では収録内容の詳細を

OVERDRIVE 2004-3-6
(DVD-R*2枚)(約3時間20分収録)
 本作はDVDではなくって、DVD−R。毎度お馴染みSMARTMARKから
2枚組で20ドルにて発売されている団体公認(?)の代物でして、ワシは我
が国で唯一SMARTMARKのオフィシャル・ショップをされている大阪梅田
のイグニッション・レコードさんで2,800円にて購入しました。
別にイグニッション・レコードさんに義理立てするつもりはないけど、米国から
通販で購入すると送料込み27ドル必要となるので2,800円ってのは非常
に良心的ではないやろか。
さて本DVD−Rの内容は2004年3月6日にペンシルベニア州フィラデルフ
ィアのヴァイキング・ホール(元ECWアリーナ)にてCZWが開催した定期興
行を完全収録したもので、メインにはCZWの総帥ザンディグ親分と反逆軍
の首領メサイアの一騎打ちもブック。では早速DVD−Rを再生しましょ。

★★DISC−1★★
@Merc vs. DJ vs. Gutter
  04年の3月って言うと、米国独立団体系がお好きな方にはRF−VIDE
 Oの社長で新進気鋭の優良団体ROHのオーナーでもあるロブ・ファイン
 シュタインが少年買春容疑にてお縄になった時期と記憶されているはず。
 やっぱりファインシュタインはここフィラデルフィアではそれなりに名士(笑)
 のようで、客席向こう正面には『ファインシュタインは少年好き』なんてタイ
 ムリーで非常に悪意のこもったサイン・ボードも見える中、今夜がCZWデ
 ビューとなったガッターを含む3WAY戦が始まりました。
 けど試合の途中にテディ・ハート(当HPによく遊びに来て下さっているロ
 暴さんによると、スチュ・ハートの孫/ヒットマン&オーエンの甥/ヒットマ
 ンの妹でオーエンの姉であるジョージアさんの息子)が当然現れ(前日の
 アレンタウン大会にてCZWデビューとなったみたい)ザンディグ親分と舌
 戦を始めたものやから3WAY戦はうやむやのまま幕に。
 で、ハートは親分の提案により今夜3WAY戦に出る事と相成りました。
ALadder Match : GQ vs. Jon Dahmer vs. Jude
  ルーキー・クラスはとりあえず卒業しましたって3選手による試合。けど
 このポジションから抜け出すのが結構難しいんや。さてでは3選手は他の
 試合との差別化を目指して何を考えたかと言うと、これが梯子戦。
 ま、もうあちこちでやっている梯子戦やから物珍しくもないけど、それでも
 特大の梯子を含む数脚の梯子が持ち込まれ、3選手寄って集ってデンジ
 ャラス・スポットも流血スポットも各自が率先してこなし大奮闘ですワ。
 最後はGQがダマーによって特大梯子から突き落とされて敗退となったけ
 ど、3選手の意気込みは買いたいですな。ただ壊した梯子代を思うと、彼
 等にギャラどころか請求書が出たのではと本気で心配です。
BArm Wrestling Match : Rob Hartog vs. Rockin Rebel
  前回2月7日の興行からお互い腹に一物持っている(苦笑)レベル軍の
 ロッキン軍曹と巨漢レフリーのロブが腕相撲で対決。当然レベル軍の卑
 劣極まる(苦笑)介入もあって...。
CZ-BARR & Nick Berk vs. All Money Is Legal(K-Murda & K-Pusha)
 vs. CKNY(Cory Kastle & Niles Young)
  で、レベル軍がレフリーのロブをボコっていると突然3WAY方式のタッグ
 戦が始まって...。
DCZW World Tag Team Championship :
 Rebels Army(Rockin Rebel & Greg Matthews & Derek Frazier)
