では収録内容の詳細を

このDVDはリージョン『1』なので注意して下さい!

WRESTLEMANIA XX 
(DVD3枚組:合計約8時間30分収録)
  ※収録時間はジャケット裏の表示を転記したもので、
   実際に8時間30分あるのかは定かではありません。 
 今年もやってまいりました。アメリカン・プロレス、いやプロレスって芸の年
最大の宴である『レッスル・マニア』。
今年は1985年3月31日開催の第1回大会から指折り数えて19年、何とも
お目出度い第20回記念大会なんですワ。
やはりこの晴れの舞台、WWEも感慨深いようでして第1回大会と同じくお膝
元であり『プロレスの殿堂』でもあるニュー・ヨークのマジソン・スクエア・ガー
ンに戻っての開催。さてさてイラク戦争開戦のこちらは1周年を目前に厳戒
勢の敷かれた米国で、堕落文化の象徴とも言えるプロレス興行。無事に最
まで開催出来たのか、しかと確かめてみましょうか。
尚、以下からは『レッスル・マニア』をWMと略しますのでよろしく。

★★DISC−1★★
○声高らかに、『美しきアメリカ』
  泥沼化しつつあるイラク戦争。開戦1周年を意識した作りのプロモに被さ
 るハーレム少年合唱団による天使の歌声を聴いてやって。
○オープニング・プロモ
  さずに第20回記念大会や、プロモも何時になく荘厳な出だしでWMの歴
 史が重厚に語られながら始まり、中盤一気に加速する構成。
 プロモの最後には並び立つビンス・マクマホンとシェイン・マクマホン、そし
 2人に抱かれた小さな赤ん坊の姿が!!。
@United States Championship Match :
 John Cena vs. Big Show
  第20回記念大会のオープニング・マッチを任されたのはスマック・ダウン
 が提供するシナと大巨人ビッグ・ショーの一戦。大巨人はUSのベルトを保
 持していて、WM初出場となるシナがベルトに挑戦って構図や。
 まずはシナがリングに上がり、ワシにはどうにもピンと来ないラップで会場
 を沸かそうと奮闘。けど余り受けていないと判ったのやろか、すぐにラップ
 を止めて判り易い『BIG SHOW SUCKS!』チャントを仕掛け出しよった。
 ま、これは単純明快でお客さんも参加し易いワ。案の定会場内『BIG SH
 OW SUCKS!』の大合唱となって、これで『嫌われ者』役の大巨人も安心
 して入場出来ますな(苦笑)。
 さてWM直前に足を負傷していたシナ、大巨人の肉の壁に押し潰されそう
 な場面が多々あり、しかも大巨人が説得力抜群のコブラ・クラッチ(←この
 歴史的大舞台で出した事に彼の意図を感じるワ)を執拗に見舞ったもの
 やから青息吐息。最後こそレフリーの死角を突いてブラス・ナックル攻撃か
 ら十八番のFUで大巨人をフォールしたけど、勉強して出直して来なさいっ
 てのがワシの正直な感想。それに比べてマイ・ペースで『エエ仕事』を続け
 ている最近の大巨人、ちょっと寂しいけどワシは高く評価してまっせ。
○場面は変わって...
  死亡したはずのテイカーの復活が囁かれる今夜の会場。あちこちでテイ
 カーと思われる不審な物音がしているとの報告がビショフGMの耳にも入り、
 テイカーを見つけ出して来いとコーチマンに命懸けの指示が出ました。
○場面は変わって...
  フレアー、オートン、バティスタ、スーツ姿で三人揃ってミック・フォーリーを
 野次り倒しております。
AFatal 4 way World tag team Title match :
 RVD & Booker T vs. Dudley Boyz vs.
 Rene Dupree & Rob Conway vs. Mark Jindrak & Garrison Cade
  RAWが提供する(ひと山いくらの)タッグ王座戦。とりあえずRVDとブッ
 ク様が保持しているタッグ王座のベルトに3チームが寄ってたかって挑戦
 するって構図なんやけど、どうにもこうにもやっつけ仕事って感じが否めま
 せん。折角の大舞台なんやからもっとここに至るまでの物語や、肝心の試
 合そのものも練り込んで欲しかったワ。ブック様のシザース・キックからRV
 Dのファイヴ・スターに繋いでフランス軍が敗退、王者コンビの防衛成功と
 なったけど、現在『頭打ち状態』にある選手達を一堂に集めた試合って言っ
 たら口が過ぎますか。
○場面は変わって...
