では収録内容の詳細を

このDVDはリージョン『1』なので注意して下さい!

SMW : NIGHT OF THE LEGENDS
(約3時間30分収録)
 10年程前に、週刊プロレス誌のアメ・プロ欄にて米国のFMWと紹介
されていたSMW。友人達との呑み会の席で、一度は観に行ってみたい
ものだと酒の肴になっていた。
で、時代は変わって今やネット通販花盛り。検索サイトに団体名を叩き
込めば、いかにも怪しそうなHPに裏モノであろうSMWのビデオもメ
ニューの一つとしてアップされている。
もともとロックのブート・ビデオで画質の悪いものにも免疫があるワシ、
一度は買ってみようかと思っていたのやけど、エライご時世になりまし
な、皆さん遂にSMWの正規版DVDでっせ。
この夜は『伝説の選手達の夜』と銘打ち、南部テリトリーの歴史を彩っ
た歴代の名選手を招いた興行で、察するにSMWが持てる力を全て注ぎ
込んだもののよう。では94年8月5日にテネシー州はノックスビルのシビ
ック・コロシアムへタイム・スリップいたしましょか...。
尚、音声は二重に収録されていて、当時の実況とは別にジム・コルネッ
ト氏(何を隠そうSMWの生みの親)とレスリング・オブザーバー紙の
デイヴ・メルツァー記者が解説をしているので、英語に堪能な方はこち
らを聞かれてみてはどないかな。ワシは英語が苦手やからアカンけど、
多分非常に『濃い』会話がなされていると思うから。

