では収録内容の詳細を

このDVDはPAL方式で収録されており、通常の国産モニターでは
鑑賞できませんので、ご購入の際はご注意下さい。

HARDCORE HEAVEN
1995 (PAL版)
(約2時間5分収録)
 本DVDは95年7月1日にペンシルベニア州はフィラデルフィアのECWア
リーナにおいて開催されたECWの定期戦『Hardcore Heaven 1995』の模
様を収録したものです。

@Dudley Boys (Little Snot Dudley & Dudley Dudley)
 (w/Big Dick Dudley)
 vs. Pitbulls (w/Raven & Stevie Richards & Beulah McGillicutty)
  ダッドリー・ボーイズとピットブルズの激突が本日のオープニング・マッチ
 なんやけど、『ダッドリー・ボーイズ』の面々に大注目。ビッグ・ディック(デ
 カチン)、リトル・スノット(鼻水垂れ)、ダッドリー・ダッドリー(21世紀にな
 って来日)の3人でして、何を隠そう彼等こそがオリジナルのダッドリー3
 兄弟(タイ・ダイのTシャツにはやっぱり長髪が似合うなァ)ですんや。
 またこの試合の最中、ピットブルズのセコンドに付いていたスティーヴィ君
 をフェンス越に色仕掛けで挑発し、スティーヴィ君の汚れなき唇(苦笑)を
 奪ってしまう(これを発端にビューラ嬢とのキャット・ファイトが勃発)ちょっ
 と垢抜けしない感じのお姉ちゃんが1人。何を隠そう(こればっかりやな)
 このお姉ちゃんこそ、後に『過激女王』としてECWマットに君臨するあの
 フランシーンちゃん!!。いやはや、オリジナルのダッドリー3兄弟とフラ
 ンシーンちゃん初登場のシーンが収められているとは、これだけで本DV
 Dを購入する実に立派な理由になりまっせ。あ、肝心の試合ですがピット
 ブルズ必殺のスーパー・ボムが『鼻水垂れ』にズバリと決まったものの、
 ダッドリー・ダッドリーの小ズルい介入があってピットブルズに土が付いて
 幕となっております。
 【訂正】
  これがフランシーンちゃんのECW初登場シーンなんて書いてしまいまし
 たが、95年6月17日の定期戦『Barbed Wire, Hoodies, and Chokeslams』
 では客席最前列から「好きよ、スティーヴィ」なんてサイン・ボードを出すフ
 ランシーンちゃんの姿が確認可能。よってフランシーンちゃんのECW初
 登場は6月17日が正しいと考えます。
ADino Sendoff & Don E. Allen
 vs. Chad Austin & Broadstreet Bully (Tony Stetson)
  選手の皆さんには申し訳ないけど、只の『ジョバーさん』達によるタッグ
 戦。チャドが危険な角度で頭からリングに落ちたのを合図に、あまり頼り
 にはならない『紛争解決人』911を引き連れたポール・Eがお出まし。91
 1に命じ、『ジョバーさん』を全員チョーク・スラム葬に処してしましたワ。
 自らマッチ・メイクし、自ら『こんな幕引き』が出来るのもひとえにプロデュ
 ーサーであるポール・Eにのみ与えられた特権ですが、当の『ジョバーさ
 ん』達にはこの悲しき結末は事前に知らされていたのやろかね?。
BHack Myers vs. Big Val Puccio
  ハック・マイヤーズと言えば、何か攻撃を繰り出す度に会場から“シャー
 !”の掛け声が掛かるのがお決まりで、同じく“シー!”の掛け声が掛か
 るJTスミスとの定番対決が忘れられんけど、ここではチビ・デブのヴァル
 との一騎討ち。で、ヴァルの攻撃の際には“シェー!”なんて掛け声も掛
 かるのですが、これが後々のJTスミスとの“シャー!”“シー!”合戦へと