  テイカーを捜索中のコーチマン、不審な物音のする会場裏の物置に近付
 いてみると、何とミーン・ジーン、ボビー・ヒーナン、ファビュラス・ムーラ、メ
 イ・ヤングが乱交まがいの老いらくの恋の真っ最中...。
○場面は変わって...
  ジェリコとクリスチャンの抗争史。親友だった2人なのに、トリッシュの存
 在が次第に影を落とし始めて...。
BChristian vs. Chris Jericho
  2月のWWE広島公演でも行われた試合。生で観戦した広島公演の試
 合とそんなに違わない様に思えたのは、広島公演が本番直前の舞台練
 習やったからかな。試合は終盤トリッシュが現れてジェリコを声援し始め、
 これを快く思わないクリスチャンがトリッシュに暴行。
 この直後、トリッシュを心配して駆け寄ったジェリコにトリッシュがクリスチャ
 ンと間違って肘撃ちを見舞い、結局この誤爆が原因でジェリコに土が。
 フーン、ジェリコとトリッシュの純愛路線がまだ続くのかと思わせたのやけ
 ど、なんとトリッシュがここでまさかのヒール・ターンを決行ですワ。
 クリスチャンと2人でジェリコに暴行を加えるトリッシュの顔は、既にさっき
 までとは一変して悪役そのものになりきっており、今回のトリッシュのヒー
 ル・ターンに懸ける意気込みってやつを感じましたな。
○場面は変わって...
  ロック&ミック・フォーリーによる珍ユニット『ロックン・ソッコ・コネクション』、
 何時も笑顔のリリアン嬢を従えてご機嫌のマイク・アピールや。
 彼等を温かく見守るジミー・スヌーカとドン・ムラコ、今夜の大舞台に試合を
 組んでもらえなかったハリケーンとロージーの姿も確認可能です。 
CEvolution (Ric Flair & Batista & Randy Orton)
 vs. Rock n' Sock Connection (The Rock & Mick Foley)
  元々は『伝説のレスラー殺し』を自認するオートンが『伝説のハード・コア
 野郎』ミック・フォーリーを小馬鹿にした事が発端となった試合。
 何週にも渡ってオートンがミックを中傷し続けた結果、切れたミックがオート
 ンに対して俺の両頬に唾を吐けと迫り、失いかけたハード・コア魂を取り戻
 す(あの場面のミックの演技、ゾッとする程の迫力やった)ってのが序段に
 あったのでWMでは両者の直接対決かと予想したのですが、駆け出し小
 僧のオートンがミックの役者根性に恐れをなしたのか、共に豪華な共演陣
 を従えてのハンディ戦へと様変わりしてしまいました。
 で、このカード変更によりオートン対ミックは棚上げとなり、ワシの興味も過
 去の確執から不仲が伝えられるフレアーとミックの絡みへと移行や。
  では実際の試合へと筆を進めましょうか。ワシの最大の興味であった互
 い腹に一物持つ(?)フレアーとミックの絡みなんやけど、試合開始早々に
 ミックが場外に横たわるフレアー目掛けてダイビング・エルボーを一閃。
 さてファンの方なら先刻御存知でしょうが、これはミックの十八番の芸でし
 て、高確率で自爆となって自身のクレイジーさを客席へと伝えるってもの。
 けど何故か今夜はこの危険なムーヴがキッチリとフレアーに決まりました
 んや。これってフレアーが歩み寄った形の『手打ち式』なんやろか。
 しかしフレアーが技を受けた事でミックのクレイジーさは客席には伝わらな
 いのやから、これは体を張って相手の見せ場を潰したとも取れるし...。
 ウーン、何とも読み切れない両者の絡みやなァ。
 あ、肝心の試合模様ですが、終盤フレアーによるフレアー・ウォークを盛り
 込んだ『人民の肘』未遂(残念)があって、続いて本家ロック様によるこれ
 またフレアー・ウォークを盛り込んだ『人民の肘』が待ってましたの大爆発。 
 その後、ミックの悪臭漂うソッコ攻撃を寸でのところでかわしたオートンが
 RKOにてミックを呆気なくフォールしとります。
 それにしてもロックもミックもWMが終われば表舞台から姿を消すし、フレ
 アーもこれから老いていくばかりやんか。それやのにオートンも大物役者
 達に囲まれて辛かったやろけど、フィニッシュ役だけを任されましたって内
 容ではお先真っ暗や。ワシ、シナと違ってアンタには期待しとるんやデ。
○場面は変わって...
