では収録内容の詳細を

HEAT WAVE 1998 (UNCENSORED)
(約2時間19分収録)
 前年4月の初PPV『BARLEY LEGAL』もなんとか成功し、その
後2ケ月毎に一度のPPV放映を軌道に乗せたECW。
これはお馴染みのECWアリーナを離れ、オハイオ州にて敢行され
夏のPPV『HEAT WAVE』を収録した作品ですワ。
尚、ECWの放送って、原則はリング・アナのジョーイ・スタイルス
が一人で喋りまくるってスタイルなんやけど、今回は負傷欠場中
のシェイン・ダグラス先生がゲスト席に座られとります。
では皆さんご一緒に、98年8月2日のデイトンはハラ・アリーナへ。

@THE SUMMER SERIES FINALS!
 JUSTIN CREDIBLE vs JERRY LYNN
  職人リンに対するは、WWFファンも承知であろうジャスティン。
  脇を日本の女子マットでも暴れたニコル・バス、両刀使いと噂
  の『世界一セクシーな男』を自認するジェイソン、軍団のアイド
  ル的存在のチァスティティといったクセのある面々で固めて、
  試合は開始となりますんや。さてWWFでは泣かず飛ばずの
  ジャスティンなんやけど、制約の少ないECWではのびのびと
  試合を運んどる印象。職人リンもチァスティティ相手に墓石式
  パイル・ドライバーを仕掛け、ここで早くも客席からは『ECW
  コール』の大合唱。最後はジャステインによる雪崩式の墓石
  式パイル・ドライバーがデンジャラスに決まりました。
AFORMER PARTNERS COLLIDE!
 CHRIS CANDIDO vs LANCE STORM
  元祖アイドル女子マネのサニーちゃんを引き連れ、鉄面男の
  ストームに挑むはキャンディード君。
  元々二人はECWのタッグ王座を獲った事もあった名コンビな
  んでしたが、どこで間違ったかこうして対戦する羽目に。
  ここでは若者キャンディード君によるオールド・スクールちっ
  くなプロレスをお楽しみ下さいな。
  それと、全くのアクシデント(アクシデントやろ、これは?)によ
  りサニーちゃんのドレスが脱げてしまい、会場が総立ちにな
  る(客の股間も?)場面もあるので、最後まで注意しといてや。
B場面は変わって...。
  元ギャングスターズのニュー・ジャック親分が会場外でアピー
  ルしているところをダッドリーズらが襲撃。
Cまたまた場面は変わって...。
  サブゥ、RVD、マネージャのアルフォンソが今夜の対戦相手を
  野次り倒しております(笑)。
DINTERNATIONAL WARFARE!
 MIKE AWESOME vs MASATO TANAKA
  大仁田引退後に実力でFMWを牽引していた田中とグラジエー
  ター。こいつらが小細工なしで全力でぶつかりよるんやさかい
  に、悪い試合になる訳がおませんわな。流血ジョブを必要と
  しないハード・コア・マッチがここにありました。
Eまたまた場面は変わって...。
  タズのコメントです。英語の聞き取りは苦手やけど、どうもこの
  ような事を話しているみたいですワ。
  「PPVに王者は一人で充分。オースチン?、ゴールドバーグ?、
  そんなのは子供騙しだ。マイク・タイソン?、話にならねえな。
  その男の名はタズだ...」。
Fまたまた場面は変わって...。
  さっきニュー・ジャックを襲ったダッドリーズ軍が、今夜の対戦
  相手を脅迫まがいに脅しております。
GECW WORLD TAG TEAM CHAMPIONSHIP!
 SABU & RVD vs HAYABUSA & JINSEI SHINZAKI
  これまた凄いカードでっしゃろ。日本のマット界にも精通してい
  るはずのポールEがプロデュースしたスペシャル・マッチですワ。
  先の田中が和歌山出身と正しく紹介され、ここでもハヤブサは
  八代市出身、人生は徳島市出身と、まるでゴング刊行のプロ
  レス名鑑並に詳細に伝えられており、こうして同じ日本人の
  ワシが見ると非常に感慨深いものがありましたワ。
  エ、誰でっか。ゴングの名鑑は嘘と誤植だらけやっておっしゃ
  っていらっしゃるのは(笑)。
  さて肝心の試合についてやけど、両軍とも何かに遠慮してい
  たような感じで、百点満点とはなりまへんでした。残念や。
H次の試合のプロモ
  画面の中からナレーションをしているポールEの唾が飛んで
  来そうなプロモ。
  2001年に話題となった映画『ビヨンド・ザ・マット』には、自宅
  の居間に設えた簡易スタジオのモニターを見ながらポールE
  が絶叫しとる場面があったけど、このプロモも『MADE IN
  ポールEの実家の居間』なんやろか(笑)。
IFTW DEATH MATCH!
 TAZ vs BAM BAM BIGALOW
  この夜シェイン・ダグラス先生を欠場へと至らしめたのは、タズ
  の非情の攻撃が原因。そして怒り爆発のダグラス先生が刺客
  として差し向けたのが、お金に折り合いさえつけば、元横綱の
  プロレス・デビュー戦での負け役から、バーリ・トゥード戦まで
  何でも器用にこなす、正に真の『賞金稼ぎ』のビガロ。
  タズの保有するFTW(Fuck The Worldの略)王座を懸けて
  の激闘は、花道陥没のギミックまで含めて見所だらけですワ。
JDUDLEYVILLE STREET FIGHT!
 TOMMY DREAMER, THE SANDMAN & SPIKE DUDLY
 vs THE DUDLY BOYZ
  恋人のビューラちゃんをダッドリーズの必殺技である3Dにより
  負傷させられ、オトコ一匹ドリーマーが立ち上がりました。
  しかし実際の試合が始まるまでのダッドリーズのアピールが
  とんでもなく長くて少々困りもの。安もののダッチ・ワイフに
  ビューラの顔写真を貼ってドリーマーを兆発するところなんか
  ワシ好みなんやけど、さすがのジョーイ・スタイル実況も、
  「誰かマイクを切ってくれ」と懇願調になってしもて...。
  加えて相手側には入場時にメタリカの『エンター・サンドマン』
  を丸々一曲フル・コーラスで使用するサンドマンが居てるモン
  やから、ゴングがなるまで今計ったら、なんと皆さん15分26
  秒も掛っておりましたワ(苦笑)。
  試合の方は大中小の脚立を各自がセンスを生かして活用す
  る乱戦で、冒頭ダッドリーズに襲撃されたニュー・ジャック親
  分が凶器をテンコ盛りにして乱入してくる場面もありますデ。

<総評> ネットを見ていると、米国の怪しいサイトでは結構日本
 の団体のビデオなんかも流通しているようで、特に派手なデス・
 マッチが受けたんやろけど、FMW関係のビデオは著作権関係は
 抜きにしても人気があるみたいですな。
 ワシらが日本に住んでいて米国のインディ系に思いを巡らす様
 に、米国のマニアの方々も荒れた画質のビデオに映るハヤブサ
 や人生、田中とグラジエーターの激戦などに心をときめかしていた
 んでっしゃろな。そやからポールEはFMW勢をブッキングしたん
 やろし、米国内に現在も潜在的なニーズがあるよってこの興行が
 DVD化されたんやと思いますワ。
 しかし現在の車椅子姿のハヤブサを知っているだけに、観るのが
 辛いDVDでもあるんですな、これが...。


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