では収録内容の詳細を

RAVEN’S RULES (約2時間17分収
録)
 本DVDは2004年6月発売の、3PWものとしては通算4作目となる
タイトル。3PWはフィラデルフィアのエレクトリック・ファクトリーとヴァイ
キング・ホール(元ECWアリーナ)を適時使い分けて興行を打ってるよ
うで、今作には2003年11月22日のヴァイキング・ホールでの試合模
様が収録されとりますんや。では早速内容を御報告いたしまっさ。

@CJ O'Doyle vs. Ricky Vega
  藤原式アーム・バーを駆使するCJと、ヴァーティカル・スープレック
 スを繰り出したリッキー。ともにまだまだグリーン・ボーイって感じです
 が、これからも頑張って欲しいものです。試合はCJがクローズ・ライ
 ンにてリッキーを沈めて幕となりました。
AMonsta Mack vs. Roadkill
  巨漢って言うよりも、どちらかって言うとアンコ型の2人が大激突や。
 場外戦では例によってヴァイキング・ホールの生き証人とも言うべき
 『麦わら帽子』&『サングラス』にマックが野次り倒されるなんて場面
 もあって、最後はレフリーが誤爆を喰らったのを口火に、マックがチェ
 ーンを巻いた拳をロードキルへとお見舞い。マックが先輩格のロード
 キルから堂々のズル勝ちを収めておりますワ。
B"Hotstuff" Matt Striker vs. Ruckus
  独特のムーヴを披露するラッカスですが、ストライカーがこれらをこ
 とごとく古のレスラー達の仕草を節目節目に織り込みつつ、しかもお
 ちゃらけファイトにて受け切りますんや。で、まさかラッカスが負ける
 とはワシは思わんかったのに、タイツを掴んでのダーティ・フォールと
 は言えストライカーに凱歌が。ここ3PWでは他団体での選手相場っ
 てのは通じないのやろか。
○場面は変わって...
  初代ECWオーナーであったトッド・ゴードンや末期ECWの泡沫悪
 役ジャック・ビクトリー(今やただの大柄なオッサンみたい)がリングに
 上がったところで『渡りガラス』レイヴェンが登場や。レイヴェン、どうや
 ら3PWの全権を掌握しましたってアングルみたいやね。
CLow Ki vs. Joey Matthews
  レイヴェンの紹介によってローキィがリング・イン。これまた末期EC
 Wで二枚目タッグ・チームの片割れとして売り出されていたジョーイ・
 マシューズとの一戦が始まりました。さてかの古館実況のフレーズを
 借用するなら、『21世紀のわがままな膝小僧』とでも称すべきローキ
 ィの繰り出す妥協なきファイト・スタイルに、マシューズはオーソドック
 スなプロレスにて対応して行きますんや。おぉ、こいつもそれなりに
 懐の深い選手やったんやなって今回初めて気付きましたワ。
 途中、大車輪キックなんて涙ものの大技もあって、最後はドラゴン・
 スリーパー&キャメル・クラッチの複合技にてローキィが勝利。
 ちょっと試合時間が長過ぎた感じもあったので、次回はもっと試合自
 体を高密度に濃縮して貰えると嬉しいな。
DThe Blue Meanie vs. Rob Eckos(w/Matt Striker)
  3PWの実質的なオーナー(資金源はAV女優のジャスミン嬢)であ
 るミーニーがロブと対戦。通常オーナー兼選手が団体の中で実権を
 握ったらちょっとはエエ格好をしたくなるものなんやけど、ミーニーは
 自分の身の程がちゃんと分かっているみたいで、ロブとセコンドに付
 いたストライカーによる黒覆面悪用選手入れ替わり(彼等も真剣には
 やってないデ、あくまでもネタですワ)に翻弄されフォール負けや。
 あ、試合の全編を通してセコンド役のストライカーがあの伝説のジミ
 ー・“スーパー・フライ”・スヌーカーをコケに。
 すると試合後にリングへと現れた新3PWオーナーのレイヴェン、次
 回定期興行に本物を呼ぶと断言。なんとスヌーカー対ストライカーが
 電撃的に決まったようですワ!!。
EDamian Adams vs.
 "Pitbull" Gary Wolfe(w/Tod Gordon)
  トッド・ゴードンやジャスミン嬢、首輪を着けられジャスミン嬢に引き
 連れられた女性(こいつ、元はオトコなんやないかなァ)らによるスケ
 ベなショート・コントがあって、続いてこれまた絶対に元はオトコやろ
 ってスタイル抜群の大柄な女性に、首輪で引き連れられたゲイリー・
 ウルフがリングへと登場。ECW時代は故アンソニー・デュランテと2