  昨夜行われた今年の『プロレスの殿堂入り』セレモニーの様子をどうぞ。
○場面は変わって...
  ミーン・ジーンを司会者に、今年の『プロレスの殿堂入り』メンバーの紹介。
 順にボビー・ヒーナン、ティト・サンタナ、ビッグ・ジョン・スタッド(息子さんが
 代理人)、ハーリー・レイス、元大リーガーのピート・ローズ、ドン・ムラコ、グ
 レッグ・バレンタイン、ジャンク・ヤード・ドッグ(娘さんが代理人)、ビリー・グ
 ラハム、ジミー・スヌーカー、ジェシー・ベンチュラが元気な姿を見せてくれ
 した。皆さんも歴史の本を紐解いて彼等の功績を振り返ってや。
DPlayboy Evening Gown Match :
 Torrie & Sable vs. Stacy & Miss Jackie
  RAWとスマック・ダウンの対抗戦第1弾。全員ドレス姿で装ってリングに
 上がったものの、セイブルおばさん(失礼)の発案で下着姿で試合をやる事
 に。けどこれを拒否したのがジャッキー。当然相手チームからドレスを剥ぎ
 取られて試合に強制参加です。ま、あとはAV業界で言う『まんぐりがえし』
 ムーヴの連発で、トーリーがジャッキーをフォールして幕。
 けどセイブルおばさん(またまた失礼)、アンタ試合に参加してた?。
○場面は変わって...
  開演前のロビーの様子。お客さんも盛り上がってましたワ。
○場面は変わって...
  WWE王座のベルトを肩に、エディ・ゲレロがクリス・ベノワの控え室を訪
 問。憎まれ口で一杯のエディ流の激励にベノワも気合が入って来ました。
ECruiserweight championship / Cruiserweight open
 参加選手:Chavo Guerrero, Billy Kidman, Rey Misterio, Tajiri,
 Ultimo Dragon, Akio, Nunzio, Jamie Noble, Shannon Moore, Funaki
  スマック・ダウンが提供するクルーザー級のタイトル戦。ベルトはチャボが
 保持しており、他の9選手が順にリングに上がって戦い、最後まで勝ち抜い
 た者がチャボに挑戦ってルールや。試合時間に制約があり、しかも大人数
 が参戦するって事で序盤から『巻き』の入る試合展開でしたな。
 それでも制約だらけのリングにてたったの1秒で敗退したフナキや、キチン
 と見せ場を構築したタジリとミステリオには感心しましたワ。
 またキッド・マンの場外シューティング・スターがあわや頭部からフロアー直
 撃寸前ってヒヤリとさせられる場面も。試合は親父さんの介入もあってチャ
 ボがミステリオを下し、見事にズル勝ちでベルトを防衛しとります。
○場面は変わって...
  レスナーとゴールドバーグの抗争史。各自オースチンとの確執もあって、
 この大舞台での一騎打ちとなっておりますが...。
FGoldberg vs. Brock Lesnar
 (Special Guest referee : Steve Austin)
  今年で20回を数えるWMですが、開催直前に露見したレスナーとゴール
 ドバーグのWWE退団って事実が後々まで語り継がれるであろう混乱をリ
 ング上に産み落としてしまいました。
 特に元々そんなにWWEに長居はしないであろうと思われていたゴールド
 バーグに比べ、会社からもファンからも将来を嘱望されていたレスナーへ
 野次は凄かったでっせ。両者のテーマ曲が止まった途端、会場内はレスナ
 ーへの「お前なんか叩き売りじゃ!」チャントや例の「それではさようなら〜」
 って歌が矢継ぎ早に客席から巻き起こり、レスナーの表情を見ていたらと
 もやないけど試合なんてやれそうにおまへん。
 ゴングが鳴ってからも「退屈やなァ!」の大合唱があって、さしたる見せ場も
 山場も構築出来ぬままレスナーがゴールドバーグのスピアー〜ジャック・ハ
 マーの殺人フル・コースによりあっさりとフォール負け。
 ホンマに仕方ないなァって表情で特別レフリーのオースチンが両者へスタ
 ーを見舞って試合を締めたけど、こんな展開になるとはオースチンも予想し
 ていなかったやろな。
 さて客席に向けて中指を突き立て控え室へと姿を消したレスナーでしたが、
 噂されるNFL挑戦に一区切りがついたらまたWWEへ戻って来てや。
 ワシも、今夜罵声を浴びせてアンタを追い払った観客も待っているからね。
 あ、試合後にカメラが切り替わってマジソン・スクエア・ガーデンの外壁から
 打ち上げられる豪華な花火が映るんやけど、テロでピリピリしているはずの
 NYでよくこんな事がやれたなァ。
○場面は変わって...
