では収録内容の詳細を

EXIT SANDMAN (約1時間23分収録)
 このDVDは2002年11月26日にハードコア・レスリングの聖地、
フィラデルフィアの元ECWアリーナ(XPWではXPWアリーナと呼
称)においてXPWが開催した興行を収めたものですんや。
『サンドマンが出て行く』なんてなんとも気になる興行名が冠された
大会なんですが、とりあえずDVDプレイヤーの再生ボタンを押して
みましょか。

 あ、このDVDですが実況を行っているのは元ECWのジョーイ・ス
タイルス氏。この事実だけでもいよいよXPWが、今は亡きECWが
築いた“ハードコア・レスリング”の後継者としての地位を確立しつ
つあるように思えるのですが。さてさて...。

@Shark Boy vs. Chris Chetti
  エー、皆様『死夜悪』ってエロ・ビデオの会社を御存知でっしゃろ
 か。レーベルのロゴに鮫の絵が描かれてあって、鮫⇒シャーク⇒
 『死夜悪』ってことみたいなんです。
 何の話やねんって怒らないでね。今夜デビューとなったシャーク・
 ボーイなる覆面選手のコスチュームにここのレーベルのロゴそっ
 くりの絵が描かれてあったんですワ。
 元々XPWも親会社はエロ・ビデオ屋、何か繋がりがあるのかもな。
 え、試合内容ですか?。『死夜悪』の勝ちですワ。
AXPW King of deathmatch Title Match:
 Altar Boy Luke vs. Supreme vs. "Hardcore Homo"Ange
  10月5日の『FALLOUT』においてルークに不覚を取りデス・マッ
 チ王のベルトを手放したスプリーム。今夜はベルトを手放す原因を
 作った“ハードコア・ホモ”エンジェルを加えた3WAYでの復讐戦や。
 しかしこの緊張感のなさってなんなんやろか。ダラダラした試合展
 開で観客も全く乗って来れないし、会場奥に設置したヤグラの上か
 らルークがグッズ売り場の机へと突き落とされ、続いてエンジェルを
 担いでスプリームがまたまた机へと心中ダイヴを決行したものの、
 観客は最後まで『引いたまま』でしたワ
 試合はルークがエンジェルとの心中ダイヴにより負傷したスプリーム
 をどさくさ紛れでフォールして王座防衛となったんやけど、ホンマに
 つまらん内容でした。
BXPW TV Title Match:
 Kaos vs. Danny Doring
  XPWのECWアリーナ遠征後2度目の対決となった両者。しかし
 末期ECWに在籍していた頃はドーイングってもうちょっと精悍な感
 じやったのに、無理して体重を増量したのやろか、ちょっとボテっと
 してしもたな。ケオスの身内であるGQマネーやベロニカ嬢の介入
 もあって試合はケオスがTV王座を防衛しとります。
 けどこの顔合わせ、これ以上良くなるようには見えませんワ。
CPogo the Clown vs. Sandman
  “マッド・ピエロ”ポーゴ・ザ・クラウンと共に、何故かサンドマンの
 息子タイラー君(大きくなったなァ)と娘のケリーちゃん(ワシ、こっ
 ちは初めて観たワ)がリング上に。
 ここへサンドマン本人が現れ試合(?)が始まるのやけど、ここまで
 に至る経緯ってのが全く説明されておらずDVDを観ているワシは
 全く試合に付いて行けません。けどお前の事なんて知ったことかと
 DVDはどんどん先へ進んで行き、サンドマンによるタイラー君への
 竹刀攻撃の誤爆、ケリーちゃんとの抱擁からケリーちゃんによる親
 父サンドマンへのロー・ブロー、続いてポーゴの巨体を利用した圧
 殺攻撃が繰り出されサンドマンに土が付いてしまいました。
 折角タイラー君のECWアリーナへの数年振りの復帰が実現出来
 たのに、誰かもうちょっと面白い台本書きは居らんかったのかいな
 (怒)。なんやったらワシが脚本家にでもなってやろか!!。 
 しかし『サンドマンが出て行く』なんて興行名から察するに、これが
 サンドマンのXPWにおける一応のラスト戦なんやろけど、こんな団
 体ならホンマ、早く出て行った方がマシやデ。
DXPW World Title Match
 Shane Douglas(w/Lizzy Borden) vs."Vicious"Vic Grimes vs
 Chris Candido(w/Tammy Sytch)
  ここまで腹の立つ試合ばかりで、最後のダグラス先生の試合に
 僅かながら期待したのやけど、これがまたまた丸外れや。
 ECW時代にキャンディード君と結成していたトリプル・スレットって
 ユニットが結成されそうな場面もあったのやけど、ダグラス先生が
 スクール・ボーイでキャンディード君を丸め込んで試合は幕に。
 ダグラス先生のTシャツをお揃いで着用し、リング・サイドの一角を
 占拠したダグラス・アーミー(←ワシが勝手に命名)の皆さんも落
 胆しているようでしたが、それよりなにより試合を終えた直後の「ア
 カン、滑ってしもた」ってダグラス先生自身の表情が、何より雄弁
 にこの凡戦を物語ってましたワ。
 あ、それとキャンディード君の奥方タミーさん、その昔は『プロレス
 界の聖子ちゃん』なんて評されたものでしたが、やっぱり白人女っ
 て不摂生すると醜く太ってしまうんやね。あれならまだファビュラス・
 ムーラ婆やメイ・ヤング婆の方がよっぽどグッド・シェイプを保ってま
 すワ。やはり役者さんはお客の目によって磨かれるんでっせ。
 タミーももうちょっとお客の前に出るってことを真剣に考えて欲しい
 ものや。そしたらこんなにブクブクと太れんはずやから。
 
