では収録内容の詳細を

CAGE OF DEATH ANTHOLOGY (DVD-R*
2枚)
(約3時間20分収録)
 本作はDVDではなくって、DVD−R。アメリカのオークション・サイトで
あるeBayに『OFF THE TOPROPE』ってプロレス・ビデオの通販屋さん
が出品していたものを即決提示額で一発落札購入したんですワ。
CZWのDVD−R(2枚組)が1セット、PWIとPWAって独立団体の興行を
納めたこれまたDVD−R(ともに1枚もの)が各1セットで送料込みトータル
30ドル。結構お買い得やと思われまへん?
さてDVD−Rに標準レートで収録された本作の内容ですが、CZW名物の
『CAGE OF DEATH』戦の第1回目から第3回目を振り返るってもの。
最近SMARTMARKから発売されているVHSテープやDVD−Rのように
複数台のカメラで映像を収録したり実況や解説が入っていたりって手の込
んだブツではなく、家庭用ハンディ・カメラで録画した映像に余り手を加えず
DVD−R化した(もともとはVHSテープで流通していた)作品ですワ。

★★DISC−1★★
◆''Cage of Death''
  October 16, 1999 Mantua, NJ  
@Cage of Death Intro
  デンジャラス・シーンを集めたプロモ。
ABig Slam vs. Jon Dahmer (w/Big Mack Smack)
  ダマーのマネであるスマックの介入により巨漢スラムに土。ま、失礼な
 がら大した試合ではないですワ。  
BWhite Lotus vs. Trent Acid
  近頃はエエ味出しまくりのアシッドも、まだまだこの時点では駆け出し
 の若僧君。ロータスと2人で控え室で懸命に練ったと思われる各種スポ
 ットをこなすんやけど、どうにも段取りが悪くって客席から「YOU FUCK
 UP!」と野次られる場面も。それでもアシッドは自ら半ケツになって月
 面水爆を繰り出し、ロータスから3カウントを奪うかと思った瞬間、誰か
 が本部席のゴングを勝手に鳴らして試合に幕を降ろしてしもて。
CThe Kashimerinos (Johnny Kashmere & Robby Mireno)
 vs. White Lotus & Trent Acid
  Bの試合に勝手に幕を下ろすって悪戯をしたのはカシミア兄弟。長兄
 カシミールは現在はアシッドと2人でバックシート・ボーイズってチームを
 組んでおりますが、まだこの時点では敵対関係やったんですな。
 で、Bで戦ったアシッドとロータス、カシミア兄弟のタッグ戦が急遽(?)
 始まりましたが、これはアシッドがカシミア兄弟にダブルDDTを決めてB
 の試合を潰された憂さ晴らしをしとりますワ。  
DNick Gage vs. Ric Blade (w/Shorti)
  これ、当初はゲージとニック・バーグとの試合であったようなんですが、
 何やらバークは怪我をしたって泣きを入れたようで、代役のリック・ブレ
 ードを紹介。なんとなく大日本プロ的なカードとなりましたが、ブレード十
 八番の花道への月面水爆など見所も多数。けど試合は負傷しているは
 ずのバークと謎の覆面男の介入によりウヤムヤに。
 また劣勢のブレードを救えとロボも現れておりますワ。
EHardcore Street Fight Match :
 Middknight vs. T.C.K. (w/Big Mack Smack)
  どうもミッドナイトって他団体の選手らしく、これは団体対抗戦って趣き
 もあるストリート・ファイト戦。序盤こそリング内で大人しく試合をしていた
 両選手ですが、中盤からは戦場をリング外へと求めて安普請の会場を
 壊しまくる乱戦へと移行。オマケに終盤はテーブルにラダーも運び込ま
 れ、スマックの介入によりTCKが勝利をゲットいたしました。
FFirst Blood Match :
 Zandig vs. Wifebeater
  この時点でCZWのヘビー級王者に就いている『妻殴り』にザンディグ
 が挑戦するって試合。ピン・フォールやギブ・アップではなく、先に流血さ
 せられた方が負けってルールで、この両者の激突なら試合開始後数十
 秒でどちらかが流血し試合は決すると思われるのやけど、直ぐには流
 血をしたくないって思ったらなかなか流血しないってのがプロレスって芸
 の奥深くなんとも摩訶不思議なところ(苦笑)。
 で、Eの試合に続いてこの試合も場外戦へと発展しまたまた安普請の
 会場を破壊しまくる乱戦へと発展や。
 で、最後は金ノコを振り上げたザンディグとパイプ椅子を振り上げた『妻
 殴り』が交錯し、両者うつ伏せにマットへとダウン。
 レフリーが両者の額をチェックし、ザンディグの額からの流血が認められ
 たため『妻殴り』に凱歌が上がりました。
GCage of Death Match : Lobo vs. Justice Pain
  趣向を凝らした各種凶器が金網内に設営されて『CAGE OF DEAT
 H』戦の舞台は整いました。そう、これが記念すべき第1回目の『CAG
 E OF DEATH』戦ですワ。
 で、晴れの舞台(?)に登ることとなったのがロボと『正義痛』。各々身
 体を張って各種の残酷トラップを踏み抜いて行きますんや。
 ただどう贔屓目に見てもガラス板トラップ、サボテン・トラップ、蛍光灯ト
 ラップ、高所足場からの落下などと9:1の割合でロボが各種トラップや
 デンジャラス・スポットを志願してるよう。これによりロボに比べて『正義
 痛』のデス・マッチでの思い切りのなさがクローズ・アップされました。
 そして試合の幕なんですが、土壇場で『正義痛』のマネがダブル・クロス
 を強行。都合よくリング・サイドにはバッテリーを手にしたニック・ゲージ
 が現れて金網にぶら下げられた金属板に電気を流し、水を頭から掛け
 られて通電状態を良くされた『正義痛』がロボに金属板へと投げつけら
 れて感電により憤死。『正義痛』からロボへと王座が移動した瞬間です。
 それにしても『感電』によるフォール負けとは、これまたヴィジュアル的に
 美しくはないなァ。ホンマに金属板が通電状態にあったのかも疑わしい
 し、こんな幕引きを選択した『正義痛』はやはりワシの腹の中では他の
 CZWのデス・マッチ系選手に比べて1段も2段も格下にランクされてし
 まいますな。