  来年のWM21はロスのステーブル・センターで開催しまっせ。   
○場面は変わって...
  ビンス御大が登場。観客へ感謝の意を伝えております。
GFatal 4 way WWE tag team Title match :
 Rikishi & Scotty Too Hotty vs. Charlie Haas & Shelton Bejnamin
 vs. APA vs. Basham Brothers
  Aに続いて今度はスマック・ダウンが提供する(これまたひと山いくらの)
 タッグ王座戦。それでもリキシのスティンク・フェイスやブラッドショーの『地
 獄のラリアット』など外してはならないネタはキチンと披露されましたワ。
 で、試合はリキシの超巨尻にバッシャム兄弟の片割れ(名前なんてどうで
 もエエでしょ)が圧殺されて幕となってます。あ、試合後のスコッティによる
 ワームやリキシのダンスもこれまたキチンと披露されましたデ。

★★DISC−2★★
○場面は変わって...
  長期欠場中のエッジのプロモ。どうやら復帰間近のようですな。
○場面は変わって...
  元ミネソタ州知事で、元々は人気レスラーであったジェシー・ベンチュラが
 登場。リング最前列に座る大富豪のドナルド・トランプ氏を見つけて政界復
 帰の際の資金調達要請や。今度の狙いは合衆国大統領でっか。
@Women's championship / Title vs hair
 Victora vs.Molly Holly
  RAWが提供する女子王座戦。とりあえずは派手であったDの女性陣に
 よる試合に比較すると地味な顔合わせですな。
 でモーリーちゃんも覚悟を決めたんやろね、見事にヴィクトリアに丸め込ま
 れて敗退し、年間最大舞台で電気バリカンにより丸坊主にされよったワ。
 そこまでやるって決心したからこそ試合を組んで貰えたんではあろうけど、
 ワシはそんなアンタの役者根性に素直に敬服しますワ。
 あ、ヴィクトリアのエッチなコスチュームにも一票入れときます(笑)。
○場面は変わって...
  カート君とエディ・ゲレロの抗争史。
AWWE Championship Match :
 Eddie Guerrero vs. Kurt Angle
  ズル勝ち人気でジワジワと団体内のポジションを上げ続けて来たエディ
 ・ゲレロ。元々レスリング・スキルは格段のものを有していた上にキャラク
 ターも固まって来た絶好のタイミングでWMが開催や。これはエディを使
 わない手はおまへんやんか。しかも対戦相手のカート君も満身創痍の状
 況でして、出来る事なら昨年のレスナー戦のような肉弾戦は避けたいとこ
 ろ。ならばなおのことエディとのプロレス・スキルの攻防は願ったり叶った
 りのはずで、カート君もヒール役に転じてこの夜を迎えております。
  さて試合なんやけど、やはり危ない落とし方や安易な凶器の使用、見え
 見えの乱入劇にレフリーへの誤爆などは徹底的に排除され、各自のプロ
 レス・スキルと表情の作り方だけで、ある種淡々としたイメージに構築。
 これは期待通りやなと思わせると同時に、やはりWMって大舞台なんや
 から期待以上のものを求めてしまうワシ。さて肝心のフィニッシュ(単純な
 勝ち負けの事やおまへんデ、念のため)をどの様に付けるんやろって試合
 の終盤を注目しておりましたが、やはり彼等はやってくれましたな。
 まずはエディが左足を負傷したとリング・シューズの紐を緩め始め、そんな
 のは知った事やないとカート君がエディの左足をアンクル・ロックで絞り上
 げると、なんとエディのリング・シューズがスポッと脱げてカート君に一瞬の
 隙が生まれてしまいます。当然ここでエディの電光石火のスクール・ボー
 イ(withロープ悪用)がズバッと決まりますんや。
 いやはや誰が考えた幕の降ろし方かは知りませんが、このフィニッシュを
 バック・ステージで打ち合わせるカート君とエディ・ゲレロ、実に嬉々として
 いたやろなァ。
○場面は変わって...
