では収録内容の詳細を

このDVDはリージョン『1』なので注意して下さい!

THE ULTIMATE RIC FLAIR COLLECTION
(DISC-1)
(DVD3枚組:合計約10時間30分収録)
 2003年はショーン・マイケルズの個人もの、金網戦の特集ものと、PP
Vものや現行スーパー・スターズもののDVDとは別にレトロ映像の復刻に
も力を注いでいた感のあるWWE。そして遂に2003年末、リック・フレアー
の3枚組DVDが発売されましたんや。
それにしてもDVD3枚で収められた映像の総収録時間は10時間強。
さすがのワシも購入してはみたものの、フレアーの芸風のごとく重厚長大
なブツを前に、どこから鑑賞すれば良いのやらと戸惑うばかり。
ま、この物騒な世の中、何時我が身に災いが降りかかるかも判らないし、
それならばまだ息をしている間に鑑賞すべきと一大決心(笑)。
正攻法でDISC−1から鑑賞しようと、購入してからずっと神棚に飾ったま
まのDVDを再生装置に入れた次第です。
あ、10時間強の作品ですが、映像に対するコメント等はフレアー自身の
ものだけで、徹底して過去の発掘映像をブチ込んだ編集方針。
フレアーの生い立ちや、他のスーパースターズが語るフレアー像なんての
は排除されていて、これには賛否分かれるところかも知れませんが、ワシ
はもともと英語のヒアリングも苦手やし、これでOKでしたワ。
では早速、リムジンを乗り回し、飛行機で駆け巡り、辣腕を振るい、美女達
の唇を盗み続けて来たフレアーの華麗な歴史を振り返りましょか。

DISC−1

○導入部のプロモ
  いきなり炸裂するフレアーの俺節。細かく編集された名場面を観るだ
 けで、もう胸やけ一歩手前の油っこさ(苦笑)。これでは全てを観終わる
 までに何度胃薬のお世話にならないとアカンのやろ...。


★★ Harley Race : The NWA championship ★★
 
○Harley Race and The NWA championship
  AWA時代の映像(これはコンプリートで欲しかったな)で口火を切った
 ごくごく簡素な略歴の後は、『美獣』ハーリー・レイスとの抗争史とNWA
 時代にベルトを巡って競い合ったビッグ・ネーム達への思いを吐露。
 尚、略歴映像の中には全日本プロ参戦時のものもあって、現ターザン後
 藤がフレアーの入場の先導役をやっている姿や、故ジャンボ鶴田との試
 合の様子も確認可能。
 さてフレアーとNWA王座についてやけど、81年9月17日にカンサス・シ
 ティにてダスティ・ローデスを破って初戴冠。以来初めて就いた王座を何
 と2年弱防衛し続け、ここに収録された83年6月10日のセントルイスで
 のレイス戦を迎えたんや。
 で、これがフレアーのバックドロップにより両者ともマットに両肩が付いた
 状態からレイスがカウント3直前に左肩を上げたものやから、フレアーの
 手から虎の子のベルトがするっとこぼれ落ちたんです。

○Ric Flair vs. Harley Race (from Starrcade'83,11/24/83)
  そして迎えたノースキャロライナ州はグリーンズ・ボロでのレイスへの復
 讐戦。特別レフリーにキニスキーを招き、舞台は金網戦と準備万端や。
 さてアメリカン・プロレスの権化とも言える両者の試合を鑑賞し終えて思っ
 たのは、この2人には林檎が木から落ちるのを見てニュートンが発見した
 らしい【万有引力】ってのが通じないのやないかってこと。
 特に独特のホームから繰り出されるレイス十八番の倒れこみヘッドバッド
 やニー・パッドなんて、なんでこんなにゆっくりと落下することが出来るん
 やろか。この独特の『間』だけは21世紀のプロレスでは体験出来んワ。
 対するフレアーも試合の中盤には待ってましたの流血ジョヴを披露し、こ
 の夜の大一番に向けてキッチリと染めたであろうプラチナ・ブロンドに鮮
 血が映えて...(堪らんなァ、チビリそうや)。
 尚、20分以上に渡る試合はレイスの狙い澄ましたレフリーへのヘッドバ
 ッド誤爆(苦笑)から一気に動き始め、フレアーのコーナーからのボディ・
 アタックで幕。歓喜のNWA王座返り咲きとなっております。
 あ、試合終了後にはリッキー・スティムボートがフレアーの腰にベルトを巻
 いてやるシーンや、血だらけのフレアーに抱きつくフレアー夫人の姿も。
 
