では収録内容の詳細を
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Sandman Get's Naked ! 2000-6-3
(DVD-R) (約2時間28分収録) |
ECW存命時に、地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃しているんや。
で、今回ご紹介するのは、2005年6月期に発売された3タイトルの内の
1タイトル。フロリダ州はペンサコーラにて2000年6月3日に開催された
定期興行の模様を収録したものなんですワ。さてドサ回りの巡業生活、
ECW一座の役者さん達もそれぞれにストレスの溜まる事もあったかと想
像いたしますが、たまには羽目を外して『脱線』、なんてのも起こったよう
ですな。では、この夜は誰が『脱線』したのか。早速ご報告を...。
@Shawn Shocker vs. Jorge Estrada
ごめんなさい、両選手ともプロフィールを調べきれませんでした。どうや
らエストラーダはフロリダのご当地選手みたいですが、フロリダって全米
一レスラーが暮らしているところだと聞くので、ちょっとした腕試し(所謂
ダーク・マッチ)として出場したのやろか。試合は鉄柱へと自爆してしま
ったショッカーが、それでもエストラーダを丸めて3カウントをゲットです。
ASimon Diamond & Swinger (w/Mitch & Prodigy &
Prodigette & Musketeer)
vs. Danny Doring & Road Kill
例によってサイモンとドーイングのマイク合戦で始まったこの試合、例
によってサイモン一派(怪しさ満点でグッド)の介入があり、例によってド
ーイング&サルの合体技にてスゥインガーが沈められて幕に。決して茶
化しているわけではないけど、例によって例のごとくの定番試合でした。
BKid Kash vs. Chaz"Love Machine"Taylor
ネットで調べたところ、1992年デビューとの事で、それならそこそこの
キャリアもあるはずの“ラヴ・マシン”。何か一つムーヴを出す度に腰クネ
・ダンスを披露して客席にご機嫌伺いや。でも“ラヴ・マシン”、哀れキャッ
シュに瞬殺されてしまいましたとさ。
CNew Dangerous Alliance
〔CW Anderson &Bill Wiles (w/Lou.E.Dangerously & Elektra)〕
vs. Nova & Chris Chetti
試合に先立ちリングに上がったのが、ポール・Eのコスプレ・キャラであ
り、アライアンスを率いるルー・E・デンジャラスリー。何やらバットマンに
扮したお爺さん(?)とエロ系のお姉さんを呼び出して小芝居が始まり
ます。けどヒアリングに難のあるワシなので、客席がこの小芝居のどこ
に対して受けているのか理解出来なかったですワ。誰か、このお爺さん
の正体や、小芝居の台本をお教えいただけないでしょうか。
あ、試合なんですが、A同様例によって例のごとくの定番の展開で、ジ
ャズ姉さんとエレクトラ嬢のキャット・ファイトや、ルー・Eの携帯電話攻
撃(毎度毎度洒落がキツイな)などのネタを仕込み、今夜もやはりノヴァ
&チェッティに凱歌が。
DChris Hamrick (w/Steve Skyfire) vs. Chilly Willy
何時も腰砕けファイトでワシの涙を誘うクリス・ハムリック。唯一の必殺
技である“腰砕け式”のギロチン・ドロップ(失礼)もかわされ、ミス・ムー
ヴを野次られるオマケまで付けてチリーに敗退してしまいよった。
けど今夜のハムリック、これでは終わりません。相方の“スカイ・ファイヤ
ー”と手に手を取ってチリーをボコボコの目に。するとここで待ってました
とニュー・ジャック親分が登場。親分、今夜は十八番の自殺ダイヴは封
印し、鎌とフォークとチーズ削りを駆使してハムリックを血まみれにする
大暴走や。ウーン、これではどっちが悪役なのか分からんね(笑)。
E場面は変わって...
