では収録内容の詳細を

GUILTY AS CHARGED 2001 (129分収録)
 2001年1月7日、ニュー・ヨークのハマースタイン・
ボールルームにて開催されたECWのPPV、
『GUILTY AS CHARGED!』。
直訳すると『有罪確定』とでもなるんやろか。
前年の夏頃から深刻化してきたECWの経営難は、
テレビ中継の打ち切りや看板選手の相次ぐ離脱、ハウス
ショーの激減など、様々な形となって海のこちらにいる
ワシらにも様々な形で伝えられて来ていたものです。
そして明けた01年、遂にECWは終息の時を迎えるんや。
これがECWの(現在までの)最後のPPVですワ。
恒例の前説、ジョーイ・スタイルスは当然として、なんと
今夜は脇にダッドリーズお抱えの『悪のリング・アナ』として
活躍していたジョエル・ガードナーが登場。
以前のECWを知っている方なら、随分と役者さんの
配置も変わっているなと気付かれることでっしゃろな。

@Cyrus & Jerry Lynn
 vs. Christian York & Joey Matthews
 若手コンビのヨークとマシューズの入場を『禿頭軍』の
 エンジェルとデヴィトが襲撃。これはサイラスとリンの差し金
 のようで、途中から現れたリンの問答無用のパイル・
 ドライバーが炸裂し、現在の『悪の解説者』であるサイラスが
 姑息にピン。リンは今夜の本戦の相手であるRVDを
 口汚く(←多分)罵ってオープニング・プロモに移行や。
ADanny Doring & Roadkill
 vs. Hot Commodity (E.Z. Money & Julio Dinero)
 ECWにも道場ってのがあって、以前週プロに載っていた記事
 によると、入会・受講料が3000ドルだったそう。
 で、ここの師範を務めていたのがタズやババ・レイ、マイキー・
 ウイップレックだったらしい。団体にとっは収入源確保と新人発掘
 の一挙両得施策であり、ここを優秀な成績で卒業したのが
 ドーイングとロード・キル。
 相手のチームはEZマネーとフリオ・ディネロらからなるホット
 コモディティと言うらしいが、ハッキリ言ってワシは知らんワ。
 変に玄人受けしそうなドーイングと動ける巨漢のロード・キルが
 横綱相撲でタッグ王座を防衛です。また試合後、三下チームの
 仲間であるクリス・ハムリックが乱入。
 ノヴァも掛けつけて、次の試合へ移行ですワ。
BNova vs. Chris Hamrick (w/Elektra)
 レイヴェン一家が羽振りの良かったころ、一家の準構成員として
 イロモノの担当をこなしていたスーパー・ノヴァ。なんや、ちょっと
 目を離している隙に、エライ出世しましたなァ。
 試合はタズのいとこ(←ホンマかいな)らしいクリス・チェッティが
 土壇場でサブ・レフリーとして介入。光速カウントによって
 ノヴァに土が付きました。しかしこれで終わらないのがECW。
 スパイク・ダッドリーがこの暴挙(笑)に異を唱えてレフリーを
 買って出て、予定外(???)の再戦が始まります。
【場面変わって】
 スティーブ・コリーノが控え室でアピールをしとります。
CTommy Dreamer vs. C.W. Anderson
 WCWのパワープラント出身らしい『執行人』アンダーソン。
 今夜は落日のドリーマーを相手に、試合中相手に『降参や』と
 言わせたら勝ちのアイ・クイック戦に臨みました。
 途中、自分のファンらしき青年をリングに上げ、変形のキャメル・
 クラッチに固めたアンダーソンを殴らせるって場面があり、
 ドリーマーらしい試合展開やなとニヤリとさせられますワ。
 けど、その青年がアンダーソンによってコーナー・ポストから
 スープレックスを被弾し、なおビックリしましたな。
 最後は破壊した机から外したパーツ(上手く説明できません)
 を使用して、またまたキャメル・クラッチにてドリーマーが激勝。
【場面変わって】
 ジャスティンの控え室に忍び入ったのはコリーノ。折りしもフラ
 ンシーンがサラミなどの入った特大フランス・パンを先っちょか
 らパクつくところで、これをネタに早速スケベ・トークを爆発や。
 けどフランシーンも下ネタ攻撃で恥ずかしがるようなオンナや
 おまへん。楽々コリーノの攻撃を受け切りました(笑)。
 と、浴室からはミッシー・ハイアット(随分とくたびれたようやネ)
 とジャスティンが上気した顔で現れ、何やら浴室の中で一戦交
 えていた模様(←フランシーンもジャスティンの下半身までは
 マネージメントしないって事なんやろね)。
 その後、コリーノとヴィクトリーが再度現れ、伝説の女子マネで
 あるミッシーに直々にマネージメントを依頼するのやけど...。
DMikey Whipwreck & Yoshihiro Tajiri (w/Sinister Minister)
 vs. FBI (Little Guido & Tony Mamaluke w/Sal E. Graziano)
 vs. Super Crazy & Kid Kash
 タッグ・チームによる3WAYダンス。プロレスの楽しさを満喫
 していただき、しばし経営難の話題を忘れましょかってカード。
 タジリとは手の合うクレイジー組が先に脱落し、『純潔イタリ
 ア人』軍が残るとは意外でしたが、『純血イタリア人』軍の
 グイドーも、タジリのパートナーであるウイップレックも団体を
 支え続けてきた苦労人。これは彼等への団体からの感謝の
 意として受け取るべき展開なんやろか。
【場面変わって】
 サンドマンの独白。
ESimon Diamond (w/Dawn Marie) & Johnny Swinger
 vs. Balls Mahoney & Chilly Will
 ランス・スト-ムの栄転で取り残された格好のダーン・マリー。
 ちゃっかり『何時も問題を抱える男』サイモンとくっいたよう。
 一方のスゥインガーも、「ワシも女子マネが欲しいがな」って
 言っていると、元レイヴェン軍団のブミー・ミーニー改めブルー
 ・ボーイがジャスミンを引き連れ登場や。
 大将、このオンナでどないでっか、となった模様ですワ。
 尚、ジャスミン登場時の執拗に股間を狙ったカメラ・ワーク
 最高でっせ。で、マホーニーの椅子攻撃を口火に試合は
 始まったのやけど、なんとここにライノが乱入。
 迫力万点のゴアを全員に叩きこんで、アッと言う間に試合を
 破壊しよります。また女子マネ二人のやられっぷりも最高。
【場面変わって】
 乱入直後のライノのアピール。
FSandman vs. Justin Credible (w/Francine)
 vs. Steve Corino (w/Jack Victory)
 『オリジナル・ハードコア・アイコン』との紹介とともにメタリカ
 の名曲『エンター・サンドマン』が会場に流れたら、サンドマ
 ンの入場。客席をねり歩き、ファンにビールをくれてやり、
 フルコーラスでたっぷりと時間を割いての入場。
 もしDVDを購入されたら、ステレオなどに音声を継いで
 大音量でご覧になられることを強くお勧めしまっさ。
 蛇足ながら、『エンター・サンドマン』はメタリカの演奏版で
 はなく、HHHのテーマ曲を歌った事でプロレス・ファンにも
 知られるようになった、元祖パンク・ロック、元祖ヘビメタの
 モーターヘッドというバンドのレミーが担当した版で、
 今でも探せばCDが買えるはず。
 さてこの試合は3WAY式の世界王座戦で、当時WWFで
 大ヒットしたテーブルズ&ラダーズ&チェアーズ・ルールに、
 サンドマンの武器であるケイン(竹刀の事)を付加した
 TLC&Kマッチで行なわれました。
 試合は壮絶な内容で、どない観ても体中にガタが来ている
 ようにしか思えないサンドマンが、巨大梯子を上って
 見事にベルトを奪いました。
 また最後までECWの屋台骨を支えつづけた影の功労者
 であるクイーン・オブ・エクストリーム、フランシーン
 ジャスティンのマネとしてリングに上がっており、これまた
 カメラに股間をショットされてしまうのも、ECWを長く観続け
 た者には嬉しい限りですな。
GRob Van Dam vs. Jerry Lynn
 前の試合で、事実上ECWの歴史に一度はピリオドが打
 たれ、この試合は会場へ来てくれた人と、PPVを申し込ん
 だ人、そして後にこうしてDVDやビデオで鑑賞する人への
 カーテン・コールしとして理解すべきか。
 冒頭、サイラスやリンに苛められていたガードナーも1枚
 噛んで、ECW流カーテン・コールにも幕が降りました。