【この章のボーナス映像】
○$25,000 Bounty
  フレアーとの再戦を控え、レイスがフレアーの首に2万5千ドルの賞金を。
○Orton and Slater collect (8/31/83)
  賞金を狙い、フレアー対レイスの一戦にボブ・オートン・ジュニアとディック
 ・スレーターが介入。当然無効試合となってしまいました。
○Ric Announces retirement
  オートン&スレーターの奇襲により首を痛めたフレアー、静かに語る。
○"It's Only Just Begun!" (9/21/83)
  やられたらやり返せが業界の鉄則。オートン&スレーターのタッグ戦に
 金属バットを振り回しながらフレアーが憤怒の乱入や。
○NWA Press Conference (10/12/83)
  フロリダ州タンパのハイアット・リージェンシー・ホテルからフレアー対レイ
 スによるNWA世界戦の記者会見模様をお届け。
 当時のNWA会長ボブ・ガイゲル、フレアーの後ろ盾であったジム・クロケ
 ット・ジュニアが順に要綱を語り、中継衛星を使ってミズーリ州カンサス・シ
 ティからはレイスが、ノースキャロライナ州シャーロッテからはフレアーが各
 々決意を語ります。いやー、NWA王座こそがリアル・ワールド王座との思
 い入れがある昭和プロレス者の皆さんは、ここだけでも本DVDを購入され
 る立派な理由になると思いまっせ。
○Starrcade '83 Pre-Match Interviews
  世紀の大一番を控えた両陣営のインタビュー集ですワ。
 ◆Harley Race
   ブリスコ兄弟やグレッグ・バレンタインらをはべらすレイス親分の控え室。
 ◆Ric Flair
   こちらはスティムボートとジェイ・ヤングブラッドが脇を固めるフレアー陣
  営の控え室。ま、こっちがベビー・サイドとなるんやろね。
 ◆Race, Bob Orton Jr., and Dick Slater
   レイス陣営には当然オートン・ジュニアやスレイターも控えてます。
 ◆Ric Flair and Wahoo McDaniel
   ヒール一派にボコられたのか『狼酋長』ことワフーは痛々しい姿や。
○Post-Match Interviews
  こちらはフレアーの王座返り咲き決定後の両陣営のインタビュー集。
 ◆Ric Flair
   スティムボートの音頭で乾杯が始まり、そこへ次期挑戦者であるダス
  ティ・ローデスが姿を現しました。そう、NWA王者に安息の時なんて少し
  もありません。
 ◆Harley Race 
   さてさてベルトを失ったレイス。ま、お前にベルトは暫く貸しておいてや
  るって感じか。しかし歴史の本を紐解くとこれ以降二度とレイスの腰にN
  WAのベルトは戻ることがなかったんですな。
  通算7度NWA王座に就いたレイス、フレアーには悪いけど心底NWAの
  ベルトが似合ったのはこの人でした。
 ◆Ric Flair, Ricky Steamboat, and Jay Youngblood
   NWA王座のベルトを持つフレアー、タッグ王座のベルトを持つスティム
  ボートとヤングブラッド。いかにも婦女子に人気がありそうやね。


★★ Dusty Rhodes : Talking the Talk ★★

○Dusty Rhodes : Talking the Talk
  『アメリカン・ドリーム』ことダスティ・ローデスとの抗争史を語る。

○Ric Flair vs. Dusty Rhodes (from Starrcade'85,11/28/85)
  ローデス相手のNWA王座防衛戦は、冒頭のローデスによるファンキー
 なステップから繰り出されるファンキーなパンチやファンキーなエルボーの
 連打から始まります。この試合、フレアーは徹底してローデスの攻撃を受
 け、いちいち大袈裟にセルしまくる大熱演。
 例によってコーナーに振られれば場外へ真っ逆さまに落下してみせ、コー
 ナーに額をぶつけられては流血ジョヴを嬉々と演じてくれますんや。
 で、ローデスによる掟破りの四の字固めの際には腹心オレイ&アルのア
 ンダーソン兄弟(←業界兄弟やデ)を介入させ、これを咎められて直後に
 ローデスによりスクール・ボーイで丸められて3カウントを喰らったものの、
 NWAのベルトは反則負けによりダーティに防衛や!!。
 そう、映像にはローデスを新王者と紹介するテロップも入るけど、【NWA
 王者の特権】で実際はベルトは移動しとらんので要注意でっせ。

