では収録内容の詳細を

TRIFECTA ELIMINATION U 2004-6-12
(DVD-R*2枚)(約3時間46分収録)
  特典DVD−Rの紹介にやけに力を注いでしまいましたが、ここから本
 編のレビューへと移ります。前述したように本編は2004年6月12日にペ
 ンシルベニア州フィラデルフィアのヴァイキング・ホール(元ECWアリーナ)
 にてCZWが開催した定期興行を完全収録したもので、本興行の次の定
 期興行(7月10日分)で開催される12名の選手参加でのジュニア・ヘビ
 ー級ワン・ナイト・トーナメント『第4回BEST OF BEST』への参戦権争奪
 一大テーマですんや。
 CZWにおける若手選手の登竜門的な位置付けにある『第4回BEST OF
 BEST』参戦に向け9名が名乗りを上げており、まず3WAY方式の予選を
 3試合行い、勝ち残った3名を集めて改めて3WAY方式で優勝者決定戦
 を行うって寸法ですワ。

★★DISC−1★★
○オープニング・プロモ
  5月13日に亡くなったJoe Discherさん(CZWのレフェリー?)への哀悼
 のコメント、特典DVD−Rで触れたザンディグ対ジョーカーのダイジェスト
 等で構成されております。
@Merc vs. Sean Bishop 
  若手同士の対戦。トップ・ロープ越えのトペ・コンや垂直落下式ブレイン・
 バスターで押せ押せのビショプでしたが、最後は体格に勝るマークの力任
 せの投げを喰らってフォール負けとなっております。
ADJ Hyde vs. GQ vs.
 Jon Dahmer (w/Big Mack Smack) vs. Shun the Kabuki Kid
  日本国内の興行にも参戦して一部マニア連から熱い視線を浴びたらし
 い『歌舞伎小僧』が一枚噛んでいる4WAY戦。当然ワシも『歌舞伎小僧』
 に大注目でしたが、DJの放ったTKOを受けた際に左肩を負傷するアクシ
 デントが発生。『歌舞伎小僧』が無念の戦線離脱となった本試合、最後は
 ダマーの雪崩式の脳天逆落としによって軽量級のGQが憤死ですワ。
 しかしダマーのこのフィニッシュ・ムーブ、どう見てもヒヤヒヤものの一品。
 試合後のGQの様子はカットされていたけど、もしや大怪我したんやない
 やろか。DJといい、ダマーといい、対戦相手に怪我をさせるのは最低で
 っせ。上下関係のしっかりした団体なら、多分DJもダマーもバックステー
 ジで先輩選手達から大目玉を喰らうやろけど、この辺りの押さえがCZW
 では利かないのかも。
 追伸:『歌舞伎小僧』のHPによると、やはりlこの試合で左肩を骨折したそ
 う。早期の回復を祈ります。
BTrifecta Elimination - RD#1
 Mikey Tenderfoot vs. Rod Steel vs. Justice
  『第4回BEST OF BEST』への参戦権争奪トーナメントの予選第1回戦。
 NWAフロリダなどで活動しているジャスティス(今夜は白黒メイク)ら3選
 手の顔合わせです。試合はジャスティスのフォールの真っ最中にスティー
 ルの息の掛かったレフェリーの携帯電話が鳴り、これによってジャスティス
 がフォール勝ちを逃してしまうといったベタなネタもあり。結局ジャスティス
 が450でスティールをフォール、直後にマイキーがジャスティスをコーナー
 ・ポストから叩き落して1人残り。トーナメント決勝戦へ歩を進めました。  
CBlackout (Ruckus & Sabian) (w/Eddie Kingston ,
 Robbie Mireno , Maven Bentley)
