では収録内容の詳細を

UNDER THE GUNN 2005-7-13
(DVD*2枚)(合計約2時間20分収録)
 本作はDVDではなくって、DVD−R。毎度お馴染みSMARTMARKから
20ドルにて発売されている団体公認(?)の代物でして、ワシは我が国で
唯一SMARTMARKのオフィシャル・ショップをされている大阪梅田のイグ
ニッション・レコードさんで3,200円(為替レート変動に伴い若干の値上り)
にて購入しました。別にイグニッション・レコードさんに義理立てするつもりは
ないけど、米国から通販で直接購入すると送料込み27ドル必要となるので
3,200円ってのは非常に良心的ではないやろか。
さて本DVD−Rの内容ですが、2005年7月13日にウェスト・ヴァージニア
州はチャールストンのサウス・チャールストン・コミュニティ・センターにてIW
A−EastCoastが開催した定期興行を収録したもの。毎回、様々な趣向を
凝らしたマッチ・メークでワシら独立団体系ファンの琴線を刺激してくれるIW
A−EastCoastですが、さて今回の興行は?。ではでは早速レビューへと
移らせていただきますワ。

★★DISC-1★★

@KUDO vs. Eddie Kingston
  ここ最近の定期興行では謎の怪覆面“ザ・酔っ払い”ことエル・ドランコを
 脇から支えている役回りのCrowza及びWoody Numbersが試合前のリング
 を占拠。なにやらマイクを手にガナっておりますが、悲しいかなワシには全
 く聞き取れません。どうも“ザ・酔っ払い”が姿を見せない事について、四の
 五の言っているようですワ。
 で、両名が去った後に第1試合が開始。CZWではブラック・アウト軍の三
 下ってポジションを懸命に全うしているキングストンがリング入り。さてキン
 グストンの相方はと注目すると、ヌンチャクを振り回す日系の選手が登場。
 これ、どうもDDT所属のKUDOって選手らしいのですが、ごめんなさい、ワ
 シは全然知らない選手です。それでもKUDO、ダブルのニー・スタンプをキ
 ングストンに見舞って、EastCoast初参戦を勝利で飾りましたデ。
 あ、でも実況者がKUDOを持ち上げて大騒ぎすればする程、モニター画面
 の前のワシの気持ちは冷めて行くばかりでしたワ。
ATracy Smothers vs. Trik Nasty
  第2試合は、W★ING時代には“悪のジェイソン”として暗躍し、ECW時
 代には名脇役ユニット“純血イタリア人軍”の参謀として辣腕(苦笑)を振る
 っていた、“南部の仕事師”ことトレイシー・スマザーズの登場。誇らしげに
 “純血イタリア人軍”のTシャツを着用し、何時ものごとく軽いシャドー・ボク
 シングをする姿を見ただけで、ホンマに惚れ惚れとする格好良さですワ。
 で、うんざりする程の長時間のマイク・アピール(苦笑)の末に始まったの
 が、IWA−MIDSOUTHを主戦場としているナスティとの一戦や。
 ここでもスマザーズ、20分を越えるまたまたうんざりするようなロング・マ
 ッチを行い、試合中に1人でボケて、1人で突っ込んで、1人でお客さんを
 いじり倒して掛け値なしの大活躍でっせ(苦笑)。やるだけやって、最後に
 ナスティに電光石火で丸め込まれて敗退したスマザーズ、今夜もプロの
 お仕事振りでしたな。あ、試合後にはナスティの健闘を讃えてやり、ナス
 ティも嬉しそうに手を挙げた途端、ガラ空きの無防備状態となったナスティ
 の喉元にはスマザーズの卑劣なラリアートが叩き込まれ...。
 ウーン、これ、最後の最後までスマーザーズのペースの試合でしたワ。
BWarpig (w/Dr, Max Graves) vs. Darren Ewe
  出ました!!。EastCoastマットを恐怖のドン底に叩き込んでいる“戦
 争の豚”ウォー・ピッグ。今夜も小柄なダレーン相手に、十八番のチョーク
 ・スラムと高角度パワー・ボムでの秒殺劇を披露でっせ!!。あ、試合に
 幕が引かれても、身体中から限りなく湧き出る破壊衝動を抑えきれない
 のか、“戦争の豚”は既に虫の息状態となっているダレーンに再度の高角
 度パワー・ボムを見舞おうと身構えます。で、あぁダレーンが完全に粉砕
 されてしまう、と誰もが息を飲んだその瞬間、Aの試合を終えたばかりの
 ナスティがダレーンを救出すべく勇躍リング・イン。“戦争の豚”を背後から
 急襲してダレーンを助け、虚を突かれて遁走(豚だけに、これが正味のト
 ン走やね)する“戦争の豚”に9月の定期興行での一騎討ちを提案や。
 おぉ、これでこれまでヘタレ相手に秒殺劇を繰り返していた“戦争の豚”の
 実力が分かるな。でも、まさか化けの皮ならぬ、豚の仮面があっさりと剥が
 されるんやないやろなァ。これは次回の定期興行を大注目や!!!。
CMickie Knuckles vs. Ian Rotten
  第4試合は女子のミッキーが師匠であるイアン・ロットン総帥にチャレンジ
 するって試合。愛弟子ながらも女子選手相手にイアンがどんな試合振りを
 見せるのか注目したのですが、これが『いつものまんま』のイアン・ロットン。
 ミッキーに対して強烈なスープレックスを見舞い、手加減抜きのエルボーを
 見舞い、さすがにこれはやらんやろって思っていたパイプ椅子攻撃までを
 お見舞いや!!。で、女子のミッキーがここで『ブレード』を志願し、初々し
 い流血シーンを演出(女の子なんやから無茶はアカンよ、イアンみたいな
 オデコになったら嫁に行けんからね)ですワ。でもイアンもこれで攻撃の手
 を緩めたりはいたしまへん。逆にミッキーの心意気を感じ取ったか、鮮血
 に染まるミッキーの額に重々しい頭突きを連発で食らわし、最後は投げっ
 放しのドラゴン・スープレックスでミッキーを完全KO。試合後にはミッキー
 の健闘を讃えてやっているイアンでしたが、常人には理解し難い、極北の
 師弟愛の姿を見せ付けられた思いでしたな。尚、試合の途中には興行の
 冒頭に姿を見せたCrowza及びWoody Numbersが謎のマスク・マンを引き
 連れて好勝負をブチ壊しに現れましたが、これは本試合には全く必要のな
 い代物でしたワ。
DNecro Butcher vs. Gypsy Joe
  第5試合は、よっ、待ってましたのネクロ・ブッチャーの出番。さてさてこの
 日のネクロの対戦相手なんですが、これが多分もう70歳を超えているであ
 ろう『放浪の殺し屋』ジプシー・ジョー!!。W★INGなどに出場していたの
 が10年以上も前の事でして、ホンマに久し振りの雄姿拝見となったのです
 が、やっぱり身体が小さくなっておりましたワ。それでもジョーは、ジョーを
 全うしてくれましたデ。ネクロを会場内所狭しと引き摺り回し、ネクロのGパ
 ンから抜き取ったベルトでネクロをシバキ回すなど、老体に鞭打つ(失礼)
 大活躍(??)。またネクロも伝説の『放浪の殺し屋』との対戦が嬉しかっ
 たのか、流血ジョヴを志願し、階段落ちを披露するなど、自らの身体を使っ
 て最大限のリスペクトの意を表現。最後はガス欠寸前のジョーから綺麗に
 押さえ込まれてやって、見事に敗退しておりますワ。で、ワシが気になるの
 は、今のジョーの姿をネクロがどない見たんやろかって事。ネクロの芸風っ
 て、本人が意識するせんは別として、結構ジョーの影響下にあると考える
 のですが、40年後の自身の姿をジョーに見た、なんて事はなかったのや
 ろか?。またもしもそうなら、ネクロの目には、「ワシもあんな風になりたい」
 と思ったのか、「あんな風にはなりたくないな」と思ったのか、「嫌やけど、
 あんな風になってしまうやろな」と思ったのか。妄想は膨らむばかりや。