  アンダーテイカーとケインの抗争史。
BUndertaker vs. Kane
  2003年11月のPPV『サバイバー・シリーズ』においてビンスとケイン
 により生き埋めにされたアンダーテイカー。WMを目前にRAWやスマッ
 ク・ダウンではこの世のものとは思えぬ(苦笑)超常現象も度々起こって、
 遂に因縁のケイン相手に今夜復活となりましたんや。
 さて実際に会場で生観戦された方ならまた印象は違うのでしょうが、骨
 壷を持って現れたポール・ベアラーに先導されるように姿を現したテイカ
 ーが、WMでは11勝0敗の前人未到記録をまたまた更新したってこの
 試合。どこからどこまでが試合前の抗争史プロモで、どこからどこまでが
 実際の試合なのか見分けが付かなかったですワ。
 いや、決してケチを付けているのやないでっせ。衆人環視の下、アンダー
 テイカーってキャラを演ずるため表情をキチンと作るマーク・キャロウェイさ
 ん(テイカーの本名)に感銘したんや。アスリートとしての力量が求められ
 る現在のWWEにあって、時代遅れと言えばそれまでなんやろけど、やは
 り第20回記念大会にテイカーは必要不可欠やもんな。
 また来年も元気で出場し、通算13勝0敗を達成してや。
○場面は変わって...
  HHHとベノワとHBKの抗争史。
CTriple Threat World Title Match :
 Chris Beniot vs. Shawn Michaels vs. Triple H
  年頭のPPV『ロイヤル・ランブル』を勝ち抜きWMでのタイトル戦挑戦権
 を得たベノワ。その勢いを駆って2月のWWE大阪公演ではHHH相手に
 大向こうを唸らす熱戦を披露し、来るべきWMでの本番に向けて気炎を上
 げたのは皆さんも忘れておられないはず。
 けど皆さんも腹の何処かで感じていたんやないですか、「ベノワでホンマに
 エエんやろか」って。ワシは実際そう感じていたし、まだまだWMまで1ヵ
 月以上あるのだから、定期放送のRAWにてベノワがタイトル挑戦権を失
 うって事もあるなって予想しておりましたんや。
 で、やはりと言うか何と言うか、HHHとベノワの間にHBKことショーン・マ
 イケルズが割って入ったんでしたな。
 しかもRAWでは繰り返し繰り返し、何度も何度も多数の選手達から「お前
 にチャンスなんてない」、「お前は何時も寸前のところで王座を獲り逃して来
 た」と実に洒落にならない事実を突き付けられて来たベノワ。よく精神的に
 参らなかった事(プロレスって強ければ王者やなんて単純なものやないか
 ら、ベノワ一人がいくら努力しても...)やと感心していたんです。
  そして迎えたWMでの大一番。3者とも皆一歩も譲らない攻防の末にベ
 ノワがHHHとマイケルズの合体攻撃によって実況席に沈められ、改めて
 顔面血染めのマイケルズがHHHをリングに呼び込んだ際は、「あぁ、やっ
 ぱり最後はHHHとマイケルズか。仕方がないな、バック・ステージでの発
 言力も、過去のWWEでの実績も彼等が上やモン。ベノワもここまでよく辿
 り着けた、敢闘賞ものやデ」って思ったんですワ。そやからベノワがHHHを
 クロス・フェイスにてタップさせたのには非常に驚きましたな。
 この結末を何時ベノワが会社から聞かされたのかは判りませんが、必要以
 上に自己主張をしなかったマイケルズには当然感謝したいし、ステファニー
 と結婚した事により絶大な発言力を持ち、結果安直な反則防衛が増えたと
 揶揄され続けたHHHも、WMって大舞台でキチンと『仕事』をしたかったが
 故のここ最近の我がまま勝手だったと理解する事も可能やんか。
 グッド・ジョブ。この試合に携わった全ての関係者に心から申し上げますワ。
○場面は変わって...
