では収録内容の詳細を

このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。

LIVING DANGEROUSLY 1999 (PAL版)
(約2時間47分収録)
 本DVDは99年3月21日にニュー・ジャージー州はアズベリー・パ
ークのコンヴェンション・センターにて開催されたECWの春のPPV
『LIVING DANGEROUSLY’99』の模様を収録したものです。

○タズ、気合入ってまっせ...
  今夜サブゥ相手に統一王座戦をやるタズ、気合が入っておりま
 すワ。曰く、他団体のフレアーもオースチンもホーガンもマンカイン
 ドも目やないそうです。ウーン、底なしの自信家やね。
○場面は変わって...
  PPVの前口上はお馴染みのジョーイ・スタイルスさん。
@Super Crazy vs. Yoshihiro Tajiri
  99年1月10日に開催された前回PPV『GUILTY AS CHAR
 GED’99』でも組まれたこのカード、多分前回評判が良かったの
 で再戦となったのやと思います。さて序盤のスポットで早くもスタ
 ンディング・オベーションを獲得した両人ですが、真に戦うべき相
 手は目の前の敵ではなく、お客さんの視線であるってのを良く理
 解しているなってのがワシにも伝わって来ますな。そやから余計
 にクレイジーがロープ上で足を滑らせてミスったスプリング・ボード
 式のセントーンが残念でしたワ。タジリをやや強引に丸め込んで3
 カウントを奪ったクレイジーでしたが、花道を引き上げる横顔に勝
 利を得た喜びなんて微塵もなかったです。タジリもクレイジーもE
 CW移籍後数ヶ月やのに随分高いレベルで試合をしとるんやな。
○場面は変わって...
  サブゥ、RVD、アルフォンソの控え室。相変わらず足並みが揃っ
 ていないけど、これがこいつらの何時ものペースやからなァ。
ABalls Mahoney (w/Axl Rotten)
 vs. Steve Corino
  まだまだ駆け出し小僧ってイメージのスティーヴ・コリーノ、どう 
 やらこの夜がECWのPPV初デビューらしいですワ。
 さてリング登場と共にマイクを握ったコリーノですがどうにも喋りが
 滑り気味。しかも追って現れた“椅子大王”マホーニーが振り下ろ
 した強烈な一撃に完全KOされてしもたワ。
 ま、コリーノにもこんな時代(僅か1年後にはメイン・クラスへ昇格
 するんやけど)があったって貴重な記録やな。
○場面は変わって...
  99年2月12日の定期戦『CLOSSING THE LINE’99』にて
 勃発したギャング・スターズの内乱騒動。なんとムスタファがニュ
 ー・ジャックを裏切って怨敵ダッドリーズとシェイク・ハンドや。 
BLittle Guido (w/Sal Graziano)
 vs. Antifaz Del Norte
  タジリと共にECWのトライアウトを受けたらしいアンティファス。
 タジリが一歩先にECWに定着したけど、彼も遅ればせながらも
 PPV初デビューとなりました。しかし竜巻式プランチャや浴びせ
 蹴りっぽいキックを披露するものの、会場からは「退屈やなァ」の
 無情の野次が。相手を務めたグイドー必殺のシシリアン・クラブ
 (ただのボストン・クラブなんやけどシシリー島出身って事で)に
 て敗退したけど、もう少し温かい目で見てやって欲しかったな。
  あ、試合決着後にグイドーの後見人であるトミー・リッチ(3日
 天下の元NWA王者)とトレイシー・スマザーズ(南部の仕事師)
 が現れてグイドーを襲撃。グイドーが精魂込めて築き上げて来た
 イタリア人ユニットの“純血イタリア軍”が崩壊の崖っぷちや。
CECW TV Title Match :
 Rob Van Dam (w/Bill Alfonso) vs. Jerry Lynn
  99年2月12日の定期戦『CLOSSING THE LINE’99』に
 引き続いてマッチ・メークされた試合。序盤には両者による場外
 ダイヴの共演、中盤にはRVDによる吊り天井スポットやリンに
 よる説得力溢れる原爆固めなどが配置され、終盤RVDがリンを
 場外テーブルに向けて振り子式DDTで投げたところでハプニン
 グが発生。通常ならテーブルが砕けて頭部に掛かるダメージが
 拡散されるはずなんやけど、今回はテーブルが砕けずリンの頭
 部がテーブル上でバウンドしてしまうんや。これ、頭部に100%
 の力が掛かったはずでリンも目に見えて動きが鈍ってしもた。
 それでもマッチ・メイカーの用意した20分間動き詰めでタイム・ア
 ウト〜5分間の延長戦突入って事前の“台本”をやり遂げたのは
 立派。しかもリンの試合態度には予期せぬダメージを受けたん
 やから少々試合にほころびがあっても大目に見てやなんて甘え
 たところは全然なかったデ。RVDもリンの負担が気になったのか
 延長戦に入った途端リンのジャンピング・パイル・ドライバーだけ
 を受けて、すぐにヴァン・ダミネーター(リンは頭部にダメージを喰
 らっているのに!)から5★スプラッシュで試合を決してしまいより
 ました。これ、リンのプロ意識溢れる名勝負でしたデ。
○場面は変わって...
