では収録内容の詳細を

THE ALLENTOWN PROJECT 2004-1-16
(DVD-R)(約1時間55分収録)
 本作はDVDではなくってDVD−R。毎度お馴染みSMARTMARKから
20ドルにて発売されている団体公認(?)の代物です。これまでワシが購
入して来たSMARTMARK製のCZWのDVD−Rは全て2枚組で20ドル
やったので、単品ものの本作はちょっと割高感がありましたワ。
で本DVD−Rの内容なんやけど、2004年1月16日にCZWがペンシル
ベニア州アレンタウンにて開催した2004年第一弾興行を収録したもの。
翌日には本拠地ヴァイキング・ホールでの興行が控えていて、ぶっちゃけ
た話、今夜はローカルのドサ回りっぽい興行であることは否めまへん。
さてさて年末最終興行である『CAGE OF DEATH V』からの各種遺恨が
色濃く残るCZWマット、2004年はどんな景色を見せてくれるのやろか。

@Dee Jay Hyde vs. Jon Dahmer
  先に入場していた巨漢ハイドに対して選手紹介とともにリングに勢いを
 付けて滑り込み、強烈な椅子攻撃を仕掛けたダマー。哀れ頭部をザック
 リと切られたハイド、ほとんどエエとこなしでの敗退でしたワ。
AYellow Michinoku Ranger vs. "Diehard"Eddie Edwards
  日本の東京出身と紹介されたイエロー・みちのく・レンジャー、チープな
 戦隊もののコスチュームとマスクを身に付けております。で、名前だけだ
 と分からないでしょうが、こいつは女子選手なんですワ。そう、戦隊ものヒ
 ロイン・ギミックの女子選手と米国男子選手の激突ですんや。
 嬉々として各種スポットを繰り出すレンジャー相手にさすがに男子選手の
 ダイ・ハードもやり辛そうでしたが、レンジャーの場外ハリケーン・ラナやロ
 ープ渡り等をキチンと受けてやり、最後はオトコらしく(?)力技でレンジャ
 ーを轟沈。あ、レンジャーですが、この翌日のCZW定期戦には素顔で出
 場しているので、正体が気になる方はそっちのレビューを参照してネ。
BHallowmass(Joseph Corman & samir)
 vs. Nick Berk & Z-BARR
  坊主頭に痩身の白塗りメイクで揃えたハローマスのお二人さん。一見
 して食わせ物っぽい井出達であり、これはバーク&バー組の楽勝かと
 思われましたが、なかなかどうしてどうしてお2人とも踏ん張ります。
 そしてあろう事かハローマスのお2人さん、バーク&バーの合体フィニッ
 シュ・ムーヴを切り崩してやや姑息な手段を取りはしたものの金星をゲッ
 トする大殊勲や。これは新年早々CZW前座戦線に嵐の到来か。
CJoker vs. Sabian vs. Jonny Storm
 vs. Niles Young vs. Cory Kastle
  若いながらもそれぞれ“出来る”選手5人を集めた勝ち残り式の試合。
 まずはサビアンとストームの顔合わせで試合が始まり、序盤は各自が
 ハイ・フライング系の技を競い合うように次々と披露。
 以後ジョー・ブレーカーでキャステルがヤングを、450スプラッシュでサ
 ビアンがキャステルを、ハリケーン・ラナでストームがサビアンを、首を固
 めて落とす荒業でジョーカーがストームをフォールして決着。
 勝つ者負ける者の順番が綺麗に決まり過ぎてはいたけど、この試合は
 なかなか魅せる内容ではありましたな。
DSonjat Dutt vs. Derek Frazier
  試合開始早々サンジェイをリープ・フロッグにて軽やかに飛び越したフ
 レイジア、なんと着地に失敗して左足を負傷した模様や。
 サンジェイも心配そうにフレイジアの様子を覗き込んだんやけど、どうや
 ら怪我の度合いが深いようでフレイジアはレフリーらの肩を借りてリング
 から下りる羽目に。しかしこれはフレイジアの猿芝居でして、卑怯にもサ
 ンジェイの隙を突いての猛攻開始。でもさっきまでの芝居がシリアス過ぎ
 たか、客席は引きまくったままや(苦笑)。
 結局サンジェイの筋肉バスターからその場飛びのシューティング・スター
 ・プレスによりフレイジアが敗退するんやけど、ドサ回りでは余り凝った絵
 図を描くと滑るってのが古くからの興行の鉄則でっせ。