 vs. Derek Frazier (w/Rockin Rebel) & Chri$ Ca$h
  特典DVD−Rで触れた様に盟友ジョーカーのCZWからの一時撤退に
 より弱体化の懸念される黒人ギャング・チーム『Blackout』。今夜は曲者ロ
 ッキン・レベル&フレイジア組との顔合わせだったのですが、試合前にロッ
 キン・レベルとザンディグ親分が口論を始め、ロッキン・レベルは気分を害
 してしまったか控え室に姿を消しますんや。で、ハンディを背負って試合を
 しているフレイジアのパートナーに名乗りを上げたのは、『Blackout』の面
 々とは過去にイザコザもあったクリス・キャッシュ。両チーム、これで戦力
 面で均衡となってスピーディな展開で試合は進み、『Blackout』の合体攻
 撃にてフレイジアが敗退となりました。
DCZW World Tag-Team Championship :
 The H8 Club (Nick Gage & Nate Hatred) vs.
 Blackout (Ruckus & Sabian) (w/Eddie Kingston ,
 Robbie Mireno , Maven Bentley)
  即席コンビを下して気勢を上げる『Blackout』の前に突然タッグ王座に就
 いているH8クラブ(ニック・ゲージ&ネイト・ヘイトリッド)が現れ、急遽タッ
 グ選手権試合が始まりました。けどいくら最近売り出し中の『Blackout』で
 もH8クラブ相手ではいささか分が悪い。特にH8クラブ十八番の問答無用
 の強烈無比なるパイプ椅子攻撃を喰らって、『黒い岡村隆史』(←ホンマ、
 瓜二つなんや)ことサビアンなんかは立っているのがやっと。しかしH8クラ
 ブも余裕を持ち過ぎたのが間違いの元。何度も相手側からフォール勝ち出
 来る場面を作っておきながら、その度にまだまだ痛め付け足りないとフォ
 ールを解いている内に、3人のマネージャーを加えた『Blackout』陣営総動
 員の反撃を受けてゲージがまさかのフォール負け。これはいよいよ『Black
 out』の大ブレークか。あ、試合決着後にゲージに対してニック・バーグが
 不意討ちを仕掛け、新たな抗争劇までが勃発しております。
ETrifecta Elimination - RD#1
 Gabriel vs. Jay Fury vs. Jeremy V
  『第4回BEST OF BEST』への参戦権争奪トーナメントの予選第2回戦。
 Jayの延髄斬りによりダウンしたジェレミーをガブリエルが泥棒フォールし、
 しからばとJayは今度はスピニング式延髄斬りにてガブリエルを撃沈や。
 でもフィニッシュとなったJayのスピニング式延髄斬り、当たりが浅過ぎて
 説得力に全く欠ける代物でしたワ。 
FTrifecta Elimination - RD#1
 Excalibur vs. Jigsaw vs. "Spyder" Nate Webb
  『第4回BEST OF BEST』への参戦権争奪トーナメントの予選第3回戦。
 黒マスク&黒コスチュームで決めた猫背で痩身の“謎のマスク・マン”エク
 スカリバー(カリフォルニアのPro Wrestling Guerrila所属だそうで )、チカラ
 ・プロ所属のジグソー、IWA−MIDSOUTHからの刺客“くも男”ウェブによ
 る一戦なんですが、これはちょっとカードを見ただけで何となくって言うか、
 とてもハッキリと試合の結末まで読めてしまいます。
 で、やはりエクスカリバーを沈めたジグソーを、難なくウェブがフォール。
 これでトーナメントの決勝はミッキー、Jay、ウェブの3人によって争われる
 事となりました。