◆"Caged to the End"
  June 10, 2000 Sewell, NJ
@Cage Match : Ric Blade vs. Justice Pain
  リング内に各種凶器が設営されてはいない、いわば通常の金網戦。
 それでもフィニッシュ・ムーヴとなるリック・ブレードによる金網頂部から
 の450スプラッシュでの『正義痛』へのテーブル葬は思わずため息の
 出る芸術的な逸品や。通常の金網戦ながら『CAGE OF DEATH』戦
 のアンソロジーに収録されたのも納得のシーンでしたワ。
AInterview with Ric Blade
  試合後のリック・ブレードのインタビューです。
B静止画像集

★★DISC−2★★
◆"Cage of Death II, After Dark"
  September 9, 2000 Sewell, NJ  
@Cage of Death Match : Zandig vs. Lobo
  DISC−bPのGの試合に続き、これが『CAGE OF DEATH』戦の
 第2回目。今回はヘビー級王座に就くロボにザンディグが挑戦するっ
 て構図での開催となったのですが、各種トラップをザンディグが矢継ぎ
 早に被弾し、試合開始から僅か数分の段階で大日本プロからの刺客
 山川がカメラ目線をバッチリ決めて(苦笑)堂々乱入。
 ザンディグに手を出してロボの王座防衛を演出した瞬間、何と山川は
 ロボにまで卑劣極まる(苦笑)一撃をお見舞いや。
ACage of Death Match : Justice Pain vs. Lobo
  そして急遽始まったのは『CAGE OF DEATH』戦の第1回目と同じ
 顔合わせである『正義痛』とロボによる番外戦。どうやら山川は『正義
 痛』と密通していたんですな。
 けどここでも『正義痛』は第1回目の試合同様に踏ん切りの悪い試合態
 度で、見せ場といったら金網頂部に設置された足場からの月面水爆を
 自爆した程度。例によってロボが身体を張って金網頂部から場外のテ
 ーブルへ落下して見せ、『正義痛』の放つスープレックスによりガラス板
 へ叩き付けられて王座から滑り落ちて見せました。ロボ、お疲れさん。
BNick Mondo vs. Trent Acid
  今をときめく2人の激突も、当時はまだまだ駆け出しクラス。若さにま
 かせた試合でして、ミス・ムーヴ等も散見されます。またモンドの放った
 月面水爆なんて、技を出した方も受けた方も危なっかしい限りや。
 最後は場外テーブル葬でアシッドを痛め付けたモンドが3カウントを奪取
 する寸前、アシッドを救えとカシミールが介入。これはモンドを見捨ててお
 れないとリック・ブレードまでもが現れて(多分)無効試合となりました。 
CRockin Rebel vs. Jon Dahmer
  試合開始前にレベルが火炎ギター・ショットを被弾したのですが、肝心
 の凶行実行犯の名前が分かりません。また試合はお返しとばかりレベ
 ルのファイヤー・ボールが文字通り火を噴きダマーに土が付きました。
DNate Hatred (w/Dewey) vs. Nick Berk
  ヘイトリッドのマネであるデューが介入してバークが敗退となったので
 すが、これは余り印象に残った試合やありまへん。
 顔合わせ的には悪くないんやけど、なんでなんやろかなァ...。