  サブゥとタズの抗争史。ナレーター役のポール・Eが熱く語って
 おりますワ。ま、ポール・E自身が書いた自信の脚本なので、つ
 いつい力も入ってしまうんやろな(苦笑)。
○場面は変わって...
  PPV開始前の1コマをプレイ・バック。とことん胡散臭いミスタ
 ー・ライトを従え入場したジャスミン嬢、マイクを握ってアピールを
 始めたのやけど、フランシーン嬢の神経を逆撫でしたようで待っ
 てましたのキャット・ファイト突入。これで僅かながらも有料放送
 視聴承認のリモコン・スイッチを押した奴が居るかもね(苦笑)。
DNew Jack vs. Mr. Mustafa
  名(迷?)タッグ・チームを多数輩出したECWですが、ワシの
 お気に入りチームの一つであるギャングスターズに内乱勃発。
 上記したようにムスタファがニュー・ジャックを裏切って怨敵ダッド
 リーズとシェイク・ハンドした事が発端となった一騎打ちや。
 試合は例によってニュー・ジャックが手押し式の巨大ゴミ箱に山
 盛りに凶器を詰め込んで現れ、プロレス技などそっちのけで両者
 が凶器で殴り合う(当然ニュー・ジャックのギター・ショットもあり)
 って展開。で、これまた終盤ニュー・ジャックお馴染みの高所から
 の自殺ダイヴもあるんやけど、この夜はとんでもない高さの2階
 バルコニーよりほとんど狂気のダイヴ。正味命懸けなんやけど、
 当のニュー・ジャックは少しもヒビッていないのがまた不思議や。
 以前漫才の中田ボタン師匠が難なくバンジー・ジャンプをこなし、
 「(借金による)追い込みに比べたらこんなモン、少しも怖くない」
 っておっしゃっていたのを思い出しました。要はくぐって来た修羅
 場の数なんやろね。ま、ヘタレのワシには出来ない芸当ですワ。
ENova & Spike Dudley vs.
 The Dudley Boyz (w/Joel Gertner & Sign Guy Dudley)
  Dの試合終了後ダッドリー一派がリングに現れてニュー・ジャ
 ックを殴る蹴るのリンチに。ここでスパイクとノヴァがリングに上
 がり試合へと移行するんやけど、ノヴァもスパイク(ババによる
 場外ポイ捨てが見れまっせ)も瞬時に潰されしまいますんや。
 で、ババが控え室や客席に向かって「誰でもかかって来んかい」
 とアジると、陪審員ギミックのジャッジ・ジェフ・ジョーンズに先導
 されて巨漢シッドが登場。アホの一つ覚えであるパワー・ボムに
 てダッドリーズを粉砕しスパイクに勝利をプレゼントですワ。
 けど棚ボタの勝利にスパイクが調子に乗っていると、シッドは今
 度はスパイクを場外テーブルへ向けて投げ捨てパワー・ボム。
 けど正直、これはどうでもエエ試合(試合とも言えんワ)でした。
○場面は変わって...
