では収録内容の詳細を

このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。

WRESTLEPALOOZA 1998 (PAL版)
(約2時間41分収録)
 本DVDは98年5月3日にジョージア州はマリエッタのカボ・カウンティ
・シビックセンターにおいて開催されたECWのPPV『WRESTLEPAL
OOZA 1998』の模様を収録したものです。
さてジョージア州と言うとメディア王テッド・ターナー氏が率いるCNNの
本拠地でして、現在は崩壊してWWEに吸収合併されたWCWも当時は
ここのプロレス部門として機能していたんですな。
で東海岸を中心に活動するECWにとって、これが初のジョージア州で
のPPV開催。ま、巨象にたかる蝿か蚊のようなものかも知れまへんが、
ECWにとって敵陣侵攻って側面があったのも確か。ではその敵陣侵
攻策の結果がどうであったか、本DVDで振り返ってみましょか。

@The Blue Meanie & Super Nova
 vs. The FBI(Tracey Smothers & Little Guido)
 (w/Tommy Rich)
  ノヴァ&ミーニーのイロモノ・コンビ相手にPPVのオープニングを任さ
 れた『純血イタリア軍』。余裕でイロモノ・コンビをねじ伏せるかと思わ
 せたのやけど、所詮は『純血イタリア軍』もノヴァ&ミーニーと同じ穴の
 ムジナ。そう、彼らもまた当時は実力を兼ね備えたイロモノでしたんや。
 ノヴァに不覚を取ったグイドー、お疲れさんでしたな。あ、選手紹介の
 際に『ペッパーランド』出身とコールされたのがブルー・ミーニー。
 ビートルズの不朽の名作アニメ『イエロー・サブマリン』が元ネタでして、
 こんなところのくすぐりがワシの琴線にいちいち触れてしまうんです。
○場面は変わって...
  ジャスティンとマイキーの抗争史。97年11月30日のPPV『NOVE
 MBER TO REMEMBER 1997』での直接対決以降、いよいよ深
 まった両者の遺恨を振り返っております。
AJustin Credible (w/Jason & Chastity)
 vs. Mikey Whipwreck
  ジャスティンとの抗争の中で左足に重傷を負ったマイキー君。晴れて
 負傷箇所も癒えて今夜のジャスティンとの遺恨清算戦に臨みました。
 けどジャスティン側のジェイソンやチャスティティ嬢の介入こそ迎撃出来
 たものの、フィニッシュを狙った墓石式パイル(ジャスティンのフィニッシ
 ュ・ムーヴやね)をあっさりジャスティンに返されて、最後はジャスティン
 による正調墓石式パイルが一閃ですワ。
BECW Tag Title Match:
 Chris Candido (w/Sunny) & Lance Storm
 vs. Balls Mahoney & Axl Rotten
  RANCID VADのTシャツを粋に着込んだマホーニー、ECWでは終
 始一貫してデス・マッチ部門を受け持つロットン。どちらも巨漢の暴れ
 者でしてキャンディード君とストームには保持するタッグ王座を守り抜
 くためにチーム・ワークが一番重要なはず。けど選手紹介時にストー
 ムの『パートナー』とコールされた事がキャンディード君にはお気に召
 さなかったようで、リング・アナに詰め寄って『パートナー』はストーム、
 俺はチーム・リーダーだと注文をつける始末や...。
 試合もストームが相手を仕留めてフォールに入ったのに、キャンディー
 ド君は相手をフォールしているストームに椅子を振り下ろし、あろう事
 かフォール役を強奪。さてさてタッグのベルトの行方はどうなる?。
 【追記】この当時のサブゥとRVDとキャンディードとストームの複雑怪
 奇なる関係について、サブゥとRVDのベストものDVD−Rである『Be
 st of Sabu & Rob Van Dam : Rolling Thunder Tour』のレビューに纏め
 てみました。良かったらこちらもご参照下さいな
○場面は変わって...
  ジョージア州に縁のJYD(ジャンクヤード・ドッグ)、ディック・スレー
 ター、マスクド・スーパースター、ボブ・アームストロングがジョーイ・ス
 タイルス氏の紹介で次々リングへ。
○場面は変わって...
  今夜のメインでアル・スノー相手にECW王座防衛戦を行うダグラス
 がリングへ。マイク片手にお得意のアピールを展開や。WWF、HBK、
 CNN、リック・フレアー、エリック・ビショフなんて単語がポンポンと飛
 び出し、英語の苦手なワシでもダグラスが何を茶化しているのか良く
 理解出来ました(苦笑)。尚、ダグラスのマイクを遮って『無冠の王者』
 タズが登場、当然ダグラスとの掴み合いに発展しとりますワ。
CBam Bam Bigelow vs. New Jack
  タズの無法から自身の雇い主であるダグラスの身を守ったビガロの
 前に、例によって凶器を満載したゴミ箱を持参して現れたのはニュー
 ・ジャック親分。ラップがガンガン流れる中、試合と評するには余りに