 発展して行くのやろか?。尚、リングの手前に陣取った観客がヴァルに
 対してトイレット・ペーパーを引き伸ばし、それで自らの尻を拭いて見せる
 事で、「お前みたいな糞野朗は消えてなくなれ」との痛烈なデモを敢行。
 厳しいお客さんやな、などと思う反面、マイヤーズ相手に何も出来ずに敗
 退したヴァルなんて(誤解せんといてや、負けたからアカンなんてケチな
 了見やないデ。単に魅せる芸がなかったんや)水洗便所にサッサと流し
 てしまえってのもなるほど正論やなと思う次第でして...。
C2 Cold Scorpio vs. Taz (w/Paul.E.Dangerously)
  手四つ〜ブリッジ合戦と、ジャパニーズ・ストロング・スタイルを大いに意
 識した攻防で始まったスコーピオとタズの直接対決。スコーピオは例によ
 って華麗に舞い、後方回転から捻りを加えたレッグ・ドロップなんて高難
 度の技をいとも簡単に披露し、対するタズも例によって例のごとく切れ味
 鋭い各種スープレックスと説得力ある締め技でガチガチと応戦。最後は
 タズのスープレックスによりスコーピオが3カウントを奪われるのですが、
 実はその直前にスコーピオの足がロープを確かに越えていて...。
 で、これを見逃さなかったのがアルフォンソ。強硬な態度でタズのセコンド
 に付いていたポール・Eに食って掛かります。ウーン、新たな『物語』の幕
 が上がった様ですな。
 【追記】
  この興行の前夜にあたる6月30日、ECWはペンシルベニア州のジム
 ・ソープってところで定期興行を打っておりまして、そこではタズがいきな
 りリングに現れたスコーピオの墓石式パイルを喰らって悶絶するって場面
 もおました。ま、前夜の遺恨を引き摺ってこの一騎討ちとなったのやろね。
Dおっと、ここでフランチャイズさんのお出ましです
  お馴染みジョーイ・スタイルスさんがリング上から満場のお客さんに御
 挨拶。続けて「シェーン・ダグラスがWWFと契約しつつある」と爆弾発言
 をブチかまし、会場内が一気にキナ臭くなったところで、WWFのロゴ・マ
 ークの入ったTシャツを着用したシェーン・ダグラスその人がリング・イン。
 年表をチェックすると、この時点でダグラスはサンドマンに世界王座のベ
 ルトも明け渡しており、少しも悪びれるところなく得意のマイクで一席(こ
 こら辺り、ダグラスの話している内容が聞き取れると面白さも格段にアッ
 プするんやけど)。続いてサンドマン&ウーマン女史、レスリング・スクー
 ルの同期生であったカクタス・ジャックらも順次顔を出して......。
 【追記】
  前述したように、この興行の前夜にあたる6月30日、ECWはペンシ
 ルベニア州のジム・ソープってところで定期興行を打っておりまして、そ
 こでは延々20分以上に渡るフランチャイズさんとカクタス・ジャックとの
 ディベート大会がおました。
EECW Tag Team Championship :
 Raven (w/Beulah McGillicutty) & Stevie Richards
 vs. Tommy Dreamer & Luna Vachon
  レイヴェン&スティーヴィ君の保持するタッグ王座に挑戦する事となった
 男一匹ドリーマー。でも今夜のパートナーは何故か『狂犬一族』の血を引
 く、少なくともプロレス業界では由緒正しき家系の子女ルナ・バションや。
 どうやら当時ルナは旦那のヴァンパイア・ウォリアー(後のガングリル、他
 にも別名であちこちの団体で暗躍)と2人してECWに出稼ぎに来ていた
 様で、6月17日のECWアリーナでの定期戦『Barbed Wire, Hoodies, and
 Chokeslams』ではウォリアー対ドリーマー、ルナ対ビューラ嬢なんて夢(?
