では収録内容の詳細を
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SURVIVOR SERIES 1994 (VHS−TAPE)
(邦題:恐怖の棺桶マッチ アンダーテイカー VSヨコヅナ)
(約1時間53分収録) |
WWFの秋の風物詩といったらやはり『サバイバー・シリーズ』や。
もともとこの大会は団体内で勃発している各グループ間の抗争に終止
符を打つための興行でして、華やかなタッグ戦が堪能出来るのが売り。
ここでは日本版VHSテープをテキストに1994年11月23日、テキサ
ス州はサンアントニオのフリーマン・コロシアムで開催された『サバイバ
ー・シリーズ・1994』を振り返ってみますワ。
尚、このVHSテープ、1995年の発売当時は定価8,800円だったん
やけどワシは大阪梅田の中古ビデオ屋で新品同様の美品をたったの
700円でゲットしました(←プチ自慢)。
○まずは既発ビデオの紹介
レッスルマニアの第10回目大会のビデオや、アンダーテイカーの
個人ものビデオの宣伝。どこかで安く売っていないやろか。
○オープニング・プロモ
まだまだ素朴な感じのプロモでした。
@"Bad Guys" (Razor Ramon, 1-2-3-Kid, British Bulldog
Davey Boy Smith, Head Shrinkers (Seone, Fatu)) vs.
Teamsters (Shawn Michaels, Diesel, Jeff Jarrett,
Owen Hart, Jim "The Anvil" Neidhart)
まず緒戦はラモン(現スコット・ホール)率いる『悪者軍』とマイケル
ズ&ディーゼル(現ケビン・ナッシュ)の両巨頭率いる『スター軍』の激
突。しかしどうでっか、この豪華な面子。試合はディーゼルが巨体を
武器にファトウ(現リキシ)、1−2−3キッド(現X−PAC)、シオーニ
を連続フォールし、頼みのデイビー・ボーイは何とリング・アウト負け。
あっと言う間にラモン1人が残った1対5のハンディ戦へ。
けどここで最後は俺が幕を引くとでしゃばったマイケルズがディーゼ
ルを誤爆。これに怒ったデーィゼルがマイケルズを花道奥まで追い
詰め、事態を収拾しようとした他の3人と一緒に5人まとめてのリン
グ・アウト負け。いやはやなんともベタベタな展開で、リングに1人残
されたラモンが棚からぼた餅の勝ち名乗りを受けました。
○場面は変わって...
バック・ステージではマイケルズがディーゼルと2人で保持していた
タッグ王座のベルトを投げ捨てて決別の意思表示。
どうやら新たな遺恨が生まれたみたいですな。
○場面は変わって...
地獄の葬儀人、アンダーテイカーのインタビューをお届け。
A"Royal Family" (Jerry"The King", Cheesy, Sleezy, Queezy) vs.
Clowns'r'us (Doink, Dink, Wink, Pink)
“バーガー・キング!!”と満場のお客さんからバカにされているの
は御存知ジェリー・“ザ・キング”ローラー。今夜は自分そっくりの衣装
を身に着けた3人のミゼットを引き連れて『王室軍』を結成。対するは、
これまたコス・プレのミゼット3人を引き連れたドゥインク率いる『道化
師軍』や。試合はキングが道化師相手に徹底して道化を演じ切り、場
内を爆笑の渦に叩き込んだ末に勝利。しかしこの勝利は俺1人のもの
と身内のミゼット達を邪険にしたものやから、最後の最後に『道化師
軍』&ミゼット・キングどもに袋叩きされる羽目に...。
ご苦労さまでした、キングさん。
○場面は変わって...
当夜に先立つ11月20日、東京ドームで行われた全日本女子プロ
主催の『憧夢超女大戦』にてアランドラ・ブレイズ(メデューサ)を破り
WWFの女子王座に就いた女帝ブル中野のインタビュー。
そう、インタビューなんですが、これが何と自信満々の日本語でのイ
ンタビューで、実になんと言うか清々しいものがおましたワ。
BChampionship match, submission match:
"Mr," Bob Backlund vs. Bret "Hit Man" Hart
“英国犬”スミスを従えたWWFの王座に就く“ヒット・マン”に今宵
挑むのは11年振りの王座返り咲きを狙うバックランド。
バックランドには“ヒット・マン”の実弟であるオーエンが付き、リング
サイドにはハート一家の家長ステュ・ハートと奥さんであるヘレン夫
人の姿も見えます。
さてこの試合、フィニッシュ技限定の特別ルールでして、バックランド
はチキン・ウイング、“ヒット・マン”は当然シャープ・シューターでしか
勝てないって方式が導入されとりますんや。
で、肝心の試合ですが割りと早い時間帯でバックランドのチキン・ウ
イングがガッチリと“ヒット・マン”を捕らえ、後は延々と“ヒット・マン”
がチキン・ウイングを堪えるって底抜けにダル〜い展開。
当然プライドだけは人一倍の“ヒット・マン”、ギブ・アップなんて筋書
きでは承知するはずもなく、しかも“英国犬”スミスは場外乱闘の際
に失神してしまい、では誰がタオルを投げ入れるのか!?
