では収録内容の詳細を

FALLOUT                          (約1時間34分収録)
 このDVDは2002年10月5日にハードコア・レスリングの聖地、
フィラデルフィアの元ECWアリーナ(XPWではXPWアリーナと呼
称)においてXPWが開催した興行を収めたものですんや。
この約1ヶ月前半の2002年8月31日にXPWは『HOSTILE TA
KE OVER』(敵陣征服の意)と題した興行をこのECWアリーナで
行っており、これが西海岸に根城を構えるXPWとしては念願の東
海岸進出第2戦目。では早速DVDプレイヤーの再生ボタンを押し
てみましょか。

@Psicosis vs. Super Crazy
  “狂人仮面”シコシス(現在は素顔やけど)と“キチガイ・ルチャ・
 ドーラー”クレイジーの対決。両者ともECWでは高い評価を受け
 た選手なんですが、ワシの記憶では在籍した時期が異なってお
 り多分ECWにおいては手合わせしたことがなかったはず。
 よってこうして元ECWアリーナでの対決が見られるとは嬉しい限
 りや。試合は観客動員数の少なさからか場外スペースが大きくと
 られたリング周りを使ってクレイジーが場外フェンス越えの月面水
 爆を繰り出すなど熱戦となり、最後はシコシスのコーナー・ポスト
 からのレッグ・ドロップが決まり幕。
 しかし敗戦に納得がいかないのか、クレイジーは金属製の凶器を
 シコシスの額に突き刺す大暴走。シコシスが流血する事態となっ
 たのですが、何故かこのシーンにはXPWのロゴが被せてあって。
 この程度の流血ならこれまで何時も収録していたのにな。
AXPW King of the Deathmatch Title Match:
 Altar Boy Luke vs. Supreme
  小柄ながらなかなかトリッキーなムーヴを見せてくれるアルター
 ・ボーイズ所属のルークがスプリームの保持するデス・マッチ王座
 へ挑戦。四方に各種のトラップが設置された試合形式で、序盤の
 ルークの攻撃をしのいだスプリーム、中盤からルークを何度もトラッ
 プへと突き落として行きます。そして戦場は何時しか会場後方の
 機材置き場へと移行。ここでスプリームがルークをパワー・ボムの
 体勢に捕らえ、あわやこのままコンクリート床へ投げ捨てかと思わ
 せた瞬間、これまでデス・マッチ王座を巡ってスプリームとは抗争
 関係にあった“ハードコア・おかまちゃん”エンジェルが介入。
 なんとルークを手助けしてスプリームを机の上に寝かせ、画鋲をバ
 ラ撒く凶行に。そしてここに機材置き場上からルークの4−50が
 見事に決まり、これによりスプリームはデス・マッチ王の座から滑り
 落ちる羽目に。今後の波乱が予想される結末となっておりまっせ。
BDanny Doring vs. Kaos(w/Veronica Caine & G.Q. Money)
  8月31日の『敵陣征服』にて遺恨の生まれた2人の対決。ドーイ
 ングの乳捻り(←結構この技が好きみたい)がケオス、お付のGQ
 マネーと決まり、さて今度は女子マネのベロニカ嬢が餌食かと思わ
 せた場面もありましたが、これは不発のご愛嬌でした。
 しかしミス・ムーヴを観客から「YOU FUCK UP!」と野次りまくら
 れるケオス、場外ダイヴの勢いが良過ぎて正に「HOLY SHIT!」
 級の場外フェンス激突を演じたGQマネー、マニュアル通りのロープ
 ・ワークをあっぷあっぷで披露するベロニカ嬢をまとめて面倒見てや
 り、しかもレフリー誤爆スポットまで演じないとアカンのやからドーイ
 ングも大変や。試合はドーイングが勝利を収めるも、GQマネーが契
 約書らしきものを取り出して何やらアピール。これってタイトル戦と
 偽った、ただのノン・タイトル戦やったみたい(あ、そうでっか)。
CXPW World Title Match:
 The Franchise Shane Dougals(w/Lizzy Borden) vs.
 Chris Canddo(w/Tammy Sytch)
  どうも持ち前のプロレス頭脳をXPWにおいては活かしきれていな
 い印象のダグラス先生。何かと因縁のある元ECWアリーナでそう
 そう下手は打てないと、今夜対戦相手に選んだのはECW在籍時
 に共にトリプル・スレットってユニットを結成していたキャンディード君。
 その頃の名残が両者の腕にお揃いのイレズミとなって今も残ってお
 り、ワシにはなかなか感慨深いものがおましたな。
 キャンディード君もここらのアピール・ポイントは了承済みのようで、
 97年のECWのPPV、『HARDCORE HEAVEN』ではどうのこう
 のと四方山話に終始。初期XPWでも組んでいた事があった2人や
 のに、やはり元ECWアリーナの独特の雰囲気が2人を楽しかった
 であろう『あの頃』へと連れ去って行ってしもたんやろかな。
 試合はダグラス先生の十八番、ピッツバーグ・プランジが連発で火
 を噴きキャンディード君がマットに沈んでおります。

