では収録内容の詳細を
 |
Stairway to Hell 1999-12-23 (DVD-R*2
枚)
(DISC-1 : 約1時間47分収録)
(DISC-2 : 約1時間25分収録) |
ECW存命時に、地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』。
これまでは120分テープのVHSテープを使い、2倍速録画なんて実に得
体の知れないフォーマットで秘蔵映像を収録し、全世界のECWマニア相
手に通販で商売をしておりましたんや。
で、その『RF-VIDEO』も昨今のECW再評価の潮流とデジタル化の波を
感じ取ったか、今となっては非常に貴重な過去の映像ライブラリーをDVD
−R化して順次発売すると決めたみたいなんです。
さて、今回ご紹介するDVD−Rの内容はと言うと、1999年12月23日に
ニュー・ヨークのホワイトプレインズってところでECWが開催した定期興行
を収録したもの。時節柄クリスマス・シーズン真っ只中で、年末興行って側
面もあったであろう本興行、どんな様子であったのでしょうか。
★★DISC-1★★
@CW Anderson
〔w/New Dangerous Alliance (Bill Wiles & Lou E.Dangerously)〕
vs. Kintaro Kanemura
ポール・Eのコス・プレ・キャラであるルー・Eが率いるニュー・デンジャラ
ス・アライアンスに属するCWと金村(←大いに嫌いな選手や)との絡み
で始まった今夜の定期興行。しかしまァどっちも鼻つまみ者役で辛いです
なァ。試合はアライアンス側の同士討ちスポットから金村の勝利で幕に。
【雑学】
ルー・Eが組織した『ニュー・デンジャランス・アライアンス』について
ですが、これは元々ポール・E御大がWCW在籍時にアン・アンダー
ソン、リック・ルード、ラリー・ズビスコ、ボビー・イートン、のちのスティ
ーヴ・オースチンらを率いて組織したユニット『デンジャランス・アライ
アンス』のパロディなのだと思います。
ただCW・アンダーソンやビルヴィスらのクラスを集めて組織、っての
はちょっと元祖『デンジャランス・アライアンス』に対して失礼なのでは
ないやろか...(苦笑)。ま、あくまでパロディやからねェ。
A3Way Dance :
Dupp Brothers (Jack Dupp & Bo Dupp)
vs. Kid Kash & Nova
vs. Danny Doring (w/Electra) & Roadkill
『Dupp Brothers』(今夜は小柄なパックの姿がありません)が見え見え
の誤爆で3WAYダンスから脱落し、エレクトラとジャズ姉さん(ノヴァのピ
ンチに控え室から急遽参戦)のキャット・ファイトがあり、最後はドーイング
組の合体技がズバリと決まって幕となるところまで、12月17日のナッシ
ュビルでの定期興行で行われた同カードと構成は丸っきり一緒や(笑)。
ドサ回りでネタを練って、こうしてニュー・ヨークのお客さんに鍛錬の成果
を観て貰おうって事なんやろね。感心感心...。
BLittle Guido (w/Sal Graziano) vs. Super Calo
曲者イメージの強い二人の戦いなんですが、どうもカロに対してお客さ
んは薄情でして『つまらんのォ』チャントなんかも聞こえます。でもブッカ
ー殿に与えられた試合時間分はキチンと仕事をしないと、と懸命に頑張
る二人。しかしカロが何を慌てたかロープ・ワークをミスってしもて...。
当然客席からは烈火のごとく『この下手くそ』チャントが巻き起こり、これ
を償うには身体を張るしかないかと、カロはグイドーのセコンドに付いた
巨漢サルからテーブル葬を喰らう事を志願。直後にカロをグイドーが押さ
