では収録内容の詳細を

BEYOND THE MAT (DIRECTOR’S CUT)
 私どものHPによく遊びに来ていただいている『キングコングニーさん』
が、収録内容の情報を報告して下さいました。

99年米国、01年日本でそれぞれ劇場公開。
製作:ロン・ハワード(グリンチ、アポロ13、バックドラフト等を監督)
監督:バリー・W・ブラウスティン(星の王子ニューヨークへ行く等の脚本)
によるドキュメンタリー。本DVDは劇場公開時より5分長いディレクターズ・
カット版。以下、チャプター順に内容を紹介。

@:少年時代
  子供(ブラウスティン自身)の頃、会場で見上げたレスラー。
  試合後女性が待つ車に乗り込む彼の姿(プライベート)を見た時に
  「この人は一体どんな父であり、夫であるのだろう?」と漠然と思う。
Aプロレスへの思い
  あれから30年経ち、自分も妻子持ち。今でも変わらずプロレスを観続
  けるが、その事をワザワザ誰に言うでもない。今ではレスリングがショ
  ーである事は承知の上。でも、怪我や流血は現実だ。
  「一体どんな奴等が好き好んでこんな事をやり続けているんだろう?」
  と、この疑問が本作を作るきっかけに。
B:WWF
  早速、業界最大手のWWF本社を訪れる。脚本家(ビンス・ルッソーが
  セイブルに指示中)、音楽担当、デザイナーがいて、常に新しいキャラ
  クター・グッズを開発し売り出す部門まである。
  でも肝心のレスラーは何処に?
C:スーパースターの卵
  と、一人のレスラー(ドロス)がビンスとの面接にやってくる。
  「いつでもゲロが吐ける君のギミックはピュークだ!」と採用。
D:スターの作り方
  ジャスティン・クレイダブル、アル・スノー、アファ、ココ・B・ウェアがWW
  Fへの不満をぶちまける。デイブ・メルツアーも懐疑的。
  間に挟まれた女性社員の「ビンスは良い人だし、会社も家庭的な雰囲
  気」というコメントも空しい。
E:プロレスラー養成所
  カリフォルニアのインディ団体APWを訪問。自前のレスリング・スクール
  を開講し週一ペースで道場興行も開催。
  二名の有望株=マイケル・モデスト(俺は日本に行きたい=実現しまし
  たね)とトニー・ジョーンズをクローズ・アップ。
  オーナーはケチそうなローランド。
F:入団テスト
  上記のモデストとジョーンズがWWFのトライアウトへ。
  一番落ち着かないのはオーナーのローランド(成立すれば契約金20
  %が懐に入るから)。ビンス、JR、ジム・コルネットが二人の試合を裏の
  モニターで観戦中。
G:伝説の男
  ブラウスティンのアイドルだったテリー・ファンクの取材にアマリロへ向
  かう。日本でのデス・マッチや全日での引退時(例の「フォーエバー!」
  絶叫。ある意味本当にフォーエバーになってますが/笑)等の映像が
  流れ、実際カメラが写すのは現実=娘の結婚式当日白ブリーフ一丁で
  ベッドから起き出し、教会では良き父親の顔、そして医者にてボロボロ
  になった膝のレントゲン写真を見せられる。
  引退は?彼には、まだ仕事が残っていた。
H:ECW
  その仕事というのがポール・ヘイマン率いるECWを起動に乗せる事=
  初のPPVカードに参戦。ヘイマンが興行開始前にするレスラー達への
  演説、興行の様子、編集スタジオと化しているヘイマンの自宅も収録。
I:一番まともなレスラー
  日本でのデス・マッチの模様が流れて画面に現れたのはミック・フォー
  リー。今作を撮る中でブラウスティンが気が付いたのが「リング上で狂っ
  てる奴は、私生活では極めてまともで、その逆も然り」ということで、ミッ
  クが家族を連れて里帰りする模様を取材。良き家庭人振りが浮き彫りに。
J:ジェイク“ザ・スネーク”
  「その逆」のジェイク・ロバーツを取材。ヘイマン、JR、ビンスが彼の才能
  を絶賛するがドラッグに溺れて今はインディのドサ廻り。
  そして独白「お袋が13才の時、彼女の母親のボーイフレンドにレイプされ
  て産まれたのが、この俺さ。
  妹は極度のファザコンになって50過ぎの男と結婚したがその一年後に
  男の元妻に誘拐されて惨殺されちまった。挙句に遺体は行方不明さ」。
  そして父親の元レスラー、グリズリー・スミスの元を訪れるが二人の間に
  会話はナシ。「望んで生まれた子じゃないが、愛してる」の言葉も虚しい。
