では収録内容の詳細を

CAGE OF DEATH V 2001-12-15 (VHS版)
(VHSテープ×2本組:約4時間33分収録)
 本作はDVDではなくって、VHSテープ。アメリカのオークション・サイトで
あるeBayに『OFF THE TOPROPE』ってプロレス・ビデオの通販屋さん
が出品していたものを即決提示額で一発落札購入したんですワ。
CZWのビデオが3本、PWAって独立団体の興行を納めたDVD−Rが1
枚で送料込みトータル25ドル。結構お得やと思われまへん?
さて160分テープ2本をフルに使った本ビデオの内容ですが、ペンシルベ
ニア州はフィラデルフィアのヴァイキング・ホール(元ECWアリーナやね)
にて2001年12月15日にCZWが行った興行を収めたもの。
この夜は2001年最終興行って事でやろか、CZW名物の金網戦『CAGE
OF DEATH』の第三回目がメインにデンと控えておりますんや。
ではでは早速ビデオを再生いたしましょ。

★★TAPE−bP★★
○プロモ、その1
  99年10月16日のロボ対ペイン、00年9月9月のロボ対ザンディグ親
 分と過去2度の『CAGE OF DEATH』を編集したプロモです。
○プロモ、その2
  過去の名場面集を編集したものです。
○ヴァイキング・ホール、今夜はフル・ハウス
  年内最後の試合って事もあってか、会場内押すな押すなの大盛況や。
○ゲストも呼びましたデ
  デニス・ショックさんの前口上に続いて、70年代初頭ボクシングの世界
 王者であったジョー・フレイザー氏を特別ゲストとして客席に御紹介。
@Ty Street vs. Ty Street 
  容姿もコスチュームも瓜二つのタイ・ストリートって名を名乗る選手同士
 の試合。レフリーを巻き込んでのコミカル風マッチで、会場の雰囲気を温
 めております。試合はジェフ・ロッカーら若手3人の乱入で無効となったの
 やけど、ここにゲージ&ヘイトリッドも参戦。乱入って狼藉をはたらいた若
 手3人に制裁を加えてますワ。
ANick Gage & Nate Hatred vs. The Midnight Outlawz 
  若手3人に制裁を加えるゲージ&ヘイトリッドの背後にお揃いの黒覆
 面を被ったミッドナイト・アウトローズが忍び寄り闇討ちを仕掛けて試合の
 火蓋は切られました。で、ワシ、詳しくは知らないのですがこの黒覆面の
 2人組、正体はジェイ&マークのブリスコ兄弟やないかと思います。
 このHPによく遊びに来てくれている『キングコングニーさん』も弟のマーク
 は歳が若くてヴァイキング・ホールのあるペンシルベニア州では試合が出
 来ないと書かれており、それで兄弟揃って黒覆面を着用したのやないや
 ろか。そう思って見ると黒覆面組も高いスキルを身に付けているように思
 えて来るから不思議やな。
BSamir vs Joey Corman vs. Brad Michaels
  サミアーとコーマン(←とんでもない名前やね)はオーバー・ボーイズっ
 て名のユニットを組んでいるようで、事実上この試合はハンディ戦形式の
 3WAYなんや。試合はちょっとした失笑ネタも盛り込みコーマン(←ホン
 マ、とんでもない名前やね)が勝利を収めておりますワ。
CZandig vs.
 "Doomsday"Danny Rose(w/Lobo & Glen Osbourne)
  ザンディグ親分がマイクを握っているリングに、ロボと左腕を三角巾で
 吊ったオズボーンが登場。なにやらキナ臭くなったところで背後からロー
 ズがザンディグを衝撃し、リング・アナ氏言うところの『遺恨戦』が始まり
 ました。そう、始まりましたんですが、ローズはワン・ムーヴ見ただけで
 ダメ野郎と判るボンクラ。これではエエ試合になんかなりはしまへんワ。
 試合はロボとオズボーンの介入によりザンディグがトップ・ロープに荒縄
 で拘束される事態へと発展。ローズも含めた三人でザンディグの背中を
 ベルトでしばきまくる暴挙へと移行しとります。あ、これは年明けの興行
 に向けてのネタ振りなんですが、やはりザンディグにはCZWの親分とし
 て年内最終戦をビシッと締める試合を見せて欲しかったな。
DThe S.A.T. (RED, Jose & Joel Maximo) vs.
 Quiet Storm & Brian XL & Chris Devine(w/Pastor Jim) 
  カナダ国旗を振り回すジムが率いるカナダ軍。どうやらCZWマットで
 もカナダ軍は嫌われ者のヒール・サイドのようで、SAT相手に3対3の
 生き残り戦が組まれました。試合は軽量級の選手ばかり集めたためか
 スピーディでトリッキーな展開が次々と繰り出されてSAT組に凱歌が上
 がっております。そうでっか、やはり勝つのはアメリカでっか。
EVD (Eddie Valentine & Jon Dahmer)(w/Big Mac Smack) vs.
 Chri$ Ca$h & GQ vs Ian Knoxx & Chris Stylz 
  VD対キャッシュ&GQのタッグ戦にノックスとスタイルスが仕掛けて急
 遽3WAY方式に変更となった試合なんやけど、あえてここで組まなくっ
 てもエエのやないやろか。それでなくてもこの夜は試合数が多いのに。
 あ、試合はダマー組が勝利を掴んでおりますワ。