 vs. All Money is Legal(K-Murda & K-Pusha)
  すぐにCの3WAY戦はマネー軍が勝利し、どうやらレベル軍の保持す
 るタッグ王座への挑戦権を得たようでタッグ王座戦が始まって...。
 でも何となくレベル軍がタイトルを防衛して...。
 またまたレフリーのロブがロッキン軍曹を襲って...。
 ま、B〜Dは一連のドタバタ劇として理解いただけたら良いかと。 
EChikara Pro Wrestling Six Man Tag Team Match :
 Team F.I.S.T(Icarus & Gran Akuma) & Mike Quackenbush
 vs. The Wild Cards & Hallowicked
  ネットで仕入れた情報によると6人全てChikara Pro Wrestling所属の選
 手達によるタッグ戦。こうして他団体と交流すると選手達には発表の場が
 与えられ、団体側には安価で試合がブック可能となり万々歳なんやろね。
 試合はルチャを下地に、皆で頭を捻って考え出したオリジナル・スポットも
 数々披露され、結構CZWアリーナの観客にも受けている様子でしたデ。
 あ、ハロウィックって前回2月7日の興行ではエクスカリバーを名乗って今
 夜とは別のデザインのマスクを被っていたような(苦笑)。
FSix Man Tag Team Elimination Tables Match :
 Sabian(w/Robby Mireno) & Joker & Ruckus vs.
 Jimmy Jacobs(w/Becky Bayless) & Sonjay Dutt & Chri$ Ca$h
  前回2月7日の興行において勃発した有色人種組(サビアン、ラッカス、
 ジョーカー)と白人組(ジェイコブス、サンジェイ、キャッシュ)による遺恨清
 算戦。ま、団体が用意したウソ臭い“戦う理由”なんてどうでもエエけど、
 これはジュニア王者のサンジェイら腕達者な奴等ばかりの消去方式テー
 ブル戦でして、本日一番の熱戦となっておりますんや。
 まずは序盤、サンジェイによるトップ・ロープをノー・タッチで超えて行くサマ
 ー・ソルト・プランチャに度肝を抜かれ、ジェイコブスの女子マネであるベッ
 キー譲に手出ししたサビアンがキャッシュ⇒サンジェイの連続テーブル攻
 撃を受けて敗退。続いてジェイコブスがラッカスにより脳天からテーブルへ
 叩き付けられ憤死。最後は舞台を会場後方へと移して、機材置き場最上
 部からテーブルに寝かされたキャッシュ目掛けてジョーカーがフット・スタン
 プを慣行。これだけ説得力あるフィニッシュ・シーンは滅多にお目に掛かれ
 んのやないやろか。あ、どうしてもデンジャラス・スポットに注目したレビュ
 ーとなってしまっておりますが、もし皆様が本DVD−Rを購入されたなら、
 是非各個人のプロレスの腕前ってのにも注目してやって欲しいワ。  
GAlex Shelley Interview
  グランド大好き野郎のアレックス、先日来よりどうにもきな臭い仲(苦笑)
 のジェイコブスを呼び出して挑発。そろそろ一騎打ちの時期やろか。
HCZW Xtreme Strong Style Tournament Match :
 Roderick Strong vs. Nick Gage
  前回2月7日の興行より突然始まったXSS(エクストリーム・ストロング・
 スタイル)トーナメント。前回は“謎のマスク・マン”エクスカリバーがどうに
 も頼りなくって駄目試合となってしもたけど、今夜はテーブル&椅子の使
 用を合法化とし、ゲージとストロングにより文字通りのド突き合いが披露。
 最後はゲージに凱歌が上がったけど、この試合によってXSSの趣旨が
 おぼろげながら見えて来たような...。