  「親父の愛を受けたい一身で頑張って来たさ。親父と同じ道を歩み成功
  すれば振り返ってもらえるんじゃないかって。
  でも、何も変わらなかった」。
K:レスラーもいろいろ
  ・チャイナの整形前と後。
  ・元小学校教師マット・ハイソン=スパイク・ダッドリー。
  ・ココ・B・ウェア。
  ・今や州知事のジェシー・ベンチュラ。
  ・そして...ビンス!
  ・元賞金稼ぎ(過去4人を“正当防衛”で殺害)のニュー・ジャック。
   そしてそのニュー・ジャックの頼みで俳優オーディションへ。
L:引退宣言
  テリーから「やっと、引退を決めた」と連絡が入り取材へ。
  地元アマリロでECWその他友人達の協力の元、引退興行開催。
  最終的にメインでレフリーを勤める元レスラー=デニス・スタンプの人間
  模様や当日の興行の模様を収録。
M:ジェイクの娘
  本人から連絡が入り「4年振りに娘と会うから」と取材に。
  双方複雑な心境。「パパはいつも現実から逃げてばかりで卑怯だわ」す
  ると涙を流しながら「俺は親父みたいに自分の子を扱うもんかと言い聞か
  せてきたんだ。ところがどうだい?俺はどうすりゃいいんだ?でも間違い
  なくお前を愛してる」。
  取材後、落ち込んだジェイクはクラックに手を出してしまう。
  「娘といるのは正直苦痛だった」。
N:ロイヤル・ランブル
  WWF王座を獲得したミックから連絡。「獲ったけど次ですぐに失うんだ」
  と、ロイヤル・ランブルでのロックとのアイ・クイット・マッチを取材に。
  ミックは家族を帯同。舞台裏が覗かれ、ミックとロックの打ち合わせ、ロッ
  クがプロモでの台詞の確認、ビンスがマイケル・コールとジェリー・ローラ
  ーに実況の指示。ミックは子供達にロックを紹介し「彼は友達だから、リン
  グで何が起こっても大丈夫さ」と説明。
O:ショータイム!
  ミックの家族が最前列で観戦する中、いよいよ本番へ。余りの凄惨な内
  容に耐えられず奥さんは子供を連れて舞台裏へ退場。泣き叫ぶ娘。
P:ショーが終わって
  イスで頭を叩き割られ顔を血に染めたミックが帰還。まずは家族を安心さ
  せ、その場で傷口の縫合へ。「今日はファンを満足させたかな...君の
  事は後で(ベッドで)満足させるよ」と奥さんにジョークを飛ばすも、「これ
  上、家族に心配掛けないで」と返される。
Q:リングの外
  試合後ロックと顔を合わせる。二人の子供にも説明。
R:家族の笑顔
  ビンスに挨拶に行くと、彼も頭の治療を受けている最中にも関らず満足
  表情で「この事も本( Have a nice day! )に書いた方がいいぞ!いかに
  ロックが裏切ったとか」
  後日、フォーリー家へ先日の映像(試合を見守る家族の様子)を観せに
  くが、泣き叫び怯える子供の姿を目の当たりにし「もうこんな思いを家族
  にさせるのは御免だ」と後悔、そして決心するミック。
S:エピローグ
  今回取材した各自の後日談。
  ・モデストとトニーは結局契約迄はこじつけず。
  ・ローランドは諸々の事情で毎月の興行を中止。
  ・テリーは“再び”引退してから3ヶ月経過。
  ・ジェイクは教育費未払いで刑務所へ。
  ・ピュークはWWFレギュラーへ。
  ・ヘイマンはTV局とのレギュラー放送契約を取り付けた。
  ・ビンスはいよいよ株式市場へ。
  そして、この私(ブラウスティン)は今作の撮影から三年が過ぎた今も
  8才のあの頃のまま、プロレスを観続けている。でも今は知っている「彼
  等は、僕等と同じ普通の人達なんだと...リングの中以外では」。

 *完成から三週間後、ピュークことドロスは試合中のアクシデントにより半
  身不随に。現在リハビリ中。

以下DVD特典
 ・トレーディング・カード
 ・キャスト&スタッフ
 ・プロダクション・ノート
 ・字幕選択=1)日本語・本編、2)日本語・コメンタリー
  (副音声でブラウスティン、テリー、ミックのコメンタリー収録)
 ・三種類の劇場予告編

ディレクターズ・カット版で追加になったシーンはレビュー番号
@:少年時代
D:スターの作り方
Q:リングの外
以上、合わせてたかだか5分です。

※左のジャケット写真は米国版DVDのものです。


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