさと場外テ
ーブル葬で沈めて控え室に居るタズを呼び出し。
なんや、今夜の試合は約一ヵ月後(99年3月21日)に迫った次
回PPV『Living Dangerously 1999』にて予定されているタズとの
FTW(ファック・ザ・ワールドの略)タイトル戦への『ネタ振り』の場
であったみたいや。
○ダッドリー・ボーイズがリングに登場
タッグ王座に就くダッドリーズがリング・イン。ババが自信と嫌味
を込めて「ECWにもいろいろなチームが居たけど、みんなワシら
が潰してやった。やっぱりワシらが最強や」なんてアジっていると、
花道に元ギャングスターズの首領であったニュー・ジャック親分が
登場。けどババも「お前1人でどないするんや、またクローナス(元
イリミネーターズの片割れ)かスパイク(ダッドリー)でも連れて来
るつもりかいな」とニュー・ジャック親分の辛いところを突きます。
しかしニュー・ジャック親分の紹介で花道に現れたのはギャング・
スターズの元相棒ムスタファ。諸事情(どうもヤバ系の事件)あっ
てECWマットから姿を消していたムスタファが遂に復帰ですワ。
そら会場も盛り上がりましたデ。ま、イギリス版DVD特有の措置
によりオリジナル入場テーマが安っぽいインスト曲に差し替えら
れているのが玉にキズですけどな。で、久々のギャング・スター
ズ揃い踏みによりダッドリーズ追撃の体勢も整ったかに見えた
のやけど、土壇場でムスタファがニュー・ジャック親分にギター・
ショット一閃。なんと過去の因縁をチャラにして、ムスタファがダッ
ドリーズ側へ衝撃の寝返りですワ。
こら次回PPV『Living Dangerously 1999』にてニュー・ジャックと
ムスタファが雌雄を決しないとあきまへんな。って、またも今夜の
興行は『ネタ振り』の場であったのやね。ま、面白かったからワ
シは許すけど(苦笑)。
○あのビューラ嬢まで復帰!?
口下手のランス・ストームがリング・イン。苦手のマイクを握って
何を喋るのかと眺めていると、「ビューラ嬢が戻って来たぜ!」と
選手入場ゲートを指差しよりますんや。
おいおいムスタファに続いてビューラ嬢もかいなって会場中が注
目するなか、ゲートに現れたのはビューラのコスプレを決めたダ
ーン・マリー嬢。そうか、このオバサンはこの夜がデビューか。
けどこの悪戯、観客には受けても笑って見過ごす事の出来ない
人が居ます。そう、トミー・ドリーマーですワ。心の恋人(実際のと
ころは知らんよ)ビューラ嬢を馬鹿にされては洒落にならんと怒り
の乱入を決行するんやけど、これはストームらと歩調を合わすジ
ャスティン・クレディブル一派の出現によりあえなく返り討ち。
それでも冒頭の『引退宣言』を邪魔されたダグラスがジャスティ
ン一派駆逐に現れ、ここでジャスティン一派征伐を共通の目的
に遂に過去の恩讐を越えてドリーマーとダグラスが結託や。
ってこれはまたも次回PPV『Living Dangerously 1999』への『ネ
タ振り』か。ま、面白かったからワシはまたも許すけど(苦笑)。
DSteve Corino vs. John Kronus
ポール・Eの大のお気に入りタッグ・チームであったイリミネー
ターズもサタンのWCW転出(97年夏)で長らく開店休業状態。
仕方がないから一人ECWに取り残されたクローナスはこうして
日々の糊口をしのいでおります。さて今夜の対戦相手は後に
『オールド・スクールの王』を名乗ることとなるコリーノでして、こ
れは注目の一戦、と期待していたのやけど、ゴングが鳴ってし
ばらくした頃、陪審員ギミックのジャッジ・ジェフ・ジョーンズが現
れて元WCW所属の持て余し者シッドを呼び込み。
あっと言う間にコリーノもクローナスもシッドのパワー・ボム(こ
れしか出来んのやろな)に潰されてしまいました。
ってこれはまたも次回PPV『Living Dangerously 1999』への『ネ
タ振り』か。ま、面白かったからワシはまたも許すけど(苦笑)。
ERob Van Dam vs. Jerry Lynn
試合以外にも多数のネタが振られた本興行ですが、やっとメ
インまで辿り着きました。カードはRVDとリンによるシングル戦
でして、内容に外れがない事は説明するまでもおませんやろ。
見所満載の白熱した試合は一進一退の攻防の末、RVDによる
長距離飛行の5☆スプラッシュにより決着ですワ。
ただこの試合も、次回PPV『Living Dangerously 1999』におい
て同カードが再度行われ、しかもその際はRVDの保持するタ
イトルも懸かるんです。ってことはこれもまたも次回PPV『Living
Dangerously 1999』への『ネタ振り』か。ま、試合の内容が良か
ったからワシは勿論許すけど(苦笑)。
【総評】前述したように入場テーマが全て改竄されている本DVD。
しかしRVD入場の際に一小節分オリジナル・テーマであるパン
テラの『ウォーク』が聞こえますんや。雑な編集って言ったらそ
れまでですが、蛇の生殺しみたいな事をせんといて欲しいワ。 |

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