★★DISC-2★★

@IWA East Coast Heavyweight Championship Match :
 Chris Hero vs. "Bad Ass"Billy Gunn
  4月5日の定期興行にて晴れの初代IWA−EastCoast認定ヘビー級王
 者となったクリス・ヒーロー。この日はWWE(WWF)との契約が切れて自
 由の身となった“美尻男”ビリー・ガンを迎えての初防衛戦です。さて注目
 のビリーですが、WWF当時のテーマが鳴ってリングに姿を現しただけで、
 辺りが何やらパッと明るくなった様に感じられて。やっぱり痩せても枯れて
 も(失礼)元WWFのスーパー・スターは違いますな。肝心の試合となって
 も、単純なボディ・スラムやロープ・ワークひとつを取っても、リングを大きく
 使う(見せる)術を知っているな、って感じさせよる。ベタベタなネタを使って
 客を煽り、終盤にはレフリーの失神スポット中に、看板技のフェイマサーに
 よって、『幻の王座奪取』を演出し、最後はキチンとヒーローのフィニッシュ・
 ムーヴであるヒーローズ・ウェルカムを喰らって敗退してやって...。
 いやはやビリー相手では、あのヒーローさえもエエとこなしでしたワ。
 あ、試合後にはKUDOがヒーローの王座への挑戦を申し出て、次回9月の
 定期興行でのタイトル戦が決定となっておりまっせ。
ANo Rope Barbed Wire Match :
 Mad Man Pondo vs. JC Bailey
  この日のメインはFMW方式のノー・ロープ有刺鉄線デス・マッチ。EastC
 oastマット初登場(何故これまで出番が回って来なかったんやろ)のベイレ
 イが、EastCoastマットのプロデューサー的なポジションに座るポンド相手
 に、文字通り『切った、張った』の大騒ぎ(笑)や。特に生尻、頬、後頭部、
 股間と、互いに狙う場所を変えつつ繰り広げられた工業用大型ホチキス合
 戦は壮絶の一言。ホンマ、この2人には痛覚ってのがないのやろかね。
 試合は地力に勝るポンドがベイレイを振り切っての勝利となりましたが、勝
 利の美酒に酔う暇もなく、ベイレイと2人でIWAチャントを観客に要求。この
 試合での勝利より、お客さんに高揚した気分で気持ちよく帰路についても
 らい、次回の興行にも是非お越しになって下さいな、ってところでしょうか。
 でもホンマ、興行の『締め』はこうでないとアカンよ。ポンドも良く分かってい
 るワ、感心感心。


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