答えは簡単、リング上での憎しみの構図を忘れて実兄の苦境を救
いたいとリングサイドの両親にタオル投入を懇願するオーエンや。
で、ステュの静止を振り切りヘレン夫人がタオルを投げ入れたところ
で試合は幕。ベルトはバックランドの腰へと移動したんやけど、これ
こそがバックランドとオーエンが仕組んだ狡猾なる罠。
親の情に訴えるとは実に卑怯な戦略でしたな。
追記:“ヒット・マン”と『サバイバー・シリーズ』と言うと、これはやは
りWCWへの移籍間近の“ヒット・マン”をビンスがハメた事で有名な
97年の『モントリオールの悲劇』を思い出しますな。
けどこの94年の『サバイバー・シリーズ』を観ても、ハート一家総出
で臭い人情芝居を演じてますやんか。当然レスリング・ビジネスにド
ップリと浸かったハート一家なんやから、業界の裏も表も知っている
はずですワ。よって『モントリオールの悲劇』を表面だけで取り上げて、
“ヒット・マン”は善、ビンスは悪とすることがどれだけナンセンスか。
いや、“ヒット・マン”のWCW移籍後もWWFのカナダの興行に何時
も現れてはその度に騙されるって善良な家長を演ずるステュを見ると、
結局はハート一家の中で“ヒット・マン”だけがレスリング・ビジネスっ
てものを最後まで理解できない馬鹿であったのではなかろうかと。
※熱狂的なファンを持つ“ヒット・マン”、ワシが袋叩きされるのも時間
の問題やろか。“ヒット・マン”ファンの皆さん、ホンマにゴメンね。
○場面は変わって...
家族の絆に唾棄したオーエンのインタビュー。
CMillion $ Team (Tatanka, King Kong Bundy, Bam Bam Bigelow,
Heavenly Bodies (Tom Pritchard, Jimmy Del-Rey)) vs.
Guts & Glory (Lex Luger, Adam Bomb, Mabel,
Smoking Gunns (Bart Gun & Billy Gun))
軍団対抗戦の3つ目はテッド・“大金持ち”デビアスが後ろで仕切る
『大金持ち軍』と、ルガーが率いる『根性と栄光軍』の激突。
各々にスポット・ライトが一度は当たる展開で結構ロング・マッチとなっ
たんですが、最後はバンディ&ビガロの巨漢コンビが2人残りで『根性
と栄光軍』を下しております。
また試合後も『根性と栄光軍』のリーダーであるルガーは『大金持ち
軍』の集団リンチに遭っており、両軍の遺恨はこの試合では精算され
なかったようですワ。
○場面は変わって...
11年振りにWWFの王座に就いたバックランド、何やら独特のちょ
っと偏屈気味の道徳観念を説いておりますワ。
DCasket match:
Special trouble-shooting referee: Chuck Norris.
Undertaker vs. Yokozuna
ブルース・リーの映画に出演したことでも有名な俳優チャック・ノリス
を特別サブ・レフリーに招いたテイカーと故ヨコヅナの棺桶戦。
ヨコヅナにはお馴染みの凶器であるテニス・ラケットを持ったジム・コ
ルネットと日の丸を持ったミスター・フジが付き、当然テイカーの横に
は暑苦しいことこの上ないポール・ベアラーの姿が。秋の本場所『サ
バイバー・シリーズ』、遂にメインエベントとなりましたんや。
ただし肝心の試合内容は、ヨコヅナと歩調を合わすバンディ&ビガロ
の巨漢コンビの介入や、彼等の介入を目くらましとしたIRSの介入、
ジェフ・ジャレットの介入などがあったのやけど、これがかえって散漫
な印象を与えてしまうといったどうにもこうにも収まりの悪い印象。
テイカーの俊敏なロープ・ワークは特筆ものですが、たいした盛り上
がりもなくヨコヅナがリングサイドの棺桶に蹴り落とされてジ・エンド。
豪華な脇役陣がアダとなってしまいましたな。 |

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