  シェイン・ダグラスとジャスティン一派の抗争史。詳しくは99年
 2月12日の定期戦『CLOSSING THE LINE’99』のレビュー
 を見てやって下さいな。
FShane Douglas (w/Francine) & Tommy Dreamer
 vs. Lance Storm & Justin Credible
 (w/Jason & Jazz & Dawn Marrie)
  ECWを長期に渡って牛耳った極悪ヒール役のダグラスとベビ
 ー側の中心人物であるドリーマーが、ジャスティン一派征伐の共
 通目的を持って恩讐を越えまさかの結託。
 まずは序盤ダグラスがスナップ・スープレックスの連発からバー
 ティカル・スープレックスを披露して“フランチャイズ”の異名は伊
 達やないと主張。けど悲しいかなドリーマーとの急造チームには
 全く連携が見られず、ダグラスもドリーマーもジャスティン一派の
 素早くタッチ・ワークにローン・バトルを強いられます。
 で、常に悪漢ダグラスに寄り添って悪の華を咲かし続けて来た
 フランシーン嬢が劣勢である試合の流れを変えようとしたのか、
 控え室より大型梯子を持ち出してリングへと投入。ここからは梯
 子を使用した定番スポットも盛り込まれる展開となりました。
 で、その後もフランシーン嬢はエプロンからトップ・ロープ越しにジ
 ャスティンの延髄へハイ・キックを見舞い、ダグラス十八番のピッ
 ツバーグ・プランジ(網打ち式原爆固め)でのフィニッシュを心憎く
 演出ですワ(ホンマ、偉いオンナや!)。
 しかし勝利は得たものの、斜陽のダグラスと日の出の勢いのジ
 ャスティン。新旧ヒール役のバトン・タッチのような試合でしたワ。
○場面は変わって...
  RVDとリンの試合にて5分間の延長戦を認めたレフリーのジョ
 ン・フィネガンが心情を吐露。その横ではRVDが次回99年5月
 16日のPPV『HARDCORE HEAVEN’99』にてのリンとの再
 戦を早くも匂わせております。
GFTW Title and ECW World Title Match :
 Taz vs. Sabu (w/Bill Alfonso)
  もともとはECWの誰ともつるむ事をしなかった(出来なかった)
 タズが勝手に作って勝手に認定したFTW(ファック・ザ・ワールド)
 王座。けど現在FTWのベルトは宿敵サブゥの手にあり、タズの
 腰にはECW認定の世界ヘビー級のベルトが。
 運命の悪戯と申しましょうか、プロデューサーであるポール・Eの
 “筆力”の賜物(笑)と申しましょうか。取りあえずお互いこのまま
 ではどうにも収まりが悪いってことでならば統一王座戦をやろうや
 ないかとなったんです。
  けど日頃のハード・バンプが祟ったか、サブゥは骨折した顎を
 バンテージでガチガチに固めたままリングに上がるってバッド・コ
 ンディション。その上に試合前にタズが提案した“エニィウェア・ル
 ール”を容易く呑んでしもたよって、いよいよ旗色が悪くなってしま
 いましたんや。で、肝心の試合なんやけど、やはり予想通りサブ
 ゥはタズの顎への集中攻撃(殆ど全ての攻撃が顎へ向けての非
 常に厳しいものでした)を受けてズタボロ。
 けどPPVのメインを張っているとのプライドからか、サブゥは20
 分以上タズも猛攻に晒されても決してへこたれる事はなく、最後
 はコーナー・ポストに立て掛けられたテーブルへタズによってドラ
 ゴン・スープレックスで投げ付けられ、アルフォンソの投入したタ
 オルこそ拒否したものの完全失神にて見事に散りました。
 ECWの歴史にあって何度か組まれたタズ対サブゥ。ポール・E
 の切り札的なカードですが、この試合はそのトップ・ランクに位置
 付けされるべき内容でしたな。


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