【DVD特典映像】
○Pogo the Clown vs. Sandman
  8月31日の『敵陣征服』に引き続き同じカードが組まれました。
 XPWでも2人の試合を『遺恨試合』と煽って力を入れてますが、肝
 心のサンドマンが枯れ果ててしもてるからなァ。
 あ、試合の途中にサンドマンの奥さんであるロリさんが介入し、
 ーゴにコーナー・ポストからダイビング・ボディ・アタックを敢行、その
 まま引き続きポーゴの巨体に圧殺される場面がありましたワ。
 で、怒りのサンドマンの猛反撃が開始されたんやけど、これがまァ
 力及ばずの結果に終わってしもてます。   
○The Juice Juventud Guerrera vs. Julio Dinero
  俺の(米国での)キャリアはミステリオとの試合を披露したここ(E
 CWアリーナ)で始まったんだと冒頭フヴェントゥがアピール。
 またまたノスタルジーに訴える方の登場ですか、これで今夜何人
 目なんやろか(苦笑)。
 試合は体格でフヴェントゥに勝るディネロが押している感もありまし
 たが最後はフヴェントゥに凱歌が。しかしフヴェントゥが言う様に同
 じようにECWで米国での歩みを始めたフヴェントゥ、シコシス、ミス
 テリオの3人ですが、現在は埋まり様のない差がついてしもたね。
 3人に腕の差がそんなにあるとは思えんだけに不思議ですワ。
○XPW World Tag Team Title Match Champions:
 Mexico's Most Wanted (Damien666 & Halloween)
 vs. The Dead Prez
  メキシコ軍と対するデッド・ペレズ軍、お揃いの黒装束に白の顔面
 ペイントでチープに決めてます。
 あ、試合前にダミアンが「ルチャ・リブレ、ルチャ・リブレ」と会場を煽
 ってますが、上の試合の冒頭でフヴェントゥが吐露したように、EC
 Wでフヴェントゥ、シコシス、ミステリオの3人が『エクストリーム・ル
 チャ・リブレ』ってコンセプトで熱戦を披露していた頃は、客席から何
 時終わるともない『ルチャ・リブレ・コール』が沸き起こったもので、
 ダミアンもこれを再現したかったんやと思います。
 けどダミアンの繰り出した相手の頭部が地を這うようなジャイアン
 ト・スイングにハロウィーンがドロップ・キックを合わせただけの幕引
 きでは当然笛吹けど踊らずの結果でしたワ。
 蛇足ですが試合後にデッド・ペレズ軍からボコられるメキシコ軍を救
 済に現れたのは90年代日本インディ・マットを影から牽引していた
 ビクター・キニョネス氏!!
 ワシ、この人が大好きやったので、試合はさておき懐かしいお姿が
 こうして見れて大満足でしたな。


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