 人でピット・ブルズってチームを結成し、フランシーンちゃんに首輪を
 巻かれて飼い慣らされているってのがギミックやったので、観客サイ
 ドもこれはこれで慣れ親しんだ姿やと納得しているみたい。
 試合はゲイリーが一方的にダミアンを痛ぶった末に実に面倒臭そう
 にフォールに入るのですが、ダミアンが残る力を振り絞って逆さ押さ
 え込みを一閃。ま、噛ませ犬が闘犬を噛んだってとこやろか。
FXavier vs. Homicide
  先手先手とハマサイドが攻撃を仕掛け、必殺のコップ・キラーへと
 繋げたんですが、ゼイビアがこれを喰らっては終わりと懸命に回避。
 途端にペースを乱されたハマサイド、ゼイビアのタイツを掴んでのフ
 ォールにあえなく3カウントを聞く羽目に。
 あ、結構リング上は熱戦でしたが、何がお気に召さないのか、向う
 正面のお客さん達はひな壇席ですっ転んだ客へ「YOU FUCK U
 P!」チャントを仕掛けるなど、どうもリングに意識が向いていなかっ
 た様子。ここら辺り、同じフィラデルフィア地区を根城にしつつも、R
 OHやCZWなんかとは違った客層が集まっているように感じました。
G3PW Heavyweight Championship Triple Threat TLC Match :
 Raven(w/Jack Victory) vs. The Sandman vs.
 Sabu(w/Jasmin St. Claire & Tod Gordon)
  ジャスティン・クレディヴルの離脱(?)で宙に浮いた3PW王座を
 巡り、ヴァイキング・ホール(元ECWアリーナ)に久々に顔を揃えた
 レイヴェン、サンドマン、サブゥの3人。それぞれ過去に諸事情があ
 ってメジャー団体には現在上がっていない3人が、こうして一堂に会
 してTLC戦にて3PW王座を争うってんやから期待も高まりますワ。
 けど試合開始前に3PWの全権を握るレイヴェンがサンドマンに対し
 て、「場内禁煙や!」「シンガポール・ケインは使ったらアカン!」
 どとベタな芝居で迫り、サンドマンもやけにあっさりとこの指示に従
 った事から、なんとなくリング上の雲行きが怪しくなって来ます。
 で、何が気に障ったか、レイヴェンは突然サブゥの脇に付いていた
 ジャスミン嬢へDDTを喰らわせて完全KO。
 と、ミニ・スカートの裾から下着をチラチラさせながらリングへ横たわ
 るジャスミン嬢へ、サブゥ⇒サンドマン⇒レイヴェンの順でマウス・ト
 ゥ・マウス式の人工呼吸が行われますんや。
 あぁ、この3人がこんな田舎芝居をやるとはなァ。特に常に孤高の
 人であったはずのサブゥまでが...。
 やっぱりいくら孤高の人を気取っても霞を食って暮らしては行けない
 のやね。肝心の試合が始まっても、緊張感もメリハリも全く感じられ
 ない内容がダラダラと続き、「これは暴力行為です!」なんて実況
 者のコメントも寒々しく聞こえるだけ。
 一応試合はレイヴェンが姑息に勝利を収めて3PW王者となるんや
 けど、 レイヴェン、サンドマン、サブゥに少しでも思い入れのある方
 なら大いに失望し落胆するでしょうから、本DVDはご覧にならぬが
 エエでっせ。
 ま、一世を風靡したカルト・ヒーロー達が現在どの様にして口を糊し
 ているのかがお知りになりたいのなら別やけど。
 それにしてもサブゥのあの姿、天上のシーク様はどない見ているの
 やろか。

【DVD特典映像】
○Joey Matthews & Christian York vs.
 Roadkill & Danny Doring
  『This Ones For You』と銘打たれた2002年9月21日の興行か
 らの収録。しかし特典映像とは言うものの、試合を見終わった今、
 ワシの記憶に残っているのはドーイング十八番の『乳首捻り攻撃』
 のみ。あぁ、なんでこんな試合をチョイスしたんやろ...。
 他にもっとマシな試合もあったやろが。本編Dの流れを汲んで、ス
 ヌーカー対ストライカーなんて収録してくれたら嬉しかったのに。
 悲しいかな、定期興行が全てDVDとして発売されるなんて超人気
 団体ではない3PW。ならばなおの事、ここではファン・サービスを
 心掛けて欲しかったなァ...。
○静止画面集
  本編の各試合より選ばれたもの。2分30秒程度のどうって事の
 ない内容でした。


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