  本日の全試合のハイライト・シーンを編集したプロモ。生放送を行いなが
 らこんなのを作るんやから裏方さんも大変や。

【DISC−2:DVD特典映像】
○WWE Confidential
 The Rock 'n' Sock Connection
  人気番組『コンフィデンシャル』より、ロック様とミック・フォーリーが珍ユニ
  ット『ロックン・ソッコ・コネクション』を語る。
 NYC Press Conference
  WM開催に向けた記者会見の模様と、記者会見に臨んだ各選手達のコメ
  ント集。
○Pre-Match Comments:
 Billy Kidman、Rey Mysterio、Molly、Mean Gene Okerlund
  大一番に臨む各選手のコメント集。モーリーちゃん、当然この時点で丸坊
  主になる事は了承済みであった訳で...。
○Sunday Night Heat - March 7, 2004
 Dudley Boyz vs. Lance Storm & Val Venis
  RAWが提供した4WAY方式のタッグ王座戦へ向けての前振り試合。
  この試合にWMへの出場権が懸けられていた様で、『HEAT』枠の試合
  らしく乱入等は排除された闘い模様。WM以降に表舞台から姿を消すス
  ームの姿が納められており、これがちょっとワシを感傷的にさせよります。
○Post-Match Comments:
 John Cena、RVD & Booker T、Mick Foley、Big Show
 Christian、Chavo Guerrero & Chavo Guerrero Sr.
 Superstar Billy Graham、Molly、Fans
  こちらは大一番を果たし終えた各選手のコメント集。哀れモーリーちゃん、
  丸坊主姿にされとりますワ。
○Byte This with Eddie Guerrero - March 12, 2004
  『Byte This』 よりトム・プリチャードを相手にスタジオ収録されたエディ・ゲ
  レロのインタビューを合計3シーン収録。先の各選手達のコメント集と同様、
  英語が苦手なワシにはちょっと辛い特典映像や。
  ここらは字幕付きの日本版DVDで再確認したいところやな。
○TV Promos
 Wrestlemania XX、Triple H vs. Shawn Michaels vs. Chris Benoit、
 Brock Lesnar vs. Bill Goldberg、Kane vs. Undertaker、
 Eddie Guerrero vs. Kurt Angle、Rock 'n' Sock vs. Evolution
  記念すべきWMの20周年記念大会。そら前宣伝やとプロモも沢山作ら
  ますワ。ここでは計6つのプロモが収録されております。

【DISC−2:隠しトラック】
○WM『名場面集』
 Big John Studd vs. Andre the Giant from Wrestlemania I
  トップ画面で『EXTRA』にカーソルを合わせて『↓』ボタンを押すと、85年
 のWM第1回大会でのアンドレとスタッドによる15,000ドル争奪ボディ・
 ラム合戦のハイライト・シーンが再生されます。
○WM『名場面集』
 Andre the Giant vs. Hulk Hogan from Wrestlemania 3
  エクストラ画面で『Mean Gene Okerlund』のインタビューにカーソルを合
 せて『←』ボタンを押すと、87年のWM第3回大会でのアンドレとホーガン
 よる一騎打ちのハイライト・シーンが再生されます。
○WM『名場面集』
 Shawn Michaels entering the ring from Wrestlemania XII
  チャプター選択画面で『Chris Beniot vs. Shawn Michaels vs. Triple H』に
 カーソルを合わせて『→』ボタンを押すと、96年のWM第12回大会でのマ
 イケルズのド派手な入場シーンが再生されます。
○WM『名場面集』
 Vince McMahon vs. Shane McMahon from Wrestlemania XVII
  エクストラ画面で『Wrestlemania XX』のTVプロモにカーソルを合わせて
 『←』ボタンを押すと、01年のWM第17回大会でのマクマホン親子の一騎
 打ちのハイライト・シーンが再生されます。

★★DISC−3★★
 DISC−3は全てDVD特典映像及び隠しトラックで構成されとります。

【DISC−3:DVD特典映像】
○The Mania of Wrestlemania
  03年のWM第19回大会をテキストに、『WM:知ってるつもり?』的な
 45分程度のプログラムが以下の様な感じで収録されております。
 どうやら米国で流行のオルタナ系ロックのCD販促との連動企画みたい。
