では収録内容の詳細を

Night Of Extreme Action 1999-2-6 (DVD-
R*2枚)
(DISC-1 : 約1時間16分収録)
(DISC-2 : 約1時間30分収録)
 ECW存命時に、地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
【Extreme Fan Cam Series】と称して怒涛のリリース・ラッシュでワシらE
CWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2005年11月期に発売された3タイトルの内
の1タイトル。ノース・キャロライナ州はコンコードのアカデミー・レック・セ
ンターにて1999年2月6日に開催された定期興行の模様を収録したも
のなんですワ。
尚、ワシはこのDVD−Rを大阪梅田のイグニッション・レコードさんで2,
800円にて購入しました。別にイグニッション・レコードさんに義理立てす
るつもりはないけど、米国から通販で購入すると送料込み22ドル必要と
なるし、おまけに最近の『RF-VIDEO』はビジネスが適当(元々海賊もの
のショップなんやから、必要以上に期待するこちらも悪いけど)やから、
海外通販に絡む諸々の不安材料も払拭出来ての2,800円ってのは非
常に良心的ではないやろか。ではでは早速レビューへと...。

【追記】
  『RF-VIDEO』もちょっとは顧客満足度ってのを意識したんやろか、今
 回発売された3タイトルについてはメニュー画面も付加され、お好みの
 試合に直接アクセス可能な様に改善されました。
 またメディアであるDVD−Rを2枚使う事で、これまでのタイトルの様に
 ビット・レートを無理やり下げて興行全体をメディア1枚に押し込むなん
 てのも止めたみたい。只、それならメディアの容量一杯までビット・レー
 トを上げたらエエのやけど、これがそうでもないみたいで、メディアを裏
 返して鏡面を見てみると、使用しなかった『余白』が結構あって...。
 ウーン、どうにも『RF-VIDEO』はやる事が中途半端やなァ。また今回の
 3タイトルより、海賊版防止目的なんやろか、画面右下にデカい(実際、
 目障りな位にデカいんです)RFのロゴ・マークも入って......。
 おいおい、確かに海賊もの商売はアカンけど、当のアンタらがめちゃく
 ちゃな事をやったから、◎◎◎に訴えられて抜き差しならん状態になっ
 てしもたんやないの(苦笑)。
  
★★DISC-1★★

@Danny Doring (w/Roadkill) vs. Nova
  今夜のオープニングはノヴァとドーイングによる定番マッチ。ロード・キ
 ルのセコな介入と、ロープ悪用のフォールにてドーイングがズル勝ちを
 ゲットしております。この試合、なかなかスゥイングしておりましたデ。
ATommy Rogers & Chris Chetti
 vs. The FBI (Little Guido & Tracey Smothers)
 (w/Tommy Rich)
  よっ、待ってました『純血イタリア人軍』の出番や。例によって例のご
 とくアレコレとお客を煽り、その数倍の罵声を受けると途端に、「これで
 はやっとれんワ!」と控え室に引き返す素振り。もうこれだけでお客を
 手中にガッチリと捕獲したも同然やね。試合中、一部客席からは『つま
 らねェ』チャントもあったけど、地力をチラチラと見せながらボケ倒す『純
 血イタリア人軍』独特のファイト・スタイルは今夜も健在。最後はチェッ
 ティの2Step式月面でグイドーが敗れてしまいましたが、元々誰も『純
 血イタリア人軍』の試合には勝敗なんて求めてないからね。ワシはこれ
 で大満足でしたデ(いや、ホンマ)。
BYoshihiro Tajiri vs. Super Crazy
  手元の資料によるとタジリのECWデビューは99年1月やそうで、な
 らば今夜の試合はECWデビュー直後の映像って事になるな。
 まだタジリは大日本プロ所属の頃と同じ青色のショート・タイツを着用し
 ており、現在の様に怪奇派に属する様な井出達ではおまへんデ。
 試合は序盤、軽く手合わせ(それでも難易度は高いワ)しただけで客
 席を沸かし、その後はタジリによる花道に向けての月面水爆〜タラン
 チュラ、クレイジーによる花道に向けてのセントーン・アトミコと大技合
 戦へシフト・チェンジするお馴染のパターン。最後は粘るタジリをクレイ
 ジーがパワー・ボムにて切って捨てましたが、これはAに引き続いて
 グッド・マッチでしたワ。
【訂正】
  タジリのデビューですが、98年12月19日のECWアリーナでの定
 期興行において行った対アンティファス・デ・ノルテ戦(トライ・アウト戦
 だったみたい)が正解のようです。 
CSpike Dudley vs.
 Big Dick Dudley (w/Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley
 & Sign Guy Dudley & Joel Gertner)
  ジョエル・ガートナーによる長時間のマイク・アピールを枕詞に、ここ
 でダッドリー兄弟の内輪揉め戦をブック。でもビッグ・ディックは恒常的
 に膝を悪くしているし、スパイクは肝心の腕前に難点が...。
 仕方がないのでスパイクの放ったアシッド・ドロップ一発でビッグ・ディッ
 クが轟沈する黄金のワン・パターン・フィニッシュで試合に幕引きや。
DThe Dudleys (Buh Buh Ray Dudley & D-Von Dudley)
 (w/Big Dick Dudley & Sign Guy Dudley & Joel Gertner)
  vs. Balls Mahoney & Axl Rotten
  ビッグ・ディックの失態を目の当たりにしたババとD−ボン、得意のダ
 ッドリー・デス・ドロップでスパイクに厳しいシッペ返し。で、アクセル(お
 客から手渡されたロック・バンド“KISS”のメンバーであるジーン・シモ
 ンズのゴム・マスク着用でご機嫌)&マホーニーの登場を待って試合は
 火蓋が切られる事に。ここでは殴る蹴るが主体の大味な試合が展開
 され、4選手による椅子チャンバラ、ダッドリー同士の急所絡みの同士
 討ち、サインガイ&ガートナーの介入といったネタを盛り込み、最後は
 ダッドリー・デス・ドロップでマホーニーが沈んでジ・エンド...。
 かと思ったら、突如会場内に『ナチュラル・ボーン・キラーズ』が流れ始
 め、BOOTYのTシャツ(クール過ぎるな)を着用したニュー・ジャック親
 分がゴミ箱一杯の凶器を携えての堂々たる御出馬!!。今夜の興行
 の中締め、このワシに任さんかいとやりたい放題の大暴れでっせ。  

