では収録内容の詳細を
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STREET FIGHT 2K4 2004-1-17
(DVD-R*2枚)(約3時間46分収録) |
本作はDVDではなくってDVD−R。毎度お馴染みSMARTMARKから
2枚組で20ドルにて発売されている団体公認(?)の代物です。
内容は2004年1月17日にペンシルベニア州フィラデルフィアのヴァイキン
グ・ホール(元ECWアリーナ)にてCZWが開催した定期興行を完全収録
したもの。この前日1月16日には同じペンシルベニア州のアレンタウンに
てザンディグ親分ら重鎮格のレスラーを欠いた若手主体の興行があって、
いよいよ今夜03年12月13日の年末最終興行『CAGE OF DEATH V』
で勃発した各種遺恨へピリオドが打たれるはず。ではサービス満タンの全
13試合、ワシがバッチリとレビューさせていただきますワ。
★★DISC−1★★
@Hallowmass(Joseph Corman & samir)
vs. Nick Berk & Z-BARR
昨夜のアレンタウン大会同様白塗り面で現れたハローマスの二人やけ
ど、今夜は傷跡をイメージさせる赤いラインも付加。けどどない見ても硬
式野球のボールにしか思えんワ(笑)。で、バーク&バーの合体技を阻
止する展開までほぼ同じ内容の試合は、バーク&バーに凱歌が上がる
って結果のみが昨夜とは異なっておりました。
A"Diehard" Eddie Edwards vs. Scotty Matthews
昨夜は正体不明の覆面日本籍女子レスラーを一蹴したダイハードです
が、今夜は腹筋の割れ具合が凄いマシューズに5分程度で完敗でした。
BNiles Young vs. Cory Kastle vs. GQ vs. Jon Dahmer
ダマーとキャステルの顔合わせで始まった4コーナー戦ですが、キャス
テル&ヤングは場外でチンタラと時間を稼ぐ省力ファイトに終始。
結局ダマーがGQとキャステルを各々力任せに投げ落として勝利となった
ようやけど、まだキャステルには試合の権利が残っていたのでは?。
それとも先に2勝上げた選手が勝ちなんやろか、ルールが理解出来んな。
CDirty Rotten Scoundrelz
vs. All Money Is Legal(K-Murda & K-Pusha)
ともに今夜がCZWデビューらしきタッグ・チームの激突。どちらもキチン
とお揃いのコスチュームを用意し晴れの舞台を迎えたようですが、凝った
スポットを構築しようと頭を捻ったのがアダとなったか、ちょっとバタバタし
た落ち着きのない試合となってしまいました。最後はマネー組が勝利を
得たのですが、両チームとも素質はありそうなので今後に期待かな。
DSumie Sakai vs. Mercedes Martinez(w/Rick Feinberg)
昨夜のアレンタウン大会には正体不明の覆面日本籍女子レスラーのイ
エロー・みちのく・レンジャーが登場しましたが、今夜のヴァイキング・ホー
ルには坂井澄江選手が登場。体格的には良く似ている二人ですが、まさ
か同一人物ってことはないやろな(苦笑)。
さて坂井の対戦相手ですが、男子マネのフェインバーグに首輪を付けて
憎々しく引き摺りまわしながら現れた長身のマルチネス。フェインバーグ
の卑劣(笑)な介入や長身を活かしたマルチネスのバーティカル・スープ
レックスに苦戦を強いられた坂井でしたが、最後はマルチネスを丸め込
んで勝利をゲット。また試合後は役立たずのフェインバーグにマルチネス
がブチ切れて画鋲を持ち出す大暴走。しかも止めとけばエエのに坂井ま
でが画鋲の海に沈むフェインバーグに向けてセントーンを見舞って...。
ヴァイキング・アリーナの独特な雰囲気が坂井の眠っていたハードコア魂
に火を付けたのやろけど、女子選手なんやから無闇に身体に傷を残すよ
うな行為は避けた方がエエと思うな。
○場面は変わって...