【ご注意!】
  このDISC−1、会場で録画した際に機材に難があったか、正面からリ
 ングを捉えている画像だけデジタル録画につきもののブロック・ノイズが
 画面の右サイド入ります。他のハンディ・カメラで収録された画像に切り替
 わると問題は全くないのですが、これまで多数購入したSMARTMARK
 製作のDVD−Rでは一度もトラブルを経験した事がなかったので、これは
 ちょっと残念でしたな。
 
★★DISC−2★★
@Grudge Match : Trent Acid vs. Adam Flash (w/Messiah)
  2004年5月1日の定期戦『APOCALYPSE』での遺恨をズルズルと引っ
 張ったままの両者の対戦。元々アシッドはメサイア率いる反逆軍HI−V
 の主力選手だったのですが、公私共に紆余曲折あって現在は正規軍の
 所属ですワ。で、この事実がどうにもお気に召さないか、今や配下選手は
 フラッシュだけとなったメサイアが試合前に不満をブチまけるシーンも。
 また試合が始まってからもメサイアはセコくリング下から手出しを行い、こ
 れを見咎めたレフェリーから退場を命じられてしまいました。
 さて肝心の試合なんですが、これがどうにも盛り上がりに欠ける印象で、
 どの様に幕を引くのかと心配させられましたが、試合の中盤に突然リング
 ・サイドに現れた『21世紀のルース・キャノン』ことテディ・ハートがフラッシ
 ュに勝利をプレゼントしてしまいます。このテディ・ハート、アシッドとは200
 4年4月3日の定期戦『RETRIBUTION』にて名勝負を繰り広げており、今
 回の介入を契機に再戦へと気運を高めようとの魂胆か、とも思いました。
 しかし続いてリングに現れたジュニア王者のサンジェイ・ダットがテディ・ハ
 ートに突っ掛け、追って現れたザンディグ親分により両者の激突を次回の
 定期興行『第4回BEST OF BEST』にて特別枠で行うと発表。
 ウーン、確かに誰もが見たいカードでしょうが、ではアシッドとフラッシュの
 間で行われた本試合の意味って、一体全体なんだったのでしょうか。
ACZW Iron-Man Championship :
 Chris Hero vs. B-Boy
  ヒーローの保持するアイアン・マン王座を巡って20分リミットで行われた
 アイアン・マン戦です。BOYは前回の定期戦『APOCALYPSE』にて4WA
 Y戦を勝ち抜き参戦のチャンスを得ておりますんや。さて共に腕に覚えの
 ある両者の戦いは、大柄のヒーローが小柄のBOYを延々ネチネチと攻め
 続け、ヒーローが十八番のフィニッシュ・ムーヴのヒーローズ・ウェルカムか
 ら変形STFに繋いで締め上げたところでBOYには無念のタイム・アップ。
 けどBOYの申請が認められて試合はサドン・デス方式の5分間延長へと
 様変わりや。しかし常に余裕を持って本試合を進めていたヒーロー、BOY
 からシャイニング・ウィザードの2連発を受けて場外失神状態となったもの
 の、これは周到に仕掛けられた罠。ヒーローを追ってリング下に降りて来
 たBOYを鉄柵に叩き付け、自身はサッとリング上へ復帰。ここで場外カウ
 ント・アウトの20秒が刻まれ、BOYに痛恨のカウント・アウト負けが告げら
 れましたんや。前王者のジミー・レイヴもアイアン・マン戦のスペシャリスト
 でしたが、今夜のヒーローの戦い振りを見るとヒーローによる長期政権が
 予想されますな。
BTrifecta Elimination II Finals
 "Spyder" Nate Webb vs. Jay Fury vs. Mikey Tenderfoot
  それぞれ予選を勝ち抜き、次回定期興行にて開催される『第4回BEST
 OF BEST』トーナメント参戦権獲得まであと一歩に漕ぎ付けたマイキー、
 Jay、ウェブによる優勝決定3WAY戦。リングにはマイキー、Jay、ウェブ
 の順での登場となったのですが、会場人気ダントツのウェブの入場シーン
 が全盛期のサンドマンを彷彿とさせる長さ(苦笑)。軽快なテーマ曲をフル
 ・コーラス(3分38秒)使用し、場内のアチコチでノリノリのダンスを披露で
 すワ。さて試合の方ですが、この入場シーンからも想像出来るようにウェ
 ブの独壇場。フロッグ・スプラッシュの飛行姿勢から繰り出すエルボー・ド
 ロップにてマイキーを沈めたJayを、コーナーからパイプ椅子を抱いて見
 舞う月面水爆にて完璧にフォールしたウェブ、意気揚々と『第4回BEST
 OF BEST』本戦へ進出ですワ。
CCZW world Heavyweight Championship :
 Unlucky 13 Staple Gun & Panes of Glass Death Match :
 Messiah vs. Wifebeater (w/Big Mack Smack)
  メサイアの保持するCZW認定の世界ヘビー級王座が懸かった、『妻殴
 り』ことワイフ・ビーターとの一戦。これ、『Unlucky 13 Staple Gun Match』
 って聞き慣れない試合形式なんですが、要は相手の身体に大型工業用
 ホチキスにて紙幣を13ドル分打ち込んだ方が勝ちってメチャクチャな内容
 でして、しかも試合直前に本部席からザンディグ親分がガラス板トラップも
 付加しろとスタッフに指示。いくらなんでもこれは横暴過ぎると異を唱える
 メサイアを無視して試合開始のゴングは鳴らされました。
 さて注目の『Unlucky 13 Staple Gun Match』なんですが、どうしても相手
 の頭部や臀部や脚部等にホチキスで1ドル紙幣を打ち込みあう事が主体
 となってしまい、その上に各種のベーシックなプロレス・ムーヴがどうにも
 苦手な『妻殴り』が絡んでいるとあって、いまいち盛り上がりに欠ける平
 坦な印象のものとなったのが残念。ま、『妻殴り』から1ドル紙幣を計5枚
 打ち込まれていたものの、『妻殴り』へ1ドル紙幣を計8枚を打ち込み返し
 て試合を8対5でリードしていたメサイアが、『妻殴り』の頭部へ5ドル紙幣
 を打ち込み、「1ドル紙幣で13枚とは誰が決めた。これで合計13ドル分
 を奴に打ち込んだぞ」と、試合をさっさと終わらせてしったのにはワシもニ
 ヤリとさせられてしまいましたが。あ、ザンディグ親分によって付加された
 2枚のガラス板トラップは、メサイアが身体を張ってどっちも見事にブチ抜
 いておりまっせ。
○場面は変わって...
  Cの試合の残酷場面をスロー・モーションで再びどうぞ。
○場面は変わって...
  メサイアにしてやられた『妻殴り』、巨漢マネージャーのビック・マック・ス
 マックと2人で復讐を誓っております。
○場面は変わって...
  メサイア、アダム・フラッシュとテディ・ハートを引き連れて怪気炎。CZW
 反逆軍の再構築はちゃくちゃくと進んでいる様ですな。


トップへ
戻る