★★DISC-2★★

@Justin Credible (w/Jason & Jazz) vs. Tommy Dreamer
  そろそろ興行も終盤に入り、ここで自他共にECWの精神的支柱であ
 ると認めるドリーマーの登場。まずはジャスティンの取り巻きであるジェ
 イソンとジャズ姉さんをマイクでもってイジり倒し、試合となるとリング・サ
 イドに陣取るサポーター達から手渡される各種凶器(昨今のデス・マッ
 チで使用される様な危険度の高いものはなかったですワ)を手にして、
 敵役のジャスティンをジバき回します。で、中盤からは大型の梯子まで
 持ち出しての大攻勢で、ジェイソン&ジャズ姉さんの卑劣(笑)な介入も
 なんのその。このまま今夜は勝利をゲットかと誰もが確信した途端、あ
 のワン・マン・ギャングが突如出現や。ワン・マン・ギャング、ドリーマー
 に襲い掛かり、ジャスティンに勝利の美酒をプレゼントですワ。ま、負け
 る姿や、敵役の策略にはまってド突き回される姿にこそドリーマーの値
 打ちがある訳で、これはこれでOKなのかも知れませんが、巡業疲れか
 心なしかちょっと徒労感の感じられる今夜のドリーマーなのでした。  
AFalls Count Anywhere FTW Title
 & ECW World Title Match :
 Sabu vs. Taz
  もともとはECWの誰ともつるむ事をしなかった(出来なかった)タズが
 勝手に作って勝手に認定したFTW(ファック・ザ・ワールド)王座。
 けど現在FTWのベルトは宿敵サブゥの手にあり、タズの腰にはECW
 認定の世界ヘビー級のベルトが。運命の悪戯と申しましょうか、プロデ
 ューサーであるポール・Eの『筆力』の賜物(苦笑)と申しましょうか。
 で、取りあえずお互いこのままではどうにも収まりが悪いってことで、な
 らば3月21日のPPV『LIVING DANGEROUSLY 1999』にて統一王座
 戦をやろうやないかとなるんですワ(この興行が行われた2月6日の時
 点で正式にアナウンスされていたのかは残念ながら不明)。
 で、その大舞台を見据えての舞台稽古でもないのでしょうが、タズとサ
 ブゥの一騎討ちがブックされましたんや。試合はエニィウェア・ルールが
 導入されて、場外での熾烈な攻防がふんだんに盛り込まれた大熱戦
 に昇華。PPV前に統一王者を作る事にはならないはずなので、当初
 は『不透明決着⇒更なる遺恨劇へ』のパターンかと思いましたが、何と
 30分をフルに使い切っての時間切れドロー。この結果だけを聞くなら、
 「あぁ、プロレスによくある展開やね」と思われるでしょうが、内容の濃さ
 は格別のものがありましたワ。それが証拠に試合の終盤には若手や
 中堅連中が大挙して花道に現われ、目の前の大熱戦の行方(当然彼
 等も時間切れドローは知っていたやろけど)を固唾を飲んで見守ってお
 りますんやモン......。
BECW TV Title Match :
 Rob Van Dam vs. Jerry Lynn
  自分達の出番の直前で、おいそれとは凌駕出来そうにない大熱戦を
 繰り広げられると、正直次の試合を勤めるレスラーとしては辛いところも
 多々あろうかと想像いたします。けどこの当時のRVDとリンの絡みなら
 ば、選手自身にも、ブッカー&プロデューサーにもそんな心配や不安は
 皆目無かったんやないやろか。試合は例によって『高値安定』の素晴ら
 しい内容でして、先のタズ対サブゥに負けじと20分を越える一進一退の
 攻防を披露してくれた上で、RVDがリンをフォールして幕引き。
 ウーン、ごちそうさま。お腹が一杯になりましたワ。

【DVD−Rを観終えて】
  定期放送向けの素材映像収録用のカメラや、市販ビデオ向けの素材
 映像収録用のカメラが一台も入っていなかった本興行。本来ならば1−
 B(タジリ対クレイジー)、2−A(タズ対サブゥ)、2−B(RVD対リン)な
 どの大熱戦は当日現地に出掛けた人達しか目にすることが出来なかっ
 たはずで、それがこうして後日我が家でDVD−Rにてじっくりと鑑賞出
 来るのは嬉しい限り。本DVD−Rはデジタル・ノイズも殆ど見受けられ
 ず、カメラ・アングルも安定していて、しかも収録されている各試合が高
 内容。もしこれをお読みになられて興味をお持ちになられたなら、又は
 常々ワシが『RF-VIDEO』の生撮りDVD−R【Extreme Fan Cam Series】
 は面白いと書き続けておりますが、それって一体どんな内容のモンなん
 やねん、なんてお思いになられたなら、是非このタイトルを体験して!。 
 過去に発売されたタイトルにも興味深いものや面白いものは多数あった
 けど、最近発売されたタイトルの中では収録内容、画質共に一番の出
 来やと思いまっせ。


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