 )のカードも行われとります。おっと脱線してしもた。試合はルナによるス
 ティーヴィ君の股間へのクロー攻撃なんてベタベタなネタを折り込みつつ
 快調に進み、負傷しているドリーマーの左手首をレイヴェンが集中攻撃す
 る場面もあって、最後はルナの雪崩式脳天砕きがものの見事にスティー
 ヴィ君を捕らえます。お、これはタイトル移動かと誰もが思った瞬間、ビュ
 ーラ嬢のぎこちないパウダー攻撃がルナの視界を奪い......。
 終わってみれば、やっぱりレイヴェン&スティーヴィ君が一枚上でしたな。
 【追記】
  レイヴェン&スティーヴィ君の持つタッグ王座ですが、これはこの興行の
 前夜にあたる6月30日、ペンシルベニア州のジム・ソープってところで開
 催された定期興行においてパブリック・エネミーより奪ったもの(ま、その
 実態はパブリック・エネミーとギャングスターズとの熾烈な抗争劇に伴う、
 所謂棚ボタ戴冠なんやけど)なんです。
 【これって特典映像?】
  いきなり始ったのがレイヴェン&スティーヴィ君、ドリーマー&ルナ、ピッ
 トブルズの面々が団子状態でもつれ合う試合模様。これ、ドリーマーやス
 ティーヴィ君や向う正面最前列の麦わら帽子の親父の服装から、Eの試
 合とは別の日の収録みたい。多分95年6月17日の定期戦『Barbed Wir
 e, Hoodies, and Chokeslams』からのチョイスやと思うな。ここではスタイル
 スがルナを“クイーン・オブ・エクストリーム”と評しており、あのフランシー
 ンちゃんは『二代目の過激女王』である事も判明。これ、ホンマにいろいろ
 と勉強になるDVDや。
FTaipai Death Match :
 Axl Rotten vs. Ian Rotten
  初期ECWマットを鮮血で真っ赤に染め上げた名ユニットの“バッド・ブリ
 ード”(直訳すると劣性品種交配)。イアン・ロットンとアクセル・ロットンの
 2人で成り立っていたのやけど、年表を調べる(今回、このフレーズが多
 いなァ)と95年からは各種のいかにも血生臭さそうなデス・マッチで一騎
 討ちを繰り返していて、これがどうやらその集大成となる一戦みたいや。
 これ、題して『タイペイ・デス・マッチ』と言いまして、各々が割れたガラス
 をバンテージに付けて武装し、ただただ殴り合うってムチャクチャなもの。
 多分、甲羅がデコボコになった『タイペイ亀』をイメージした試合形式であ
 るのでしょうが、イアン&アクセルの切れ味鋭いブレード・ジョヴ(苦笑)の
 お陰で、こちらの期待を大きく上回る大流血戦へと昇華!。最後はイアン
 が自らバラ撒いた画鋲の上にアクセルによって叩き落されて憤死となっ
 ておりますが、流血戦のお好きな方なら必見の一戦でっせ。
 尚、フィラデルフィア州公認レフリーとの『お墨付き』をギミックにするアル
 フォンソと、タッド・ゴードン元ECWオーナーとの絶妙なオトコ版キャット・
 ファイトも含むこの一戦、NTSC方式で記録されたリージョン・フリーのDV
 D『PATH OF DESTRUCTION』にも収められており、画質面では一度PA
 L変換されてしまった本DVDよりも数段上。PAL版DVDは専用の再生装
 置を使わないとご覧になれないし、もしこの試合だけが目当てなら『PAT
 H OF DESTRUCTION』を購入されるのをお勧めいたしますワ。
 【追記】
  イアン・ロットン、この試合を境目にしてECWマットから姿を消した様に
 感じるのですが、もしやこの『タイペイ・デス・マッチ』が彼のECWでの最
 後のお仕事やったの?。イアン、ECWマットでの仕事内容と、それに対
 する評価(ギャラ?)の差にポール・Eと意見が合わず、これが引き金と
 なって自身でIWA−MIDSOUTHを旗揚げする事となったそうですが、
 確かにこれだけ身体を張って評価がそこそこなら、腐る気持ちも分から
 んでもないけどね。
GECW World Championship :
 Sandman (w/Woman) vs. Cactus Jack
  前記した様にWWF転出が予定されているシェーン・ダグラスより世界
 王座のベルトを引き継いだサンドマン、今夜はカクタス・ジャックを相手の
 防衛戦となった模様です。ウーマン女史を引き連れて余裕の入場(著作
 権がクリアー出来ず『エンター・サンドマン』が差し替えられているのは非
 常に残念無念)を見せたサンドマンに対し、チャレンジャーのカクタスは
 右腕に有刺鉄線をグルグルに巻き付けての御出馬。実はカクタス、この