@【ノックスビルはエエとこでっせ】のプロモ
  文献によるとメンフィスやナッシュビルなどの他のテネシー州内の
 町と違い、ノックスビルは風光明媚なエエとこみたい。で、ここにデ
 ンとそびえるのがスモーキー・マウンテン。もうお分かりでしょうが、
 SMWとはスモーキー・マウンテン・レスリングの略なんですワ。
AJRによる開会宣言
  今やWWFの重役さんであるJRも元々は南部の出。ここではリン
 グ上から高らかに今夜の興行の開会宣言を。
BDoug Furnas vs. Killer Kyle
  93年3月にW★INGで観たカイルはギャング風の白シャツに黒の
 スラックスであったが、ここでのカイルはちょっと悪ガキ風。
 今夜の相手はお馴染みカンナム特急の片割れファーナス。やはりこ
 こはファーナスの横綱相撲に注目。中盤のヘッドロックを巡るスポッ
 トは最大の見所で、最後は十八番のフランケンシュタイナー。これが
 決まれば相手はフォールを返せません。業界の不文律やね。
CLegends Tag Match
 Bob Orton Jr. & Dick Slater
 vs. Ronnie Garvin & The Mongolian Stomper
  なんと渋いカードですやんか。けどワシが驚いたのは、オートン&
 スレーター組がヒール側やったこと。ワシはてっきりガービン&スト
 ンパー組がヒール側やと思ったんですけどなァ。ちなみにストンパー
 が自身のブーツを脱いで攻撃し反則負けのはずなのに、何故かレフ
 リーの裁定もノーコンテスト。レジェンド・タッグ・マッチってことで一番
 年配(?)のストンパーに敬意を表したのやろか(笑)。
 あ、最近の若きWWFウォッチャーさんへ、オートンとは今テレビ画
 面に映っているオートンの親父さんなんでっせ。
Dギャングスターズ登場
  リング上には恐ろしい顔付きをした黒人ギャング風コンビが登場。
 JRにマイクを持たせて何やらアジテーションを始めよった。
 そう、この二人こそ後にECWに転戦しタッグ戦線を血で染めまくっ
 たギャングスターズ。しかもフードを被って顔をはっきり見せません
 が、後に控えているのは最近WWFから解雇されたって噂のDロウ。
 この当時はギャングスターズの子分扱いやったんやね。
 さて『伝説の選手達の夜』と銘打った興行だけに、今夜のギャングス
 ターズの出番はここまで。ワシとしては試合を観たかったなァ。
ESmokey Mountain Tag Team Titles Match 
 The Rock n Roll Express with Ricky Gibson
 vs. Chris Candido & Brian Lee with Tammy Fytch
  待ってました、ロックンロール特急の登場や。今夜の相手は金の為
 なら何でもやるって用心棒スタイルで各地のマットをのし歩くブライア
 ン・リーを引き連れた、“若きベテラン”のキャンディード君。
 当然傍らには愛妻サニーちゃん(タミー)も居てまっせ。
 で、サニーちゃん、毎度々々の試合への介入が咎められたみたいで、
 今夜は相手側選出のリッキー・ギブソン(RR特急の片割れ、ロバー
 トの兄貴ってことやそうで)と手錠で繋がれてしまう事に。
 それでも凶器として使用するハンドバッグを手放さなかったのはさす
 がやね。で、肝心の試合ですがRRの試合なのに流血スポットがなく、
 ちょっと残念やったものの、内容はキチンと押さえた試合。
 キャンディード君の誤爆を誘ってRRがベルトを奪取しとりまっせ。
FKnoxville Wrestling Hall of Fame Awarrds Ceremony
  当地のプロレスに功績のあった人達を称える授賞式の模様。多分、
 これがやりたくって『伝説の選手達の夜』と銘打った興行を開催した
 んでしょうな。けど選手はまだしも、さすがに地元の名士(?)さん達
 となるとちょっとついて行けないところも。
 ちなみにプレゼンテイターはレス・ザットチェア氏(この方も正体が分
 かりません)で、選手として表彰されたのはリッキー・ギブソン、ダグ・
 ファーナス、ネルソン・ロイヤル、モンゴリアン・ストンパー、ロニー・
 ガービンなどでした。また節目節目で貴重なフィルムや写真も挿入さ
 れ、南部マットの歴史等も紹介(勿論原語でね)されとるみたいやか
 ら、英語の達者な方なら2倍楽しめると思いますワ。 
GThrillseekers (Chris Jericho & Lance Storm)
 vs. The Heavenly Bodies
  スリルシーカーズ、直訳するなら『スリルを探す奴ら』とでもなるんや
 ろか。この二人こそ現在WWFの第一戦で活躍中のジェリコとストー
 ム。当時はこんなちょっと恥ずかしいチーム名を名乗ってたんですワ。
 で、対する相手チームがSMW生え抜きの悪者コンビ、ジミー・デル・
 レイとトム・プリチャード(現在はWWFの要職に?)からなるヘヴンリ
 ー・ボディーズ。この夜に至るまでには当然両チームによる抗争劇も
 あって、本DVDにもそれは詳細に収録されとりましたデ。
 さて両チームの抗争が抜き差しならん状態となって迎えたこの試合、
 勿論悪者コンビには正装した(笑)コルネット氏も付いて臨戦状態に。
 けど中盤ジェリコが受けた鉄柵攻撃が予想以上に効いたのか、ジェリ
 コは掛け値なしの大流血状態へ。やっと荒くれ南部マットの面目躍如
 となる試合になったなって思っていると、何とレフリーはマット上を血の
 海としたジェリコの身を案じて試合中止のアピールを。
 しかし、エッ、ホンマかいなと文句をたれる暇もなく、ジェリコのアピー
 ルにより試合再開。そしてストームのスーパー・キックがジミーにズバ
 リと決まった瞬間、ジェリコの逆さ押さえ込みが火を吹いて。
 いやー、ジミーさん、ホンマにエエ仕事をされますな。拍手拍手!!
HSmokey Mountain Heavyweight Title Match
 Dirty White Boy vs. Terry Gordy
  セミにお出ましとなったのは故テリー・ゴディ。フリーバーズの一員と
 して全日本マットで人気者でしたな。文献によると61年生まれなそう
 で、この興行の時はまだ33才。とても『伝説の選手』を名乗る年では
 ないのですが、何と言ってもゴディは13才でプロ・デビューしたそうで、
 当時既に芸歴20年。1日でも早く入門したモノが実際の年齢とは関係
 なく先輩風を吹かせることの出来る業界だけあり、この頃ゴディは立派
 な『ゴディ兄さん』やったんやと思います。
 ただもうこの頃は持病の心臓病が豪快一辺倒だったファイト・スタイル
 に暗い影を落としていて、十八番のコーナーに振った相手への串刺し
 ラリアートも説得力不足。あのリングが壊れてしまうんやないかって思
 わせたロープ・ワークも遂に披露出来なかったし...。
 あ、肝心の試合ですが、クリス・ウォーカーなる選手の乱入により、ゴデ
 ィの反則負け。ホワイト・ボーイのベルト防衛となってますワ。
 ま、ゴディ兄さんも今更SMWのベルトなんて欲しくなかったやろ。
Iコルネット氏とアームストロングの抗争史
  SMWの設立者であり、毎夜毎夜悪者チームに加担して悪行の限り
 を尽くすコルネット氏。ある意味、ポールEやビンス御大の元ネタ的な
 存在でありましょうか。そして最近コルネット氏が抗争相手として連日
 連夜火花を飛ばしあっている相手がボブ・アームストロングさん。
 南部では名門のレスリング一家を率いる家長であり、四男坊はWWF
 で一世を風靡したロード・ドッグ・ジェシー・ジェイムスなんですワ。
 ここではそんな二人の抗争劇が充分時間を割いて収録されとります。
 ホンマ、ここだけでも値打ちものの映像がギッシリで、画面にはサリバ
 ンや原人ギミック時代のタズ、テリー&ドリーの荒馬兄弟、サベージや
 ホーク・ウォリアーと有名どころが目白押し。
 しかも止めとばかりコルネット氏の高所落下スポットを含んだ足場戦ま
 で収録されていて、いやはやお腹一杯になりましたワ。
JCoward Waves the Flag Match
 Road Warrior Hawk, Bullet Bob Armstrong
 & Tracy Smothers with Ron Wright
 vs. Terry Funk, Dory Funk Jr. & Bruiser Bedlam
 with Jim Cornette
  そんなこんなで組まれた当夜のメイン。コルネット氏とアームストロン
 グ親父の対立構図に、荒馬兄弟、暴走(鷹)戦士、『南部の仕事師』
 スマザーズと豪華な面々が参戦しとりまっせ。
 さて97年にぶんか社から刊行されたテリーの自伝『テキサスブロンコ
 半生記』において、御大はSMWを『プロレスの魅力を知り尽くしたコル
 ネットが集めてくるメンバーと、彼が工夫を凝らしたマッチ・メイクはとて
 も優れていた』って評してます。
 確かにヒール役を楽しそうにこなす御大テリーは注目やし、さてはしか
 めっ面(毎度の事やけど)のドリー兄さんも内心楽しいんやないんかい
 なって突っ込みも入れたくなりますな(笑)。またスマザーズもいぶし銀
 の職人芸で脇を固めて、隙のない6人タッグ戦を演出や。
 尚、この試合は反則お構いなしで、唯一リング下の両軍の立会人が降
 参って白旗を上げた時点で幕となるんですが、悪者チームの立会人で
 あるコルネット氏が良い者チームの立会人であるライト氏相手に白旗を
 凶器として振り下ろそうとしたところを運良く(運悪く?)レフリーが目撃。
 なんとこれが降参の意志表示と誤解され、哀れ悪者チームは負けって
 事になってしまいました(苦笑)。
 そうか、こんなベタなネタが南部ノックスビルでは受けるんか(笑)。
 コルネットさん、プロレス構築のスキルより、お笑い作家の素質の方が
 上やないですか。いっそ吉本新喜劇の台本作家にでもなりまへんか。
 ワシが紹介状を書きますよってに(爆笑)。