【DVD特典映像】
○Juventud Guerrera vs. Jerry Lynn
  2003年2月28日の『MY BLOODY VALENTINE LOS AN
 GELS TOUR』より収録の一戦。
 実況(もうジョーイ・スタイルス氏は居らず、元のラリー・リベラ&クリ
 ス・クロスに戻ったみたい)がいちいち両者のムーヴについて「そん
 なバカな!」、「信じられない!」って絶叫しとるけど、この2人ならこ
 れくらいやりよるワ。ま、リン十八番の変形脳天杭打ちをフヴェントゥ
 が返した時は、おいおいそれって返したらアカンのやないのって思
 いましたが、最後は改めてリンのノーマル型の脳天杭打ちが決まっ
 て幕。職人リン、どこでも立派な仕事をしてくれよりますな。 
○Youthanazia(M-Dogg 20, Josh Prohibition) vs.
 Southern Comfort(Chris Hamrick & Tracy Smothers) vs.
 Danny Doring & Christian York  
  2003年3月8日、ダグラス先生のお膝元ピッツバーグで開催さ
 れた『BATTLE OF THE BURGH』より収録の一戦。
 試合開始早々2人が同時にトップ・ロープを利用してスプリング・ボ
 ード式の月面水爆を放とうとした瞬間、なんとトップ・ロープが切れ
 てしまうアクシデントが発生。一部観客からは「HOLY SHIT!」な
 んて声も上がっているけど、これのどこが「HOLY SHIT」やねん。
 ダグラス先生も地元にこんなアホな客が居ると分かってショックや
 ったと思うな。試合は『お気楽南部野郎』スマザーズ&ハムリック、
 末期ECW在籍組のドーイング&ヨークと、なかなか曲者が揃った
 好カードでしたが、Youthanazia(←なんて読むの?)の片割れが
 ハムリックをフォールしてタッグ王座を防衛しとりますワ。
○静止画像集
  たいした内容ではおまへんワ。

【総評】
  ワシが心底呆れているの伝わりましたやろか。ホンマに救いよう
 のないDVDでしたワ。本編で実況していた元ECWのジョーイ・ス
 タイルス氏の決め台詞が「OH MY GOD!」であるのは皆様先刻
 御存知でしょう。で、スタイルス氏も試合の中で何度も「OH MY G
 OD!」って言うんです。けどECW時代はホンマにエクストリームな
 場面を目の当たりにして思わず「OH MY GOD!」って言ってしも
 ていたんやろけど、XPWにおいての「OH MY GOD!」って...。
 多分「こいつら、ホンマにどないしようもないな」って意味なんでっせ。
 あー、もうこんなDVDなんて買ったらあきまへんデ。
 こんなつまらん気分になるの、ワシ1人で充分でっさかい。


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