 スーパー・スターズの生の声が収められていて、これまた字幕がないと
 英語のヒアリングが苦手な方(ワシもや!)には辛いかも。 
 ・The Success of Undertaker
  WMの歴史はテイカーの歴史でもありますな。
 ・The Homecoming: The Rock and Stone Cold
  ロック様とオースチン、いろいろとあってWMに戻って来ました。
 ・The Prodigal Son has Returned : Shawn Michaels
  WWFで一番の問題児であろうマイケルズ、ジェリコを相手に名勝負を
  披露してくれましたな。
 ・The Rookie: Brock Lesner, The Veteran: Kurt Angle
  堂々WMのメインを張ったレスナーとカート君。カート君の奥さんややっ
  と首が座ったばかりの子供さんの姿も確認可能。
 ・A Study in Contrast: Rock's Adrenaline & Stone Cold's Stress
  名勝負再びと大舞台で組まれたロック様対オースチン。けどそれぞれ
  腹の奥底では思うところがあったようで。
 ・Stone Cold Steve Austinv vs. The Rock
  で、名勝負となったかどうかは皆さん自身で確かめてね。あの試合を
  両者がどの様に語ったのか。やっぱりヒアリングが出来ないとメチャク
  チャ辛いワ。
 ・The Adrenaline Rush
  WM第19回大会は大成功でした。
 ・Kurt Angle vs. Brock Lesner
  レスナーとの一騎打ちに臨む当日午前10時のカート君、奥さん、子
  供さんの姿から始まる本コーナー。ちょっとエエ感じやね。
  あ、語り草となっているレスナーのシューティング・スター・プレスの自
  爆についても触れておりまっせ。舞台裏での緊張した様子が言葉は
  判らなくっても伝わって来ますな。    
 ・The Aftermath - Kurt Angle
  もともと首を負傷していたカート君、レスナーとの一騎打ちを終えて手
  術を受ける事を決心しますんや。奥さんも心配した事やと思います。
○Deleted and Extra Scenes:
  実際には『WM:知ってるつもり?』に使用されなかった没テイク(?)
 を収録してるみたい。
 ・Triple H vs. Booker T
  大一番でHHH相手に一騎打ちを行ったブック様。正直なところちょっ
  とダメ試合となったのですが、ブック様はどう振り返っているのやろ。
 ・Hulk Hogan vs. Mr. McMahon
  こちらは歴史的名勝負となったビンス御大とホーガンの一騎打ち。
  例のステロイド裁判なんかにも触れている様でして、こちらも字幕なし
  ではワシにはどないしようもおまへん(堪忍な!)。
 ・Behind the Scenes - Jesse Ventura Voice-Over Session
  この『WM:知ってるつもり?』のコメントを担当してくれたのはジェシー
  ・“ザ・ボディ”・ベンチュラさんです。アフ・レコの模様をどうぞ。
○Wrestlemania's Ten Greatest Matches Ever
  過去のWMでの名勝負を10戦選び、カウント・ダウン方式で紹介して
 行く番組。プレゼンテイターは渋いスーツ姿でキメたリック・フレアー御大。
 最初は重厚に語っていた御大も徐々に語り口調に熱が入り、最後はW
 M−XXに向けて『俺節』全開となってしまいます(苦笑)。
 あ、以下に選ばれた試合はどれも4〜5分程度のダイジェスト版。
 どうせならこれらを完全収録してDVD5枚組にしても良かったのになァ。
 10位. Kurt Angle vs. Chris Benoit
      Wrestlemania X-7 - April 1, 2001
  9位. Hulk Hogan vs. Ultimate Warrior
      Wrestlemania VI - April 1, 1990
  8位. Stone Cold Steve Austin vs. Shawn Michael
      Wrestlemania XIV - March 29, 1998
  7位. Hulk Hogan & Mr. T vs. Rowdy Roddy Piper & Paul Orndorff
      Wrestlemania - March 31, 1985
  6位. Bret Hart vs. Stone Cold Steve Austin
      Wrestlemania XIII - March 23, 1997
  5位. The Rock vs. Hollywood Hulk Hogan
      Wrestlemania X8 - March 17, 2002