 荒れまくったド突き合いが始まりました。さてニュー・ジャック親分と言
 うとギター・ショットと高所ダイヴが売り物ですが、今夜はバルコニーか
 ら飛び降りてのギター・ショットって合わせ技を披露。巨漢ビガロの前
 に屈したものの、キチンとPPVでの『お仕事』は果たしてくれてまっせ。
○場面は変わって...
  ドリーマー&サンドマンとダッドリーズの抗争史をどうぞ。
DTommy Dreamer (w/Beulah McGillicutty)
 & Sandman vs. The Dudleys (w/Big Dick dudley &
 Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
  ダッドリーズお抱えのリング・アナであるガートナーの前説(これが
 また毎度毎度長いんや)を遮って『エンター・サンドマン』が会場に流れ、
 ドリーマー&サンドマンが勇躍花道へ。いざ両軍の激突や。
 けど試合は机やガードレールが使用された乱戦となり、序盤なんとサ
 ンドマンが首を痛めて戦線を離脱するアクシデントが勃発。
 これはドリーマーの踏ん張りと代役スパイク君の登場、ビューラちゃん
 の参戦等でなんとか乗り切り、終盤首にキプスを付けたサンドマンが
 竹刀片手にリングへと戻って、ドリーマーと揃ってのDDTにてババと
 Dボンを同時フォール。ウーン、ババもDボンも2人とも『大人』やね。
 嫌味でもなんでもなく、ダッドリーズのプロ意識が光った試合でしたワ。
○場面は変わって...
  サブゥとRVDの抗争(?)史、こいつら仲がエエのやら悪いのやら。
 【追記】この当時のサブゥとRVDとキャンディードとストームの複雑怪
 奇なる関係について、サブゥとRVDのベストものDVD−Rである『Be
 st of Sabu & Rob Van Dam : Rolling Thunder Tour』のレビューに纏め
 てみました。良かったらこちらもご参照下さいな
EECW TV Title Match :
 Rob Van Dam (w/Bill Alfonso)
 vs. Sabu (w/Bill Alfonso)
  通常プロレスにおける名勝負とは、演者2人が8ビートなら8ビート、
 シャッフルならシャッフルと、『共通のリズム』に乗って即興演奏を行う
 事で構築されるもの。そう、一番肝心なのは『共通のリズム』ですワ。
 けどTV王座のベルトを保持するRVDも、RVDと相対する事となった
 サブゥも自他共に認める唯我独尊レスラー。しかもサブゥが7拍子な
 らRVDは9拍子と、共に変拍子を因子として体内に保有しながらも両
 者の刻むビートは全く相手を受け入れません。
 では30分間の熱闘の末にドローとなった本試合、凡戦かと問われる
 とこれまた否なんや。変な表現の仕方やけど、前輪は三角形のタイ
 ヤ、後輪は五角形のタイヤを付けた自転車で凸凹道を走っている様
 ななんとも摩訶不思議な感じでしたワ。
○場面は変わって...
  控え室でのダグラスのアピール。
○場面は変わって...
  ダグラスとアル・スノーの抗争史。94年8月27日のダグラスによる
 『NWAベルトのポイ捨て事件』の様子なども挿入されておりまっせ。
○場面は変わって...
  控え室でのアル・スノーのアピール。
FECW Title Match :
 Shane Douglas (w/Francine) vs. Al Snow (w/Head)
  この王座戦、まず注目して欲しいのはアルの入場シーン。当時マネ
 キンの首を唯一の理解者とした孤独な都会の青年ってギミックを行っ
 ていたアル、プロディジーの『Breathe』を流しマネキンの首を振り回し
 て踊るってのが大受けしてましたんや。今夜も大観衆全員が団体が
 配ったのであろう発泡スチロール製の真っ白なマネキンの首を手にし
 てアルと一緒にガンガンと振り回しており、まぁなんともこれは一種の
 キチガイ沙汰や。ECWの歴史を振り返る際、必ず語られるであろう名
 (迷?)場面でして、しかも本DVDは他のDVDと違いキチンとプロディ
 ジーの『Breathe』も他の曲と差し替えられずに収録されているので正
 味の話、お勧めでっせ。
  さて肝心の試合の方ですが、こちらは右肘を負傷しているのか、ダ
 グラスはごついキプスを装着して試合へ参戦。フランシーンの介入と
 椅子やマネキンの生首『ヘッド』などの使用もあったものの、元々が
 オールド・スクール・レスリングに造詣の深い2人だけあって、ベーシ
 ックなレスリングが行われ、気が付けばリング・サイドを今夜の興行に
 参加した大多数の選手がグルリと取り囲み、アルのダイビング・ボデ
 ィ・プレスを教科書通りにダグラスが切り返してのクリーン・フォール。
 試合終了のコールとともに若手達に肩車され握手を交わすダグラス
 とアルの姿は、ジョージア州って興行開催地を思うと、両者による古き
 良き『南部プロレス』への感謝の意とも取れて実に感動的でしたワ。


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