★★DISC−bQ★★
@3Way Aerial Assault Match :
 Teddy Hart vs. Petey Williams vs. Jack Evans
  鳴り物入りでCZWにやって来たテディ・ハート。冒頭のイザコザを引き
 金に3WAY戦をやる羽目になっとります。
 さてハートの相手を務めるウィリアムスとエヴァンスですが、共にCZWで
 は余り見かけない面々でして、もしかするとハート自らが己のCZWアリー
 ナでの華麗なデビューを演出するため何処かからか連れてきた奴等なの
 かも知れませんが、ブレイク・ダンスの動きを随所に仕込んだムーヴを見
 せるエヴァンスなんてなかなか面白い存在でっせ。
 また肝心のハートも序盤の切れ味鋭いパワー・ボム一発で並みの選手で
 はないとキッチリとアピールや。
 けどね、ハートもエヴァンスも難易度の高いムーヴは連発しよりますが、ワ
 シにはそれがどないやねんって感じなんですワ。
 ほら、スケボーやマウンテン・バイクなんかでピョンピョンと飛び跳ねるX−
 GAMEってジャンルがおますやんか。ワシには彼らのプロレス(いや、単
 なる技の品評会としよか)がそのX−GAMEにしか見えんのです。
 これだけのムーヴをこなせるのやから今後に期待はするデ。そやからもう
 一度ステュ・ハート邸の“地下牢獄”に戻って、プロレスとは何ぞやって仕
 込んで貰いなさいな。あ、でも肝心のステュ爺はもう居ないか...。
AB-Boy vs. Adam Flash(w/Dewey)
  共に元はメサイア率いる反逆軍HI−Vに属していた両人。けど何があっ
 たか(キチンと毎月DVD−Rは買って観ているんやけど)BOYが僚友フラ
 ッシュと戦う展開に。フラッシュに悪のマネージャであるディーイが付いて
 いるところを見ると、どうやらBOYが反逆軍に三行半を付けたみたいや。
 でも裏切り者を許さないのが悪の結社の鉄則(笑)。試合終盤にはメサイ
 アが卑劣な介入を行い、BOYはフラッシュの軍門に下っております。
 ま、これでBOYも落ち目の反逆軍から晴れて抜け出して、真っ当なシング
 ル・プレイヤーを目指して欲しいものやね。
 あ、試合後にはメサイア&フラッシュにフクロにされるBOYを救えと『妻殴
 り』ことワイフ・ビーターも登場しとりまっせ。
BCZW World Heavyweight Title
 Taipei & Nails Boards Nails Death Match :
 Messiah vs. Zandig
  さていよいよ今夜のメイン。この試合はCZW認定の世界ヘビー級ベル
 トを保持するザンディグ親分にメサイアが挑むって構図や。昨年の年末
 興行での6人対6人の軍団員総動員による金網戦を境にめっきり正規軍
 対反逆軍のアングルが減ってきたCZW。軍団長同士の一騎打ちもせめ
 て前回2月7日の旗揚げ5周年記念興行で組めば良かったかと思うのや
 けど、とりあえずこうしてキチンとやってくれただけでもまだましか。
 で、今夜の試合形式なんやけど、タイペイ式(バンテージにガラス片をくっ
 付けて殴り合う)にプラスしてベニア板が両コーナーに設置された質素な
 もの。あれ、軍団長同士の一騎打ちにしてはやけにチープやないのと思
 わせたのやけど、ベニア板が大映しになって仰天してしもた。
 なんとベニア板には日曜大工で使われる細い釘が数センチ間隔で裏から
 打ち込まれていて、それが各々1cm強程頭を出しているんですワ。 
 これまでも釘板戦は多数あったけど、どれも太い五寸釘を密集させた板
 が使用されており、いわばトラップに落ちた者は『面』でダメージを受けて
 いたのやけど、今夜のトラップは確実に『点』で被弾者にダメージを与える
 訳で、会場後方のお客さんにはなかなか恐ろしさが伝わり切らんやろけ
 ど、トラップの危険度で言うなら古今東西最狂のものやないやろか。
 試合は序盤戦を凶器バンテージの使用によってメサイアが、中盤戦を釘
 板の使用(メサイアの頭部に一切躊躇なく振り下ろしているけど、釘が付
 いているんやデ!)によってザンディグがそれぞれ握り、メサイアによるザ
 ンディグへの場外テーブル葬があって、そろそろフィニッシュかと思わせた
 途端、テディ・ハートが試合へ介入。メサイアとの共闘ってよりもザンディグ
 憎しの念からの暴挙の様で、これがメサイアには吉と出てザンディグを倒
 し世界王座のベルトを奪取する事に成功。
 しかし収まりがつかないのはザンディグ。なんと釘板にハートを頭から叩
 き落として鬱憤晴らしや。けどこれによりハートの後頭部が釘でバッサリ
 と切れてしまうんです。当然掛け値なしの大流血に至ったハートですが、
 まだ釘で頭が切れてしまっただけで済んで良かったかとも思えるワ。
 そう、もうちょっと落ち方が悪かったら、頭部にモロに釘が刺さってしまう
 ところやったんやから。なんぼ『ウルトラ・バイオレンス』を標榜するCZW
 でも、ちょっと今回のトラップは滅茶苦茶過ぎまっせ...。 

【DVD−R特典映像】
○Music Video Recap
  今夜のハイライト・シーンを2分程度に編集したプロモですワ。
○Barbed Wire Dog Collar Match :
 Lobo vs. Justice Pain(w/Big Mac Smack)
 / July 19, 1999 "Street Fight"
  今回のCZW温故知新マッチは当時アイアン・マン王座に就いていたペ
 インとハード・コアの王座に就いていたロボとの一騎打ち。
 両者とも首に大型犬用の首輪を付け、それを有刺鉄線を巻き付けた長い
 ロープで繋ぐって試合形式で、ロボのパイル・ドライバーやペインの月面水
 爆と、どうしても動きに制約を受けてしまうハンディを吹き飛ばす場面も多
 数ありましたワ。試合は大量の画鋲までが持ち出され、ペインとグルであ
 ったレフリーの光速カウントにロボが煮え湯を飲まされる結果に。
 淡々と話す実況のため、貴重な記録ファルムのような趣の映像でした。 


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