★★TAPE−bQ★★
○バック・ステージでは
  アシッドとメナスがそれぞれ決意を語っておりますワ。
FCZW & Big Japan Jr,Heavyweight Title Match :
 Ruckus vs. Trent Acid
  ラッカスの保持するCZWと大日本プロの2本のジュニア・ヘビーのベ
 ルトが懸かったこの試合、本日一番の熱戦となりましたデ。
 まず最初の見所はカメラ席からアシッドがひねりの入った月面水爆を、
 負けずとラッカスも助走を付けてのシューティング・スターを繰り出す場
 面か。しかし試合は場外戦が長引き呆気なくカウント・アウト。
 けど折角の熱戦をこれで幕には出来ないと、ラッカスの延長希望を聞き
 入れたザンディグ親分がどうせなら梯子も使えって粋な計らいで再試
 合を許可。ここでラッカスが椅子と梯子をアシッドに被せ、前転式のヴァ
 ンダミネーターって高難易度のフィニッシュ・ムーヴを披露や。
 当然これで試合決着かと思わせたんやけど、カウント3直前でアシッド
 の僚友バックシート・ボーイズの片割れカシミールがレフリーの足を引
 っ張る暴挙に出て、そのままアシッドと2人で梯子を加えたバックシート
 ・ドライバーを繰り出しなんとなんとのベルト奪取。
 でもこれで終わらないのが今夜のCZW。一度はアシッドの勝利を讃え
 るテーマ曲も流れたものの、レフリーが今のは認めないと再度の試合
 開始を指示や。で、普通この展開ならベルトは元の持ち主へと戻るも
 のなんやけど、またまたここで観客の予想を裏切りアシッドがハイ・キッ
 ク一閃から今度はクリーン・フォールでベルトを清く美しく奪いました。
 尚、歓喜に咽ぶアシッドを白い虎の覆面を着用した大日本プロ所属の
 ウインガーが襲撃。CZWと大日本プロのそれぞれのジュニアのベルト
 を盗んですたこらさっさと逃走しとります(苦笑)。
GJohnny Kashmere vs. Menace
  先の試合で重要な役どころを演じたカシミールが、『黒いハヤブサ』こ
 とメナスを迎え撃った試合。跳躍力には自信のあるらしいメナスが対
 角線に飛ぶヴァンダミネーターを披露したんやけど、これをカシミール
 が椅子で迎撃して勝利となっとります。
HMad Man Pondo vs Z-Barr 
  何時も仲間の試合に介入して会場内のヒートを買いまくっているバー
 がリングに上がってなんやかんやと注文を付けていると、花道にはお
 馴染みの『STOP』看板を手にし、日の丸をはちまきにしたマッドマン・
 ポンドが登場。これはどうやら事前にはお客には伝えられていなかった 
 試合のようで、CZWからのちょっと早いクリスマス・プレゼントってとこ
 やろか。当然試合はポンドの勝利でっせ。
IFalls Count Anywhere CZW Iron Man Title 3Way Dance :
 Adam Flash vs "Sick" Nick Mondo vs Nick Berk
  バークの保持するアイアン・マン王座にフラッシュとモンドが挑むって
 構図の試合でして、何処でフォールしてもOKってルールとなってます。
 ワシ、試合に参加する三人の顔触れを見て好試合になるんやないか
 って結構期待していたんですが、どうも中盤過ぎまで膠着状態が続い
 ていたって印象でしたな。
 注目のモンドも花道奥に自分で設置した机と梯子による櫓へ、入場ゲ
 ート上での戦いからバークにより突き落とされて憤死。
 直後にリング上の大型梯子の頂部からフラッシュがリング・サイドの机
 の上に寝かせたバークへレッグ・ドロップを見舞い激勝。年内最終興
 行においてアイアン・マン王座の移動劇が演じられた瞬間ですワ。
○『妻殴り』と『正義痛』の抗争史
  『妻殴り』ことワイフビーターと『正義痛』ことジャスティス・ペイン。元
