では収録内容の詳細を
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DIVIDE & CONQUER (VHS-TAPE)
(約3時間40分収録) |
最近ワシも年をとったせいか、プロレスを生観戦する事がおっくうに
なって来ましてDVDやVTRで鑑賞する方が楽になってますんや。
以前は大阪周辺にインディ系の団体がやって来たら大抵は観に行って
たのに、行くまでが邪魔臭い、観ても多分面白くない、帰りの道中を考
えると気が重い、の三重苦なんです。
よって以前なら必ず生観戦していた大日本プロも、ここのところずっと
お見限り状態。そやから大日本と提携(?)していたCZWの近況が知
りたかったんです。で、このVTR。【SMARTMARK】なる得体の知れ
ぬ米国のビデオ屋が製作販売しているブツで、ワシは大阪梅田のイグ
ニッション・レコードさんで三千円にて購入いたしました。
このビデオ、隠し撮りって感じではなくキチンと団体に筋を通して製作
されているようで、トータル3時間40分の映像を【2倍速】モードで12
0分テープを使用し録画収録されており、どないしてそんな複雑な録画
が出来るのか分かりませんが、ワシとこの国産のビデオ・デッキで問題
なく再生できましたワ(画質も十分に及第点)。
さて本興行は2003年3月8日にフィラデルフィアのCZWアリーナ
(元ECWアリーナ)にて開催された興行を収録したもので、来たる4月
12日に開催されるワン・ナイト・トーナメント大会の『第3回BEST OF
BEST』の予選も兼ねた内容。では3時間40分の長丁場、収録内容を
ご紹介いたしますワ。
①オープニング・プロモ
WWE風の対戦カード紹介もあり、それなりに凝ってます。また次回
興行である『第3回BEST OF BEST』の紹介も。あ、以降『第3回BE
ST OF BEST』は『BOB3』と訳します。
②米国に神の御加護あれ
モー(って聞こえた)なる女の子がリングに上がり、『GOD BLESS
AMERICA』を斉唱。CZWでは何時もの事なのか、イラク戦争が間
近に迫ってのことなのか...。
続いて場内が暗転しモトリー・クルーの『ホーム・スイート・ホーム』が
流され、会場内に照明が戻るとリング上には選手が全員集合。
その中、ザンディグ親分がマイクを握ってアジテーション。
③Steve Madison w/Ron Neimi vs.
Justice vs. Jerelle Clark
緒戦から3WAY。事前の打合せが功を奏したのか、なかなか各ム
ーブも的確に決まり、まずはマディソンの450にてクラークが敗退し、
続いてまたまた450によりマディソンが敗退。勝者となったジャステ
ィスは白黒メイクを施したKISS風のいでたちで、IPW所属の選手と
のことでしたワ。
④Jon Dahmer & Cory Kastle vs. Jude & Niles Young
今時の若手っぽいタッグ戦。それなりに見せ場もあったのやけど、
試合決着後にユダのマネであるGQがダブルクロスを敢行。
しかしユダが裏切られては洒落にならんやろに(笑)。
⑤Dunn & Marcos vs. Menance vs. Loco
2対1対1の変則3WAY戦。試合は『黒いハヤブサ』メナスとロコが、
CZWとは友好関係にあるROHから派遣された人気チームダン&マ
ーコスを同時にフォール。続いて一瞬の固め技にてメナスがロコを切
って落としました。
⑥Iceberg, Tank & Robbie Race vs.
Z-Barr, Rockin' Rebel & Greg Matthews vs.