【DVD特典映像】
@静止画集
  SMWでの試合模様と思われるものでした。
A選手の生い立ちを紹介したプロモ
  御大テリー、ゴディ兄さん、ガービンの生い立ちを綴った各々3分間程
 度のプロモが収録されとりました。

【無断転載、ごめんなさい】
  1wrestling.comには当HPとは比較にならん詳細なレビューが掲載され
 とりまして、上掲したFとIについて詳しい資料があったので、以下に
 無断いたしました(堪忍してな!)。

History of wrestling in Knoxville and awards presentation
for legends, hosted by Les Thatcher.
 Great history package, featuring tons of old newspaper clippingsand
 classic footage. This is a most see piece for history buffs,especially
 those that want to see the glory days of Knoxville, Tennesseewrestling.
 I can't say enough good things about this section, one of thedefinite
 highlights of the DVD.
 During the awards presentation, history packages are shown on
 Ricky Gibson, Nelson Royal, Mongolian Stomper, Ronnie Garvin(including
 footage of his NWA title win over Ric Flair), Don & Al Greene,
 Ron & Don Wright, and Whitey Caldwell.

History package of the feud between Bob Armstrong and JimCornette.
This is incredible, a one hour package of the events and matchesleading
to the main event of the show. The following matches
(all joined in progress) are included, with the finishes being shown:
- Heavenly Bodies vs. Fantastics, Barbed Wire Cage match.
- Jimmy Golden vs. Stan Lane.
- Cornette promo revealing that Dixie Dynamite is Scott Armstrongand
  arguing with Bob Armstrong.
- Rage in A Cage At Volunteer Slam '93: The Rock N Roll Express,
  Robert Fuller, Jimmy Golden & Brian Lee vs. The Heavenly Bodies
  (Pritchard & Lane), Killer Kyle, Kevin Sullivan & Tazmaniac.
- Bob Armstrong vs. Jim Cornette (lumberjacks with tennis rackets
  and Big Bossman as referee)
- Terry Funk vs. Bob Armstrong (SMW Commissionership on the line),
- Terry Funk vs. The Bullet
  (Texas Death Match/SMW Commissionership on the line)
- Randy Savage vs. Bruiser Bedlam.
- Scott & Steve Armstrong vs. Dory & Terry Funk.
- Tracey Smothers vs. Bruiser Bedlam.
- Tracey Smothers vs. Killer Kyle (ends with huge brawl).
  Bob Armstrong does an interview with blood running down his face.
- Interviews setting up match. Footage of Starrcade 86 scaffoldmatch
  where the Road Warriors defeat the Midnight Express, thenCornette
  goes flying off the scaffold, breaking his leg is shown, leading to
  Road Warrior Hawk being announced as the partner
  for Bob Armstrong & Tracey Smothers


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