え込んでしまいます。ウーン、もうちょっとグイドーのマットさばきを堪能し
たかったので、これはちょっと残念な結果となってしまいましたな。
CYoshihiro Tajiri (w/Steve Corino & Jack Victory)
vs. Super Crazy
絡みの隅々で、勝負すべきは対戦相手ではなく、客席に座るお客さん
だと両者が認識しているのがよく分かる試合。余り客席を意識すると嫌
味っぽく映ったり、試合が上滑りしてしまうモンなんやけど、さすがにこの
二人が戦うとそんな事にはなりまへんな。力の入った数々のスポットの
末、タジリに凱歌が上がっております。
DTNN Opening
当時全国放送を受け持っていたTNN局の定期放送番組オープニング
を撮影するため、ジョーイ・スタイルスとジョエル・ガートナーがリングへ。
「ハッピー・ニュー・イヤー!」なんて台詞も聞こえ、多分実際に全国放送
される時は2000年になっているんでしょうな。
EMikey Whipwreck vs. Raven
試合を前にインパクト・プレイヤーズ(ジャスティン・クレディヴル&ラン
ス・ストーム&ジェイソン&ダーン・マリー)がリングへ。なにやらマイキー
に注文を出し、最後にはマイキーのバック・アップへと付いた模様。
これ、インパクト・プレイヤーズとレイヴェンの遺恨劇が根底にあっての行
動なんでしょうが、何故かインパクト・プレイヤーズは直接試合には介入
せず、DDTでわりとアッサリとレイヴェンがマイキーに勝利。あ、試合決
着後にようやくインパクト・プレイヤーズがレイヴェンに奇襲を掛け、これ
をトミー・ドリーマーが阻止するって場面も。しかしこの試合におけるマイ
キーの存在意義ってなんなんやろね。マイキー、何時もの事ながら不憫
な扱いやなァ。
FDa Baldies (Vic Grimes & Angel)(w/Tony DeVito)
vs. New Jack & Balls Mahoney
暴走禿頭軍の待ち受けるリングへ勇躍登場したのは『デカい金玉』ギ
ミックのマホーニー。当然多勢に無勢で暴走禿頭軍からフクロ叩きの目
に遭わされていると、突然会場内に『路上の王』ニュー・ジャック親分の
テーマである『ナチュラル・ボーン・キラーズ』が。さぁ、ここからは理屈で
説明出来ぬ暴力衝動表現のオン・パレードや。エンジェルによる工業用
大型ホチキス攻撃を喰らってマホーニーに土が付くけど、2階席より椅子
を持って自殺ダイヴをブチかますニュー・ジャック親分には惚れ惚れして
しまいまっせ!!。
G3Way Dance :
Rhino (w/Steve Corino & Jack Victory)
vs. Sandman
vs. Sabu (w/Bill Alfonso)
ライノ対サンドマン戦のゴングが鳴る寸前、足を負傷しているのか歩行
さえままならぬ状態のサブゥが登場し、本試合を強引に3WAYダンスに
変更してしまいます。で、始まった試合なんやけど、サンドマンが投げ込
んだ鉄柵、アルフォンソとコリーノが各々投げ込んだテーブルなどのトラ
ップで足の踏み場もないリング内でどんどんと進んで行き、サブゥの放っ
た月面水爆を喰らい倒れたライノの下敷きとなり、サンドマンがアン・ラッ
キー過ぎる敗退。これで試合は3WAYダンスからライノ対サブゥの直接
対戦へと変容や。しかし冒頭書いた様にサブゥは足が悪いはずなのに、
こうして試合が始まると脳内麻薬が多量に分泌されるのか、動きがピシ
ッとするのが摩訶不思議。小ざかしい動きで試合に顔を出すコリーノとビ
クトリーを場外テーブル葬に処してまたまた右膝を痛めたようですが、こ
れも試合をこなしながらビニール・テープで右膝を固定して凌ぎ、最後は