グッズ売り場で自身の水着姿のポートレイトを売りさばくダーン・マリー
嬢の姿が少々収録されておりました。こんな遊び心は大歓迎や。
FDa Baldies (Angel & DeVito)
vs. Mikey Whipwreck (w/Sinister Minister) & Balls Mahoney
腕もなく、華もなく、ラフには弱くて、怪奇系なのかサイコ系なのかどう
もはっきりとしないマイキー君が絡む試合。しかも何時もならニュー・ジャ
ック親分の暴力ショーの生贄となるのが決まりである『暴走禿頭軍』が、
今夜は親分はDでやりたい放題やってスッキリとしたばかりで、再度の
お出ましはない、と踏んだか実にのびのびと試合をエンジョイ...。
確か最後はマイキー組が勝ったように記憶するけど、それが一体なん
やねん、って内容でしたワ。
GECW World Heavyweight Title Match :
Justin Credible (w/Francine) vs. Jerry Lynn
超ミニで股間をカメラに晒しながらロープを跨ぐフランシーン嬢。リング
に上がるなりジャスティンの守護神である竹刀を、まるで男根を慈しむ
様にしごくポーズが堪りません。さて一進一退の攻防が繰り広げられた
ECW認定世界王座戦ですが、共に変形墓石パイルをフィニッシュ・ム
ーヴとする両者の、試合の幕引きに向けての終盤の攻防はお見事の
一言。ジャスティンが王座を防衛したんやけど、フランシーン嬢によるツ
ボを押さえた試合介入(黒のTバックを剥き出しにされてリンからお仕
置きを受ける羽目になるんや)を含め、これはグッド・マッチでしたな。
HRob Van Dam (w/Bill Alfonso)
vs. Little Guido (w/Sal Graziano)
余裕のマットさばきを見せるRVD。そのRVDから攻撃を受けつつ、随
所に『シシリー島出身のシューター』なるギミックが、実は実力に裏打ち
されたものである事をチラつかせるグイドー。終盤のRVDによるヴァン・
ダミネーターのバリエーション〜5★スプラッシュによるフィニッシュと、G
と同等以上の素晴らしい内容の試合やったワ。
ISteve Corino & Jack Victory & Rhino & Scotty Anton
vs. Sandman & Raven & Tommy Dreamer & Tajiri.
冒頭、たまには羽目を外して『脱線』。なんて意味深な表記を行いまし
たが、実はそれはこの試合でのサンドマンの所業に対してなんや。
サンドマン、何時も通りビール片手の入場となったのですが、多分控え
室で既に浴びる程呑んでいたのか、はたまたご禁制のクスリでもキメた
のか、フラフラの千鳥足で真っ直ぐ歩くこともままならない感じ(苦笑)。
それどころかサンドマン、本部席へ押し掛けゴングを乱打したかと思え
ば、シンガポール・ケインを振りかざしていきなりコリーノ一派を襲撃で
すワ。これにはコリーノ一派もマジで呆れ返ったみたいなんやけど、な
んと直後にサンドマンはリングでフリチン!になる御乱行!!。
この後もレイヴェンとドリーマーが振り回すブル・ロープで身軽に縄跳び
をし、花道奥でこのアホな出来事を眺めていたジャズ姉さんを目ざとく見
つけてちょっかいを出すなど、もうまったく収拾がつきまへん...。
ま、サンドマンはとりあえず横に置いて、折角やから試合でもしようやな
いかとレイヴェンとコリーノが組み合うも、サンドマンは控え室からバドワ
イザーの350ml缶が多数入ったケースを持ち出し、客席に雪崩れ込ん
で即席の酒宴をお客さんと始めてしまいます......(苦笑)。
【追記】
この試合、とりあえずドリーマー組に勝利の女神が微笑んどります。
またドリーマーによる「W!、O!、R!、M!、ワーム!」なんてベタ
なネタや、へべれけサンドマンがコーナー上から放った、異様な飛距離
(ご禁制のクスリで跳躍力が増したか?)のセントーン・テーブル・クラッ
シュなども見物。コリーノ一派と袂を分かったタジリの佇まい(サンドマン
の醜態にちょっと困り顔やったけど)にも注目して欲しいし、とにかく掛け
値なしで楽しめる内容でっせ。
尚、この夜のサンドマンの大暴走を間近で見たタジリの感想は、2003
年12月に刊行されたタジリ著の『ザ・ジャパニーズ・バズソー』にも詳しく
掲載されているので一度読んでみて。ドリーマーは怒り狂い、ポール・E
はもうワシの手に負えないと警察を呼んだらしいですワ(苦笑)。
【注意】
折角爆笑ものの内容であったIの試合映像なんやけど、『RF-VIDEO』
の編集者が下手を打ったようで、映像が二分割された上に、試合前半
がHの試合の後に、試合後半がHの試合の前に収録されております。
映像をハード・ディスクに取り込み、正しい順番に並べ替えてDVD−R
に焼き直せばエエのでしょうが、このチョンボはホンマに許せんな。
『RF-VIDEO』、しっかりしいや。 |

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