ザンディグ親分が画鋲のブチ撒かれたリングに上がってマイクを握った
途端、“路上の王”ことニュー・ジャックが登場。両者には03年12月13日
の年末最終興行『CAGE OF DEATH V』にてニュー・ジャックがザンディ
グ親分をダブル・クロスしたって遺恨があって即乱闘かと思いましたが、ニ
ュー・ジャックがウィットに富んだマイク・アピールを行い場内大受け状態。
結局ニュー・ジャックの奇襲があって、ニュー・ジャックとはECW時代には
犬猿の仲であったはずの元“暴走禿頭軍”デヴィトがニュー・ジャックに付
き、ザンディグ親分には大番頭格の“妻殴り”ことワイフ・ビーターが救援に
駆け付けて今夜のメインでのタッグ戦の対立構図が完成いたしました。
EJonny Storm vs. B-Boy vs. Grim Reefer
BOYの十八番であるシャイニング・ウィザードにて決着となったこの試合、
軽量級3選手を集めた3WAY戦で、BOYの腕前をじっくり観てやって下さ
いって内容でした。
FCZW Junior Heavyweight Championship :
Sonjay Dutt vs. Jimmy Jacobs(w/Becky Bayless)
ジュニアの王座に就くサンジェイに気持ちとコスチュームだけは故ブルー
ザー・ブロディって乗りのジェイコブスが挑戦。他の試合のように凝ったスポ
ットや独創的な技の披露ってのはないし、試合へのアクセントとなる女子マ
ネの介入もなく、サンジェイの背面飛び式でひねりの入った450スプラッシ
ュにて試合は決したけど、見た目重視の風潮(CZWだけやないな)に反旗
を翻したとも思えるこの試合、グッド・マッチでしたな。あ、試合後にはEに
出場していたリーファーがサンジェイを襲撃。新たな抗争の火種やね。
GRuckus vs. Sabian vs. Joker vs. Chri$ Ca$h
一癖も二癖もある奴等ばかりを集めた4WAY戦。まず序盤は最軽量のサ
ビアンの身体を“武器”としてラッカス&ジョーカー&キャッシュが息の合った
スポットを展開。これが場内に大受けで、本日初のCZWチャントが発生や。
で、試合はラッカスが巨大梯子を、サンビアがテーブルを各々持ち出してフ
ィニッシュに向けた舞台設置が整いました。こうなると誰が生贄となるかが
注目の的となるのやけど、今夜はリングに立てられた巨大梯子の頂上から
ジョーカーがキャッシュによってテーブルへと真っ逆さまに叩き落されて憤死。
しかもジョーカーにもダメージが残ったか、キャッシュをフォールすることが
出来ずに一瞬の空白時間がリングを支配。ここでサビアンがちゃっかりとキ
ャッシュを押さえてしまいよりました。
★★DISC−2★★
○場面は変わって...
メサイアを首領とする反逆軍HI−Vが全員ビシッとスーツで決めてマイク
・アピール。と、ここに左腕をギプスで固定した(昨夜のアレンタウン大会に
て負傷した?)正規軍の新進気鋭イアン・ノックスが突っ掛かり、当然の事
ながらHI−Vの餌食に。けど今度は今夜HI−Vの中核をなすバックシート
・ボーイズが保持するタッグ王座に挑戦する事となっているレベル軍がおも
ちゃの水鉄砲を持って登場や。しかも水鉄砲の中身はどうやら小便のようで
して、この悪戯を引き金にタッグ王座戦を急遽レベル軍の人員数に合わせ
て3対3でやる事に決まったみたい。
@Homicide vs. "Mafia"Dan Maff
顔合わせから予想すると内容の濃い激しい試合やろなと期待していたの
ですが、ハマサイドは他団体での手稼ぎ中(別にCZWが主戦場って意味で
はないけど)に右肩を負傷していたようで大きなテーピングをして登場。
これが原因でどうも満足に動けないようで、プロレス技での競い合いってよ
りはマフによる鉄柱&椅子攻撃やハマサイドによるモンキー・レンチ攻撃の
ようなラフな展開。最後はマフがハマサイドの右肩をグランドで締め上げてタ
ップさせましたが、ハマサイドの負傷が悔やまれる内容でしたな。
あ、試合後はバックシート・ボーイズの介入を契機に、マフ&ハマサイドと彼
等を救出に現れたH8クラブ(ゲージ&ヘイトリッド)との間に緊張感が走る
場面があって、これまた新たな抗争スタートとなりそうや。
AAlex Shelley vs. Jimmy Rave
レイヴの保持するアイアン・マン王座にアレックスが挑戦。これまでの通例
だと15分間でより多く相手をフォールしたものが勝ちってルールが適合され
るはずなんやけど、今夜はグランド大好き野郎のアレックスの意向を飲んだ
のか、サブミッション・ルールでの一本勝負となった模様。
けど両者とも多彩なテクニックを披露して最後は王者レイヴがアレックスを締
め落としたものの、全13試合も組まれた今夜の興行、そろそろ観客の集中
力にもかげりが見えて来る時間帯でして、ここでの地味なサブミッション戦は
ちょっと辛かったかな。
BCZW Tag-Team Championship :
Backseat Boyz(w/Dewey) & Justin Credible vs.