【この章のボーナス映像】
○Flair and the Andersons break Dusty's Ankle
  フレアーの金網戦に突如現れたのはローデス。この緊急事態にフレア
 ーを救えとアンダーソン兄弟が駆け付け、3人で寄ってたかってローデス
 の左足を破壊する大暴挙へ。
○Flair cuts a promo
  フレアーのインタビューです。
○"That's Hard Times!"
  左足の傷も癒えて、ローデス復帰のインタビュー。
○Controversy explained
  レフリーのトミーさんのインタビュー。
○The Man
  フレアーのインタビュー。
○The Legend
  ローデスのインタビュー。


★★ Barry Windham : Keeping Up with the Champ ★★

○Barry Windham : Keeping Up with the Champ
  フレアー、ウインダムとの抗争史を語る。

○Ric Flair vs. Barry Windham
 (from World Wide Wrestling,1/20/87)
  レイスとの試合の章でNWAのベルトが一番似合ったのはレイスと書い
 たけど、この試合でフレアーが持ってるNWAのベルトはレイス戦の時と
 はデザインが一新されているのにまず注目。
 これ、手元の資料によると86年2月14日にフレアーがウインダムとの防
 衛戦を行った際にフレアーが新調したものだそうで、WCWを経由して現
 在はWWEのRAWにて『世界王座タイトル』として争奪戦が行われてい
 るものですんや(下記ベルトの画像を参照)。
 通常NWAのベルトと言うとレイス時代のもの(画像左)を指す事が多いけ
 ど、金ピカのばかデカい新型NWAベルト(画像右)が一番似合ったのは
 フレアーやろな。
  
  さてベルトの歴史話に脱線してしもたけど、ウインダムを迎えての防衛
 戦がこれまた絶品でした。
 両者がリング上で対峙しただけでグッド・ルッキンのウインダムに対して
 フレアーの白人にあるまじき『6頭身』ボディが引き立つのはご愛嬌とし
 て、中盤のフレアーによる粘着質な左腕への攻撃や、ウインダムの1ダ
 ース・パンチを受けてバッタリと前のめりに倒れる場面なんて、ワシは思
 わずモニター画面に向かって「よっ、千両役者」なんて叫んでましたワ。
 試合はこの後、四の字固めの競演スポットやレフリーの失神中のウイン
 ダムによる『幻の3カウント』を含んであっと言う間に規定の45分間(!)
 が経過。しかも時間切れ間際にウインダムがフレアーをフォールの体勢
 に捕らえ、時間切れと3カウント目が同時に刻まれるって念の入りよう。
 フレアーの芸心がタップリと満喫出来る素晴らしい試合でしたワ。

【この章のボーナス映像】
○Attacked by The Horsemen
  USタッグ王座を保持するバリー・ウインダムとロン・ガービン、フレア
 ー&アンダーソン兄弟(←業界兄弟やデ)&タリー・ブランチャードから
 成る『4人の騎士』が仕出かした悪行の数々に怒り心頭の様子。
○"You Cried the Blues"
  ウインダムらの怒りも何処吹く風と、フレアーは何時もの俺節炸裂。
○Flair vs. Windham (1/13/87)
  世界王座戦を一週間後に控えた両者の激突。リング下にはフレアー
 一派の『4人の騎士』構成員や、ウインダム一派のローデス、ロックン・
 ロール・エクスプレスらも勢揃いし、まるでランバー・ジャック戦の様な様
 相を呈しており、当然試合は両派入り乱れての無効試合へ。
○Dusty's analysis
  フレアーの世界王座防衛を実況席で確かめたローデス、試合後のコ
 メントを発しております。
○Flair post-matchy promo
  世界王座防衛を果たしたフレアー、仲間の祝福を受けております。

【隠しトラック情報】
@チャプター画面の【Barry Windham : Keeping Up with the Champ】にカ
 ーソルを合わせて【右矢印】を押すとフレアーのマイク・アピールが再生
 されます。ここではマグナムTA、ニキタ・コロフ、オカマ系キャラのバデ
 ィ・ランデルをはべらすJJディロンの姿も確認可能。
Aローデスの章を選び、【Flair cuts a promo】にカーソルを合わせて【左
 矢印】を押すとこちらもフレアーのマイク・アピールが再生されます。
 この映像、プロレス通販の『HIGHSPOTS』の解説によると、大リーグ
 のアトランタ・ブレーブスの試合が長引いて実際は放送されなかった珍
 品映像だそうですワ。


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