  4位. Ricky Steamboat vs. Randy Savage
      Wrestlemania III - March 29, 1987
  3位. Razor Ramon vs. Shawn Michaels
      Wrestlemania X - March 20, 1994
  2位. Hardy Boyz vs. Dudley Boyz vs. Edge & Christian
      Wrestlemania XVI - April 2, 2000
  1位. Bret Hart vs. Shawn Michaels
      Wrestlemania XII - March 31, 1996
○Wrestlemania Gallery
 ・Results, photos and facts from the first 19 Wrestlemania events
  過去19回開催されたWMについて、各々名場面を収めた静止画面、
 各試合の結果、興行の周辺に触れた詳細なコメント(当然英文なので
 ワシは全く無視しました)がキレイに整理されて収録されております。
○Trivia
  四択式の歴代WMに関するクイズ。ランダムに10問の問題が選出さ
 れてそれに答えて行くんやけど、ディスクに収録されている総問題数が
 結構多数あるみたいで、なかなかこれはさっきやった問題やな、なんて
 事にはなりまへん。しかもクイズに正解しても間違ってもいちいち各ス
 ーパー・スターズがワン・コメントを発してくれよるし。
 これは英文による問題も比較的簡単で理解し易いし、結構細かい知識
 が要求されるので楽しめますワ。それにしてもこれを全て一度でクリア
 ーする人って居るのやろか。

【DISC−3:隠しトラック】
○WM『名場面集』
 The Rock vs. Hollywood Hulk Hogan from Wrestlemania X8
  スペシャル・フューチャー画面で『Trivia』にカーソルを合わせて『←』ボタ
 を押すと、02年のWM第18回大会でのロック様とホーガンによる一騎打
 のハイライト・シーンが再生されます。
○WM『名場面集』
 Razon Ramon vs. Shawn Michaels from a ladder match
 at Wrestlemania X
  『The Mania of Wrestlemania』画面の『The Prodigal Son Has Returned』
 にカーソルを合わせて『←』ボタンを押すと、94年のWM第10回大会での
 マイケルズとラモンによる梯子戦のハイライト・シーンが再生されます。
○WM『名場面集』
 Triple H vs. Chris Jericho from Wrestlemania X8
  『The Wrestlemania XX Gallery』画面の『X8』を選択し『FACTS』にカーソ
 ルを合わせて『←』ボタンを押すと、02年のWM第18回大会でのHHHと
 ジェリコによる一騎打ちのハイライト・シーンが再生されます。
 ま、実際収録されているのはHHHにペディグリーを食らうステファニーの
 姿なんやけどね。
○WM『名場面集』
 Brock Lesner vs. Kurt Angle from Wrestling XIX
  『The Wrestlemania XX Gallery』画面の『XIX』を選択し『RESULTS』にカ
 ーソルを合わせて『←』ボタンを押すと、03年のWM第19回大会でのレス
 ナーとカート君による一騎打ちのハイライト・シーンが再生されます。

【総評】
  ベノワの勝利に一歩先に王座防衛を果たした盟友エディ・ゲレロも思わ
 駆け寄り、リング上で熱い抱擁となりましたが、共に揃ってWCWから流れ
 着いた両者がまさかWMの第20回記念大会でこんな形で互いの栄誉を讃
 えあうとはな。
  さて気安く20回20回って書き綴って来たけど、20回って伊達やおまへ
 やんか。そう思うと冒頭のプロモにあった赤ん坊を抱くビンスとシェイン、『プ
 ロレスの殿堂入り』を果たした先人達、僅か数年でひとまずレスラー生活に
 ピリオドを打ったらしいブロック・レスナー、紆余曲折あったであろうクリス・
 ノワとエディ・ゲレロのこれまでの選手生活、こうしてWMを観戦したワシら
 ァン。その誰もが平等に共有したWMを20回開催するために要した時間に、
 何やら崇高な意味性さえ見出してしまいまへんか。
 考え過ぎって一笑に付してもらっても結構やけど、ワシはプロレスって芸は
 して近視眼的に接するものやないと思ってますんや。
 清濁合わせ飲み、雄大な大河の流れを観るように接する。
 こんな気持ちを持たないとプロレス・ファンなんて到底やってられまへんデ。
 世知辛い事ばかりの世の中ですが、一時でもそんな大らかな気分になれ
 事を素直に喜びつつ、WM第20回記念大会の感想とさせていただきますワ。


トップへ
戻る