EBackseat Boyz(w/Dewey)
 vs. Alex Shelley & Jimmy Jacobs(w/Becky Bayless)
  ザンディグ率いるCZW軍とメサイア率いるHI−V軍の全面対決となっ
 た2003年12月13日の年末最終興行『CAGE OF DEATH V』。
 そこで乱戦のとばっちりを受けたHI−V軍のマネージャーであるデュー
 は哀れ車椅子をバックシート・ボーイズの面々に押してもらっての登場。
 試合は小柄なジェイコブスに的を絞ったバックシート・ボーイズがキッチ
 リとまとめました。またタッグ王座に就くバックシート・ボーイズへの挑戦
 権を保持するレヴェル・アーミーが、試合後のアレックス&ジェイコブスを
 襲撃してバックシート・ボーイズを挑発。さらにアレックスがパートナーで
 あったジェイコブスをボコるなど、試合よりも試合後に『重点』が置かれた
 試合でしたワ。それにしてもバックシート・ボーイズは華のあるチームや。
FJimmy Rave vs. Ruckus
  ヒールっぽい仕草を試合中に見せる黒人選手のラッカス。やはり相手
 が二の線の白人選手レイヴだとこうなってしまうのか、心ここにあらずっ
 て雰囲気ですワ。試合はラッカスが披露したサマー・ソルト式のフェイマ
 サーなんて珍品もフィニッシュとはならず、レイヴがラッカスとの逆さ押さ
 え込みの仕掛け合いの最中に膝爆弾をラッカスに見舞っての勝利。
GIan Knoxx & The H8 Club(Nick Gage & Nate Hatred)
 vs. Adam Flash, B-Boy & Messiah(w/Dewey)
  2003年12月13日の年末最終興行『CAGE OF DEATH V』にお
 けるクライマックスは、ザンディグ率いるCZW軍とメサイア率いるHI−
 V軍の全構成員参加で行われた『死の金網戦』での、メサイアの腹心
 ヘイトリッドによるまさかの正規軍への寝返り。
 ま、正規軍云々ってよりも元々ニック・ゲージと2人でH8クラブってユニ
 ットを結成していたヘイトリッドが、H8クラブ再結成へと動いたって見る
 のが順当なのかも。
 それでも年の瀬に土壇場で腹心に裏切られたメサイアはさぞ怒り狂っ
 ていて、勝負度外視でこの試合はヘイトリッドを狙って来るやろと予想し
 ていたワシ。けどメサイアとヘイトリッドは余り絡まず、最近勢いのある
 ノックスが大きくクローズ・アップされた試合展開となりましたんや。
 ま、遺恨精算はドサ回りではなく本拠地ヴァイキング・ホールでって事
 なんやろけど、これはちょっと肩透かしやったな。試合の後半にはメサ
 イアらを援護しようとバックシート・ボーイズが介入し、ならばワシもと
 思ったか正規軍の大番頭“妻殴り”ことワイフ・ビーターまでもが介入。
 なんと“妻殴り”はテーブル葬でアダム・フラッシュを正式にフォールま
 でしてしまい、このちょっと出しゃばり過ぎた行為にゲージが異を唱え
 るなど、新年早々波乱含みのマット上となってしまいました。

【DVD−R特典映像】
○Music Video Recap
  本編のクライマックスを編集した小作品です。
○Staple Gun Match
 Mitch Page vs. Mad Man Pondo
 from "March Violence" March 11, 2000
  工業用ホチキス戦と銘打たれた一戦でして、序盤からプロレス技そ
 っちのけで互いに相手の顔面や股間にホチキスを打ち込み合う血生
 臭い内容。しかも客がまた性悪揃い(苦笑)で、ちょっとでもプロレス技
 での展開を見せようものなら『ホチキス攻撃をやれや!』の大合唱。
 大日本マットでもお馴染みのポンドさん、血に飢えたお客さんにやれ
 やれって表情でペイジの胸板にホチキスを二発お見舞い。そのままリ
 ング上に設置したテーブルへとペイジを竜巻式DDTで叩き付けて試
 合に幕を下ろしております。
 ま、本編の試合が大人しいものばかりだったので、これはSMARTM
 ATK社からのせめてもの心づくし(苦笑)ってところやろか。


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