堂々の(結構見た目はズタボロやったけど)勝ち名乗り。サブゥのプロレ
スって芸に対する業の深さが随所に感じられる試合でしたワ。
★★DISC-2★★
@ECW World Championship Match :
Mike Awesome(w/Judge Jeff Jones)
vs. Masato Tanaka
12月17日のナッシュビルでの定期興行でオーサムを撃破し、遂にE
CWの王座へと登り詰めた田中。しかし今夜は早速オーサムからのリタ
ーン・マッチを組まれる大試練や。さて序盤はスチール製の椅子を使い、
どれだけ相手の頭部へダメージを与える事が可能なのかを競い合う、実
に単純で目を塞ぎたくなるド迫力のシバキ合い。この後はテーブルへ向
け、田中がパワー・ボムで、オーサムがDDTで、それぞれ相手から叩き
込まれ、最後の最後に田中がコーナー頂部より再びオーサムのスーパ
ー・パワー・ボムにてテーブルへと投げ込まれ、天晴なる昇天...。
田中、僅か一週間足らずで世界王座を奪回されてしもたけど、お客さん
は誰一人としてベルトの行方云々なんか気にしていない様子や。そう、
例によって例のごとくの熱戦でみんながみんな大満足しとるんやから。
あ、試合決着後のオーサムに突然スパイクが突っ掛かり、ガール・フレ
ンド(スパイクそっくりの変な女の子なんや。誰か名前を知りませんか?)
もろとも一撃で粉砕されるなんて一幕もありましたワ。
A場面は変わって...
ポール・Eがリング上から長時間のアジテーション。ヒアリングが苦手な
いワシなので、申し訳ないですが何を喋っていたのか不明(ゴメンな)。
それとポール・Eや周囲のお客達に煽られて肥満気味のおネぇちゃんが
巨乳をボヨヨ〜ンと披露する、なんて場面もありました。
BStairway To Hell Match :
Justin Credible (w/Jason)
vs. Tommy Dreamer (w/Francine)
頭上に吊った公認凶器の竹刀を梯子を使って奪い合う、その名も『地
獄への階段』マッチ。多分ロック好きのポール・Eがレッド・ツェッペリンの
不朽の名曲である『天国への階段』からインスピレーションを受けマッチ・
メイクしたんでっしゃろな。で、注目の一戦なのですが、対戦を嫌がるジ
ャスティンをドリーマーが入場ゲート付近まで追い掛け無理やり開始。
序盤はドリーマーのペースで、ジャスティンによる梯子攻撃を受けたもの
の、公認凶器の竹刀もガッチリとゲットですワ。この後はジェイソン&フラ
ンシーン、ランス・ストーム&ダーン・マリー、レイヴェンら豪華客演陣もガ
ンガンと試合に介入し、お待ちかねフランシーンとマリーのキャット・ファ
イトがあり、最後はジャスティン十八番の旋回墓石式パイルでドリーマー
が敗退。ま、年末興行にありがちな、劇団員総出の『花相撲』って感じの
試合でした。
CRob Van Dam (w/Bill Alfonso)
vs. Jerry Lynn
『ミスター・PPV』の称号が伊達ではない会場人気を誇るRVD。年末
興行となった今夜は、外れなしのリンとの一戦です。試合ですが、RVD
の放つ、リンの頭部を弾き飛ばしてしまいそうなヴァン・ダミネーターが
大盤振る舞いされ、リンも流血ジョヴでこれに応えて行くって展開。
終盤、ライダー・キックからの5★スプラッシュはリンが驚異の粘り腰で返
し、十八番の変形墓石式パイルがズバリとRVDに決まった時は、おぉリ
ンの激勝かとも思わせます。でもここにベストのタイミングでアルフォンソ
がちょっかいを出し、リンの手中から勝ち星がポロリ。最後はRVD必殺
のヴァン・ダミネーターが、リンの頭部で除夜の鐘よろしく打ち鳴らされ
て...。ジェリー・リン、ホンマに大変な年の瀬ですな、お疲れ様でした。 |

|