Rebel's Army(Rockin Rebel & Greg Matthews & Derek Frazier)
先の小便入り水鉄砲事件により急遽3対3形式で行われる事となったタ
ッグ王座戦。注目はバックシート・ボーイズに誰が加勢するかなんやけど、
まずバックシート・ボーイズの入場があって、次に花道にはレベル軍の3人
が登場。で、直後にレベル軍を背後から奇襲しながら現れたのは、元EC
W〜WWF〜各インディ団体と渡り歩くジャスティン・クレディブル!。
さすがにヴァイキング・ホール(元ECWアリーナ)ではこの人はビッグ・ネ
ームでして、場内からは「おかえりなさい!」チャントの大合唱や。
さていきなりレビューは裏話めくのですが、この興行の一ヵ月後に行われ
たCZWの一周年興行にバックシート・ボーイズの姿がないんです。
今夜の時点で彼らにCZWとのビジネスをフィニッシュさせようとの意思があ
ったのかどうかは定かではないのやけど、客人ジャスティンに客席を暖めさ
せておき、お祭り騒ぎの喧騒の中、いかにも『お仕事です』って態度でレベル
軍のロッキン軍曹にスクール・ボーイで丸め込まれたバックシート・ボーイズ
のカシミールの姿を見ると...。
とりあえずCZWではダントツで華のあったタッグ・チームのバックシート・ボ
ーイズ、非常に寂しくはありますがこれにてひとまずの見納めですワ。
CAdam Flash & Messiah vs.
The H8 Club(Nick Gage & Nate Hatred)
昨夜のアレンタウン大会ってワン・クッションはあったものの、この試合こ
そが03年12月13日の年末最終興行『CAGE OF DEATH V』でのヘイ
トリッドによる反逆軍HI−Vダブル・クロスに対する制裁の時。
HI−Vの首領メサイアは血眼になってヘイトリッドを狙って来るだろうと予想
していたのですが、この試合もワシの予想は丸外れ。
日の出の勢いってのやろか、再結成なったゲージとヘイトリッドによるH8ク
ラヴが積極的にメサイアを集中攻撃するって展開になってしまい、何とメサ
イアは強烈な椅子攻撃を喰らって後頭部をバックリと割られてしまいます。
最後もゲージがアダムスをチョーク・スラム気味に投げつけての勝利。
バックシート・ボーイズの離脱といい、この夜の不甲斐ない敗戦といい、どう
もCZWを牛耳ってきた反逆軍HI−Vにも年貢の納め時が迫っているようで。
DZandig & Wifebeater vs. DeVito & New Jack
この試合も事の発端は03年12月13日の年末最終興行『CAGE OF D
EATH V』。こちらはザンディグ親分がHI−Vとの全面対抗戦を意識して招
聘したはずのニュー・ジャックがザンディグをダブル・クロスしたのが原因や。
さてウルトラバイオレンス(ザンディグ)とエクストリーム(ニュー・ジャック)の
邂逅とサブ・タイトルの付いた試合ですが、何処で相手をフォールしてもOK
ってルールで、リング上やリング周辺には有刺鉄線付きのベニア板やブリキ
板が設置済。これまでのCZWなら大量の蛍光灯や有刺鉄線などのトラップ
も絶対導入していたはずなんやけど、まぁここらを細かく突っ込むのは止めて
おきましょか。
で、設置済みの有刺鉄線付きベニア板やブリキ板、客席から奪い取った椅
子、ニュー・ジャックが持ち込んだフォークとチェーンの複合凶器などが乱舞
する試合は、今やデス・マッチではお馴染みとなった工業用ホチキスによる
額&股間打ち抜きって激痛スポットを盛り込んで何時しか戦場を会場後方に
ある機材置き場へと移行。ここでテーブルに寝かせたニュー・ジャックとデヴ
ィトに向け、ザンディグが“妻殴り”ことワイフ・ビーターの身体をパワー・ボム
にて高所から投下。続いてザンディグ自身もセントーンにて飛び降り、ニュー
・ジャックとデヴィトを完全粉砕してしまいました。
ウルトラバイオレンスとエクストリーム、根底にはCZWと今は無きECWの
主義主張合戦まで含んだ一戦は、どうやら今夜のところはウルトラバイオ
レンスに軍配が上がったようですワ。
【DVD−R特典映像】
○Music Video Recap
本編のクライマックスを編集した小作品です。
○Ric Blade vs. Mercury
from Feb. 5, 2000 ''A Night of Main Events''
2000年2月5日、CZW旗揚げ一周年時の映像。当時はブレードがジュ
ニアの王座に就いていてマーキュリー相手の防衛戦ですワ。試合は複雑
怪奇なストレッチ技でブレードがマーキュリーを翻弄してスタート。
以降スワンダイヴ式の飛び技をミスって客席から『YOU FUCK UP!』と
野次り倒されたマーキュリーを尻目に、ブレードは快調に各種飛び技を次
々披露し、最後は会場の壁面に設営されたバスケット・ゴール設置用の台
座からブレードがレッグ・ドロップにて飛び降りてマーキュリーをテーブル葬。
ブレードの魅力大爆発の試合でしたが、残念ながら最近の彼の動向が掴
めませんな。今は何処でどないしとるのやろか。 |

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