<総評> サンドマンのベルト奪取と、ジャスティンやコリ
 ーノとの試合後のシェイク・ハンド。大団円に終わるかと
 思われた瞬間、王者サンドマンに、突如獣人ライノが
 襲いかかり、「どうしたハードコア・アイコン、掛かって来い
 キング・オブ・エクストリーム」と罵倒。うつ伏せのままサンド
 マンが「リング・ザ・ファッキン・ベル!」とこれに応え、
 番外戦に突入。しかしサンドマンは一方的に攻撃を受け
 て、あえなく撃沈。なんとベルトはライノに渡ります。
 後にWWFの解説席に座ったポールEがライノの事を、
 最後のECW王者と煽っていましたが、それにはこんな
 事実があったんでっせ。
 それとサイラスがベルト奪取後のライノに付き、
 「どこの団体の奴でも、JUST BRING IT!」って
 ロック様の決め台詞を盗用して兆発するのが印象的。
 またアンコール・マッチでのRVDやけど、コーナー・トゥ・
 コーナーのヴァン・ダミネーターは、直後にシェイン・マク
 マホンがレッスル・マニアでコピーしてましたな。
 こうして常にメジャー団体に有能な才能を輩出し続け、
 斬新なアイデアを提供し続けて来たECWは終焉の
 時を迎えたんですワ。提供し続けて来たのではない、
 奪われ盗まれ続けて来たんやと、ポールEなら顔を真っ
 赤にして激怒するやろけど。

  尚、文献によると最後の興行はこの5日後の、1月13日。
 アーカンソー州パインブラフ大会がそうらしいですワ。

  RF−VIDEOの商品リストに
 ラスト・ツアーのカードがあったので下に掲載しときます。

 Poplar Bluff, MO 1/12/01
 @Michael Shane vs Oz
 AProdigy vs John Phoenix
 BMathews & York vs FBI|
 CJack Victory vs C.W. Anderson... Falls count anywhere match
 DTajiri vs Super Crazy
 EDoring & Nova vs Hot Commodity
 FTommy Dreamer vs Justin Credible
 GRhino vs Sandman...ECW World Title

 Pine Bluff, AR 1/13/01-ECW's final show
 This is the final ECW show.
 Witness the emotional post match as all the wrestlers
 come of the ring and drink beers together.
 @Prodigy Tom Marquez vs Nova
 AChristian York and Joey Matthews vs Hot Commodity
 BJack Victory vs C.W. Anderson
 CYoshihiro Tajiri vs Super Crazy
 DRhino vs Spike Dudley...ECW World Title Match
 EDanny Doring and Tommy Dreamer vs FBI
 FJustin Credible vs The Sandman
 GImpromtu rematch- Justin Credible vs Sandman
 HPost match-all the wrestlers say goodbye in the ring...
  very emotional .


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