Hurricane Kid, Jason Maxx & Derek Frazier
3対3対3のタッグ戦やけど実際に戦うのは二人で、誰が誰にタッチ
をしてもOKってルール。試合は乱入&裏切りスポットも盛り込んだ内
容で、巨漢アイスバーグが自ら取り出した画鋲の海に沈められて幕。
それでも攻撃の手を緩めないZバーらの前にザンディグ親分が現れて
余裕の大岡裁き。次回興行(?)にて画鋲&ストラップ戦が決まったみ
たいや。あ、アイスバーグらはNWAワイルドサイドって団体からの派
遣選手やそうです。
⑦Mike Mayhem vs. El Diabolico vs. Jimmy Rave
またもや3WAY戦。まずはメイハムが楽々ディアボリコを消した後
に、NWAワイルドサイドから派遣されたレイヴが旋回式で入るクロス
フェイスにてメイハムからタップをゲット。このレイヴ、元NWAワイルド
サイドのジュニア王者だそうで、ちょっと美形なこともあり女性客に(結
構会場最前列に居るんです)人気がおましたワ。
⑧Tony Mamaluke vs. Nick Berk
結構伝統あるギミックの『純血イタリア人』。ママルークもこの一員
やったことがあって、まだしつこくこのネタを使っております。さてこ
の試合、サブミッション戦でおまして、アクシデントにより後頭部に裂
傷を受けたバーク相手にママルークが奮闘の末に勝利。場内スタン
ディング・オベーションで両者を讃えてますが、なるほどエエ試合や。
尚、この試合の勝者であるママルークは『BOB3』に参加決定です。
⑨Ian Knoxx vs. Chris Stylz
椅子を振り上げるスタイルスと、ビール樽を振り上げるノックスの激
突はノックスの勝利にて幕となっとります。
⑩Johnny Kashmere vs. Ric Blade
カシミールって女性客に人気があって、彼女らから紙幣を集めては自
身のトランクスに突っ込ます乗り乗りの入場シーンを演出。しかしこれ
がCZWアリーナの男性客からは反感を買ったみたいで、リングに上が
るなり四方八方の客から小銭をぶつけられる始末(笑えるネタやね)。
さて肝心の試合ですが、ベースボール・バット戦と銘打ち各々金属バッ
トを振り回して対戦ってルール。けどさすがに金属バットで相手の頭を
殴るって訳にもいかず序盤に金属バット・チャンバラがあった程度や。
最後はブレードが変形パワーボムでカシミールを沈めましたワ。
あ、この試合の勝者ブレードも『BOB3』に参加決定です。
⑪Jimmy Rave vs. Justice vs. Menance
③、⑤、⑦の勝者を集めて再び3WAY戦。ここで勝った者が『BOB
3』に参加決定となるって寸法。まずは対角線に飛ぶヴァンダミネータ
ーを披露したもののメナスがレイヴに敗れ、マスクまで剥がれてしまう
など散々な目に。続いて得意(?)のクロスフェイスによりレイヴがジ
ャスティスを沈めました。
⑫Ruckus vs. Chri$ Ca$h
怪しそうなステップを軽やかに踏んで登場したサンジェイ・ダッドを特別
レフリーに置いた試合。小太りの黒人選手ラッカスが体型からは想像出
来ない機敏な動きを見せて序盤は期待を持たせたんやけど、ラッカスと
キャッシュが見え見えの誤爆3連発をサンジェイに放ったため、試合は
無効裁定に。で、これを本部席から眺めていたザンディグ親分がまたま
た大岡裁き。なんと3者とも『BOB3』に参加し、トーナメント1回戦で改
めて決着をつけろとの事。ウーン、今夜はネタ振りの場か。
⑬Trent Acid vs. "Sick" Nick Mondo
アイアンマン王座を保持するモンドがアシッド相手に防衛戦。モンドも
大日本に来ていた頃から思うと貫禄がついたなって思っていましたが、
試合はメサイア、B-BOY、カシミールが介入し、彼等と反目するH8ク
ラヴやブレードも現れて乱戦模様に。最後はアシッドがガラスの破片が
バラ撒かれた椅子の上に叩き落されて憤死。背中に突き刺さったガラス
の破片が何とも言えず痛そうでしたワ。
⑭H8 Club(Nick Gage & Nate Hatred) vs.
B-Boy & The Messiah
元XPWのメサイアが元ECWアリーナのリングに立ち、ニック・ゲージ
相手に場外乱闘を展開。いやー、ワシには感慨深い試合でしたワ。
試合は乱戦の末にゲージが何とメサイアをクリーン・フォール。
試合後は⑬の続きとばかり各選手が登場し、どうやらメサイア、B-B
OY、カシミール、アシッドの4人と、ゲージ、ヘイトリッド、ブレード、モン
ドの4人との対立構造が明確になったようで...。
【総評】CZWって言えばまず頭に浮かぶのは血飛沫あげてのデスマッチ。
しかし本興行は『BOB3』の予選を兼ねるって側面もあってか、ほとんど
流血戦もなくワシとしてはちょっと肩透かしってとこでした。
しかし業務提携する各団体から選手を借り集めた結果であるものの、こ
うして3時間40分(実際は休憩等もあったはずやから5時間弱?)の興
行をダレることなくプロデュースする団体としての体力は十二分に評価
出来るデ。さぁ、次回はザンディグ親分も参加するデスマッチ主体のビ
デオでも購入してみようかな。 |

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