 々2人はタッグ・パートナーやったんやけど、7月7日の興行において
 『正義痛』が『妻殴り』をダブル・クロス。ここでは7月7日と7月14日の
 興行を振り返り、両者の深まり行く遺恨の経緯を紹介してくれとります。
JCage of Death : CZW Heavyweight Title Match :
 Wifebeater vs. Justice Pain
  てな事で『妻殴り』と『正義痛』の遺恨は半年弱も熟成されてCZW名
 物の『CAGE OF DEATH』の第3回として決着が図られることに。
 で、今回の『CAGE OF DEATH』なんですが、金網の中に机や有刺
 鉄線ボードや巨大サボテンや車のボンネットが無造作に並べられた舞
 台設定でして、『正義痛』の保持するCZWヘビー級王座も懸けられ遂
 にゴング。さてもともと両者の抗争の発端となったのは『正義痛』が仕
 掛けたダブル・クロス。よって『CAGE OF DEATH』ってこの世の地獄
 で己の仕出かした悪行を身をもって悔いる必要があるのは『正義痛』で
 すわな。けど『妻殴り』の先制攻撃から始まったこの試合、各種トラップ
 を被弾して骨身を削る羽目になったのもまた『妻殴り』でしたんや。
 ま、ウルトラ・バイオレンスを標榜するCZWって団体を、それこそ身を
 削って支えているのは誰あろう『妻殴り』。当然観客もそれは先刻承知
 やし、今夜はどんな受身を見せてくれるんやろかって期待していたはず。
 ただそんな観客達の過剰な希望を『妻殴り』が身を挺して満たしてやろ
 うとすればする程、ここまでの遺恨物語との乖離さも浮き彫りとなって。
 試合はどうにも突き抜けた感じのないまま金網上に設営された足場へ
 と戦場を移し、両者のどちらかが天井から下がったロープを引っ張った
 途端、金網の下部から爆発が起こってウヤムヤのまま足場上で『妻殴
 り』が『正義痛』をフォール。あぁ、なんとも説得不足な幕引きや...。
○蘇るECWという名の亡霊
  『CAGE OF DEATH』が幕になると同時に場内が暗転。次に会場に
 灯りが戻った時には金網内にECWのジャンパーを着込んだ初代ECW
 オーナーのタッド・ゴードン、ピット・ブル1号、パブリック・エネミーの片
 割れロッコー・ロック、レイヴェン軍団の三下ブルー・ミーニーらの姿が。
 どうやら(元)ECWアリーナをCZWごときがフル・ハウスにした事がお
 気に召さず昇天出来ない地縛霊どもがぞろぞろと姿を現せたみたい。
 で、この非常事態にザンディグ親分も駆け付けるんやけど、今度はリン
 グを床下からチェーン・ソーで切り開いて『ハードコア・アイコン』ことサン
 ドマンまでが(元)ECWアリーナへご帰還!!!。
 これではCZW勢も旗色が悪いかと思わせたのやけど、なんとサンドマ
 ンはこの土壇場でCZW側へと寝返り。直後に当然のひと悶着があり、
 ザンディグ親分の号令により金網内へと殺到した若手達が一致団結の
 末にECWの亡霊どもを排除や。  
 加えてここに都合よく(苦笑)サンドマンの大好物であるバドワイザーを
 抱えたおネェちゃんが現れ、ふと見るとサンドマンはECWのロゴの入っ
 たシャツの下に着込んでいたCZWのロゴ入りのシャツを誇らかに披露。
 ザンディグ親分もサンドマンの酒席の『仕切り』の手際の良さに苦笑し
 ながらの大団円となりました。
 あ、『CAGE OF DEATH』を戦った『妻殴り』と『正義痛』の2人、サンド
 マンから「ボーイズ」と声を掛けられてこのよき席に参加することとなった
 んです。しかしサンドマンも悪気はないやろけど、『妻殴り』と『正義痛』
 を『ボーイズ』扱いとはねェ。そら『妻殴り』も『正義痛』も大一番のはず
 の『CAGE OF DEATH』に身も入らないやろ...。

