①XPW World Tag Team Championships
The New Panthers (Smokey Charmichael and Malcom XL;
formerly Brian XL) vs. Tag Team Champs Mexico's Most Wanted
(Damien 666 & Halloween)
まずはタッグ王座戦。ダミアン率いるメキシコ軍とニュー・パン
サーズの激突や。ニュー・パンサーズの向こう見ずな場外ダイヴに
早くも「HOLY SHIT!」が連呼され、会場も暖まって来たデ。
試合はダミアン必殺の『キン肉バスター』こそ返されたものの、直
後にダミアンがマルコムをジャイアント・スゥイング(あんまり迫
力はなかったけど)に捕えてブン回し、そこにハロウィーンがドロ
ップ・キック。なかなか説得力のある幕の引き方でメキシコ軍がタ
ッグ王座を防衛しとります。あ、あとニュー・パンサーズの面々で
すが、以前とは二人とも変わってしもてるんやないですか?
②KOTDM Championship
King of the Deathmatch Supreme vs. Hardcore Homo Angel
ECWアリーナに立つスプリーム。これはなかなか感慨深いシー
ンではありますな。で、スプリームが保持するデスマッチ王者の座
に今宵挑むのはハードコア野郎に宗旨替えしたオカマちゃんのエン
ジェル。試合はお馴染みの各種トラップがリングの内外に設置され、
主にエンジェルがそれらを被弾していく形で進み、その上女子トイ
レにまで雪崩込む荒れた展開に。最後は機材置き場のバルコニーか
らスプリームがエンジェルを有刺鉄線&蛍光灯の設置された机に叩
き落して幕。ただキツイ事を言わしてもらうならば、やはりエンジ
ェルでは役不足。あえてECWって『亡霊』に挑むんやからこそ、
ここはもうちょっと骨のある奴をスプリームに当てて欲しかったワ。
初期XPWを血まみれの地獄絵図で彩ったスプリーム対メサイアが
組めていたらなァ。XPWは、早くスプリームとタメを張れる選手の
獲得をすることが必要ですな。
③XPW TV Title Ladder Match
XPW TV Champ "Rock Superstar" Kaos (w/ G.Q. Money &
Veronica Caine) vs. "Confederate Currency" Chris Hamrick
ハーミックは最後期ECWに在籍していたこともあって、多少は
ECWってモンに免疫もあったんやろけど、ケオスはどうも敵陣進
出に舞い上がってしもたみたいでミス・ムーブを観客に野次られる
始末。大中小、合計4脚の脚立が駆使されたラダー・マッチは結局
ケオスがベルトを奪取するんですが、あんまり観客には受けていな
いようでしたワ。ただし見せ場はこれから。試合決着後もハーミッ
クへの攻撃を止めないケオスの前に、ECWの選手育成場であっ
た『ハウス・オブ・ハードコア』優等生のダニー・ドゥーイングが登
場。ちょっとかつてのロック様を意識したような衣装は?マークや
ったけど、ケオスとお付きのGQマネーを粉砕し、ケオス専属の女
子マネであるヴェロニカ嬢には墓石式のパイル。すかさずマイクを
握り、「ようこそフィラデルフィアへ!、ようこそ東海岸へ!」とアピ
ールや。どうもケオスとドゥーイングの抗争へと発展しそうな勢い
ですワ。
④XPW World Heavyweight Title Match
"Living Legend" Terry Funk vs. XPW World Heavyweight
Champion "The Franchise" Shane Douglas
常々ECWを過大評価してしまうワシですが、御大テリーが21世
紀になっても好き勝手に暴れていられるのもECWってリングでマ
ニア連中や若手選手からの尊敬の念を浴びた事が要因やと思っと
ります。で、今晩の御大ですが、観客を焚き付けて椅子を十脚程リ
ングに放り込み、ダグラスに生ゴミ満載のゴミ箱をブチまけ、カメ
ラマンのハンディ・カメラを強奪して凶器として使用し、ホール外
の路上へ戦場を求めるなどとやりたい放題。中期ECWを自慢のプ
ロレス頭脳でリードしたダグラスも、相手が御大ではされるがまま。
けど御大は路上に放置されたビール瓶をカチ割って凶器とした際に
腕をザックリと切ったみたいで、レフリーがこれ以上はアカンと判
断したのか試合は中止となってしまいました。当然これには観客も
納得せんのですが、さすがは御大やね。ダグラスの女子マネである
ボーデン嬢を墓石式のパイルに葬り、リングに横たわるボーデン嬢
のミニ・スカートの中へ手を差し込んでボーデン嬢着用の赤色のT
バックを脱がしてしまうってご乱行。しかもそれを凶器にダグラス
の首を締め上げるんやから。で、結局最後まで赤色のTバックを手
放さない御大でした、トホホホホ...(笑)。
【DVD特典映像】
①Psicosis vs. "Insane Luchadore" Super Crazy
これまたECWとは縁のある二人の選手。どうもこれが今晩の第
一試合のようで、やはりXPWもECWアリーナ進出にあたってそ
れなりに当地で実績のある二人の力を必要としたみたいですな。
特にスーパー・クレイジーはエライ人気でした。
②The Sandman vs. Pogo the Clown
ハード・コア・アイコン、サンドマンの久々の里帰り。花道でタバコ
片手にお馴染みのポーズをキメているところを背後からポーゴに襲
撃されて試合は開始されました。けど最近めっきり体の線が細くな
ってしもたサンドマンに、重量級のポーゴはやはり荷が重過ぎたみ
たいやね。サンドマンは全くエエとこなしに、ポーゴのダイビング・エ
ルボーの前に沈みました。しかもポーゴからはサンドマンの専売特
許であるはずのビール浴びせまで食らってしもて...。
【演者の色気】だけでリングに立っている現在のハード・コア・アイコ
ン、いろいろと考えさせられる里帰りの一部始終でしたワ。
③Juventud Guerrera vs. Chris Chetti
またもECW縁者同士の一戦。まずはロック様の口真似でチェッ
ティを小馬鹿にするフーヴェントゥ。試合もピープルズ・エルボー
ならぬフーヴィ・エルボーを繰り出し、フーヴィ・ドライバーで完勝で
したワ。試合後にはジュリオ・ディネオなる選手がフーヴェントゥに
宣戦布告ってシーンもあり。
④Three Way Elimination Match
Altar Boy Luke vs. Vic Grimes vs. Guido
ECWと言えば名物はやはり3WAYダンス。XPWもここらは先刻
承知済みで、今晩は巨漢のグライムス、ECW時代は生粋イタリア
人ギミックで、現在はシューター・ギミックへ移行中のグイドー(最近、
晴れてWWFに昇格)、難易度の高い場外ダイヴを得意とするルー
クと、全くタイプの違った3人を寄せ集めてディスプレイ。
それぞれに見せ場のある、なかなかしっかりした3WAYとなりました
ワ。ただしグライムス参戦のわりに、流血戦とはなりませんでしたけ
どな。