EZandig vs. Ryuji Yamakawa
FMad Man Pondo vs. Wifebeater vs. Nick Gage
  さて今頃になって書くのもなんですが、この『CAGE OF DEATH U』
 って興行は野外で行われております。で、貧乏団体CZWのことなので
 照明装置なんてのは準備されておらず、Eの試合の頃から辺りはとっ
 ぷりと暮れて来ましたんや。そやから@の遺恨を引きずったザンディグ
 対山川や、メインの『妻殴り』とゲージとポンドによる3WAY戦は家庭用
 ビデオ・カメラの夜間撮影用の赤外線モードで撮影されたみたいでほと
 んど白黒画像。安物のエロ・ビデオに青姦やカー・セックスの隠し撮りっ
 てのがよくありますが、まさにEとFはそんな感じなんや。
 ホンマ、折角の好カードなんやけど、白黒画面の中でなにやら人影が
 蠢いているだけで、さすがのワシも途中で鑑賞を諦めてしまいました。
 あ、ザンディグ対山川の一戦、建物の2階部より火の点いたテーブルへ
 ザンディグが山川を抱えて飛び降りるって場面もありまっせ。
 あぁ、それにしてもこれは完全にマニア向けの映像でしたワ...。 

◆"CAGE OF DEATH 3"
   December 15, 2001 Philadelphia, PA 
@Highlight Music Video
  プロモ・ビデオです。
ACage of Death Match : Wifebeater vs Justice Pain
  この『CAGE OF DEATH』戦第3回は先にVHSテープ版でレビュー
 済なので詳細はそちらを見て下さいな。ただし画質はVHSテープ版より
 僅かに勝っていると思われますが、VHSテープ版には収められていた
 試合決着後の元ECW勢の介入や、リングを切り裂いて床下より現れる
 サンドマンの姿等はバッサリとカット。確かに本DVD−Rは『CAGE OF
 DEATH』戦のアンソロジーであり、元ECW一派の介入などを収録する
 と本来の趣旨からは逸脱するんやろけど...。

【道頓堀次郎のボヤキ】
  今回こうしてCZW名物である『CAGE OF DEATH』戦の第1回目か
 ら第3回目を通して鑑賞したんやけど、ロボや『妻殴り』の思い切りの良
 さに比べて、3回とも皆勤で出場した『正義痛』の根性のなさが非常に
 気になってしまいましたワ。
 なにも無闇に無茶なデンジャラス・スポットを羅列しろとは言いませんが、
 それならそれで何か他のサムシングでも見せて欲しかったな。
 『正義痛』も何かの思いがあって金網へと入ったんやろから、俺はこの
 舞台でこれが表現したかったんやってものがあったはずなんやけどなァ。
 現在はCZWとは袂を分かった『正義痛』ですが、ワシ個人のレベルでは
 『正義痛』の離脱は痛くも痒くもないですワ。 

【ご注意】
  まだまだ発展期であるDVD−Rってメディアの宿命やろか、我が家に
 ある2台のDVD再生装置の内、サムソン製再生装置では問題なく再生
 されたものの、マランツ製再生装置では画像がコマ送り風になるってトラ
 ブルも発生。これをご覧になって本作を御購入されようかってお気持ち
 になられた方はちょっと注意が必要かも。


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