 興行の10日後にはIWAジャパンの興行に参加しており、大阪府立体育
 館第2競技場にてターザン後藤らを相手に『有刺鉄線装着タッグ・デス・
 マッチ』を敢行(勿論ワシは現場で生で観たデ!)していて、カクタスの雄
 姿をこうして改めて目にする事で、あれからもう10年も経ったんやなァ、
 なんて感慨深い思いにワシを浸らせてくれよりましたワ。
 さてさて肝心の試合ですが、サンドマンの振り回すシンガポール・ケイン
 (って名の単なる竹刀)とカクタスの持ち込んだ(ウーマン女史が恐々追
 加搬入したものもあり)有刺鉄線が有効に活用される熱戦で、終盤両者
 と交錯したレフリーが失神KO(よ、名演技!)。するとここで両者とは因
 縁浅からぬシェーン・ダグラスが無差別テロ介入を行い、「ECW , Kiss My
 Ass , Good-bye !!」と捨て台詞まで吐く大暴走(よ、これまた名演技!)。
 これによりサンドマンはタナボタ式でベルトを防衛し、『紛争解決人』911
 を引き連れたタッド・ゴードン元ECWオーナーはダグラスに対して「お前
 なんかクビじゃ!」と正式に最後通告。911から餞別代りのチョーク・スラ
 ムを喰らったダグラスは大手を振ってWWFへ転出が出来て...。
 ダグラスの竹刀攻撃をモロに眉間に喰らったカクタスだけは旨みのない
 お仕事やったけど、これで皆さん万々歳なんやから、ダグラスのメジャー
 転出をレスリング・スクールの同期生ってよしみで大らかな気持ちで祝っ
 てやるって事でここはどうかひとつよろしく(苦笑)。それにしても最後まで
 嫌われ者役で押し通したダグラスさん、ホンマにお疲れ様でしたな。
 【追記】
  こけだけ周りの皆さんのご尽力でもって気持ち良くWWFへと送り出し
 て貰ったダグラスさんでしたが、メジャー団体の方々との折り合いが悪
 くってすぐにECWマットへとUターンしてしまうんや......。
HPublic Enemy vs. Gangstas
  『ダンス天国』が流れ(著作権がクリアー出来ず差し替えられているの
 は非常に残念無念)満場のお客がノリノリで踊りまくって、文字通りダン
 ス・ホールと化したECWアリーナ。初期ECW屈指の名ユニットであるパ
 ブリック・エネミーの試合には付き物のシーンですが、今夜はお客の弾け
 具合も尋常ではおまへんワ。で、そこに現われ出でたるのは、NFLのレ
 イダースのロゴが入ったベンチ・コートを羽織ったギャング・スターズの面
 々。こんな奴らと実生活において街角で出会ったなら、キン○マ縮み上
 がって失禁してしまうであろう物騒(失礼)で強面なお二人ですが、まぁこ
 れはプロレスの世界の出来事で、しかもDVDの中の一幕なので一安心。
 さてさて両チーム揃い踏みとなって始まったのは、アリーナ全体を戦場と
 した大乱戦。特に今夜はパブリック・エネミー側のロッコー・ロック(残念な
 がら今や故人)が絶好調の様でして、ムスタファを会場奥の高所機材置
 き場まで引き摺り出してダイヴ攻撃を仕掛け、リングに舞い戻ると月面水
 爆によるテーブル破壊スポットも披露。最後もコーナー・ポストからパイプ
 を持って飛び降り、勢いを付けてムスタファに非情の一撃をお見舞いや。
 【追記】
  この興行の前夜にあたる6月30日、ペンシルベニア州のジム・ソープ
 ってところで開催された定期興行において、日頃から何かと衝突してい
 るパブリック・エネミーを快く思っていなかったのか、あろう事かギャング
 スターズはパブリック・エネミーとレイヴェン&スティーヴィ君とのタッグ
 王座戦へ介入し、パブリック・エネミーの王座陥落を演出しており、それ
 がこの試合の下地となっとります。 
I必見、お客参加のダンス大会 
  パブリック・エネミー、ライバル・ユニットのギャング・スターズを撃破して
 ご機嫌のようでして、再度流れ出したテーマ曲『ダンス天国』(差し替えは
 とことん残念)に合わせて得意のステップを披露。しかも調子に乗ってお
 客に「お前らもリングに上がれや!」とけし掛けたものやから、アッと言う
 間にリング上は上気したお客達で足の踏み場もない大混雑。どいつもこ
 いつもが楽しそうにパブリック・エネミーと一緒にステップを決め、絶妙の
 タイミングで割れんばかりのECWチャントも巻き起こり......。
 なるほど、本興行のタイトルは『Hardcore Heaven』。直訳すると『ハード・
 コア天国』でして、正に今リング上で展開されている実に幸せそうな空間
 こそが『ハード・コア天国』そのもの。こんなのを生で体験出来た人達って
 ホンマに羨ましいなァ......。


トップへ
戻る