【特典映像】
○Match of the year :
 Mark Briscoe vs. Jay Briscoe
  CZWでは毎年一度、提携他団体にも声を掛けて若手主体のワン・ナ
 イト・トーナメント『BEST OF THE BEST』ってのを開催しとります。
 で、ここに『年間最高試合』として収録されたのが01年3月19日の『B
 EST OF THE BEST』から、本編AではThe Midnight Outlawzとして
 黒覆面を被って試合に参加していたブリスコ兄弟による直接対決です。
 ウーン、これって確かに悪い試合ではないんやけど、ウルトラ・バイオレ
 ンスを標榜するCZWらしからぬ選出やないの。まさか信念を持ってや
 っているはずのデス・マッチに、腹の奥底で何か後ろめたいものでも感
 じているんやないやろね。

【重要情報】
 私どものHPによく遊びに来ていただいている『ロ暴さん』より上記
レビューに書いた『ウインガーのベルト強奪事件』及び『ブリスコ兄弟』
ついて重要な情報をいただきましたので追記いたします。

 レビューを拝見しました。ちょうど2年前くらいですかね。
大日本といろいろあった末、横アリで日本撤退宣言をした直後の興行で、
ウィンガーが乱入したことでCZの再来日が期待されたんですが、
結局02年3月にジュニアのタイトルがアシッドからウィンガーに不透明な
反則決着で移動したのを最後に大日本とCZWは切れてしまいました。

 あ、あと、ブリスコ兄弟は、兄がジェイ、弟がマークです。一応。
当時、マークが18歳で、フィラデルフィアでは深夜に及ぶ興行には出る
ことができなかったはずです。
それで「ミッドナイトアウトローズ」なるマスクマンチームになったのだけど、
「ミッドナイトアウトロー(深夜の無法者)って、
そういう意味かい!(少年労働基準法違反)」と思ったものです。
で、その後、このマスクマンコンビの中身がすり替わり、ブリスコ兄弟と
タッグマッチをやったりもしました。
正体は、テキサスの方からCZに遠征してたタッグチームなんだけど、
名前は失念してしまいましたが。


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