では収録内容の詳細を

Salem Showdown 2000-9-22
(DVD-R) (約2時間9分収録)
 ECW存命時に、地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2005年7月期に発売された3タイトルの内の
1タイトル。ニュー・ハンプシャー州はセーラムにて2000年9月22日に開
催された定期興行の模様を収録したものなんですワ。
では早速内容のご報告を...。

@Michael Shane vs. Redd Dogg
  HBKことショーン・マイケルズが主催するTWA(テキサス・レスリング・
 アカデミー)より派遣されたマイケルズの甥であるらしいマイケル・シェー
 ンが、後にWWEに昇格する事になるレッド・ドッグ(ロドニー・マック:ジャ
 ズ姉さんの旦那?)と対戦。シェーンによる捨て身の場外ダイヴ、ドッグ
 によるラフ・ファイトと、各自見せ場はそれなりに盛り込み、若干段取りが
 悪く観客に口汚く野次られてしまった場面もあったものの、最後はシェー
 ンがドッグを上手く丸め込んで勝ち名乗り。
ASimond Diamond & Swinger
 vs. Joey Mathews & Christian York
  タッグ屋同士の一戦は、合体技の競演などもあってそれなりに白熱。
 最後はやっぱり一枚上手のサイモン組に凱歌が上がっておりますワ。
 あ、いつも『問題を抱えている』はずのサイモンでしたが、この夜は特に
 愚痴らないとアカンような『問題』はなかったみたい。私生活が充実して
 いるのか、はたまた新たなネタを繰るのに疲れたか...(笑)。
BJulio Dinero (w/Elektra) vs. Prodigy
  軟派ファイトが信条のディネロと、硬派ファイトが信条の“天才児”プロ
 ディジーの顔合わせ。この“天才児”、タジリ選手著の『ザ・ジャパニーズ
 ・バズソー』によると、タズの一番弟子であり、ECWの若手達のまとめ
 役でもあり、リング造りまでをも指揮していたらしいのですが、なるほど
 タズ直系の硬い硬い変形ストレッチでディネロを締め上げます。けど、や
 はり“天才児”もエレクトラ嬢のお色気介入までをはね返す事は出来ず、
 ディネロの前に無念の敗退ですワ。
CBlue Boy (w/Jasmin St. Claire & Chris Chetti) vs. Nova
  WWF(当時)より解雇され、2000年7月8日に古巣ECWへと出戻っ
 て来たブルー・ボーイ(ブルー・ミーニー)。さて対戦相手はとなったので
 すが、これがノヴァ。おぉ、これって何気に元bWoのメンバー同士の戦
 いやないの!。試合はボーイ必殺の月面水爆をかわし、ここを勝機とラ
 ッシュを仕掛けたノヴァを、ジャスミン嬢(ミーニーの金星)とチェッティが
 絶妙のタイミングで撹乱。当然ノヴァに土が付くんやけど、確かチェッテ
 ィとノヴァも元々はチーム・メイトやったはず。ウーン、ECWの前座戦線
 もいろいろと新たな対立構図(って名のネタ)が生まれているんやね。
DProdigette (w/Bilvis Wesley) vs. Jazz
  先の試合、ボーイの勝利で幕となったのに、試合に介入したチェッティ
 が執拗にノヴァに暴行を加え、これ以上は見捨てておけないと漢気溢れ
 るジャズ姉さん(失礼)がノヴァ追撃のために疾風登場。けど、そのジャ
 ズ姉さんに忍び寄る黒い影一つ。これがプロディゲッティ(←現在はRip
 tideって名前で女子団体G.L.O.R.Y.にて活動)でして、ここで急遽レフリー
 までが現れ、台本にはなかったはずの試合(そんな事はないか)が始ま
 りました。試合はうるさくリング下より手を出すビルヴィス(R&R王プレス
 リーのコスプレ・キャラ)ともどもプロディゲッティを場外ダイヴで一掃する
 など、まさにジャズ姉さんの独壇場。けどやはり多勢に無勢、最後はビ
 ルヴィスの介入でジャズ姉さんが涙を飲む結果に...。
○さぁ、ネタ振りの時間です
  Dの試合を控え室で眺めていたと思われるジェリー・リンがリングへ上
 がり、ビルヴィスの露骨な介入を意図的に黙殺していたレフリーのダニ
 ー・ダニエルズをお仕置き。するとここにリンと反目するジャスティン・クレ
 ディヴルやライノ、その2人と反目するスティーヴ・コリーノやジャック・ビ
 クトリー、ダニーと反目するレフリーのH.Cまでゾロゾロと現れますんや。
 あれあれ、リング上はジャスティン、ライノ、ダニーとコリーノ、リン、H.C
 の対立構図が出来上がってますやんか。ウーン、これは改めて後で6人
 タッグ戦でケリを付けないとアカンのやないでっか!!。
EMikey Whipwreck (w/Sinister Minister) vs. Psicosis
  どうにもこうにも好きになれないファイト振りを展開するマイキーと、覆
 面をとって素顔になり、アステカ時代より連綿と引き継がれた神通力を
 失ったシコシスとの対戦。今となっては特に記する事もないのですが、
 それでもあえて書くなら、マイキーが『2000年度オズ・フェス』のTシャツ
 を着用していた事と、マイキーの後ろ盾であるシニスター・ミニスター氏の
 故成田三樹夫を彷彿とさせるニヒルな(不気味な?)笑顔くらいやろか。
FECW World Tag Title Match :
 FBI (Little Guido & Tony Mamaluke w/Sal E. Graziano)
 vs. Danny Doring & Roadkill
  2000年8月26日の興行においてタジリ&マイキー組よりタッグのタイ
 トルを奪った“純血イタリア人組”。順調に防衛記録を更新しているようで
 して、今夜はドーイング&キル組の挑戦を受諾。しかも行き掛けの駄賃
 とでも思ったか、Eの試合に乱入してマイキー&シコシスを無差別テロの
 標的として景気付けや。で、その後に相対したドーイング&キル組に対し
 ても、セコな攻めっ振りと、情けないやられっ振りで試合を完全にリード。
 最後も巨漢のサルを介入させ、セコく、セコく、ベルトを守ってみせました。
 それにしてもグイドーの闘い振りを見ていると、「ホンマにアホでは、アホ
 はやれまへん」との坂田利夫師匠の非常にありがたいお言葉が頭に浮
 かんで来ますな。
○場面は変わって...
  本日の興行では出番のなかった(負傷中?)スパイク・ダッドリー、売
 店で売り子をしておりますワ。
○場面は変わって...
  ポール・Eのコス・プレ・キャラであるルー・E・デンジャラスリーがリング
 から紹介したのは、ブラックスミス(Blacksmith)なるレスラー(?)。両人、
 最初は仲良さ気であったものの、途中から不協和音も聞こえ出し、遂に
 はブラックスミスの後頭部をルー・Eが携帯電話(ポール・Eのトレード・マ
 ークやね)で一撃。当然ブラックスミスも反撃に移るのやけど、ここにまた
 また泡沫キャラが多数御出馬。ルー・E側にはクリス・クルーガーとオズ、
 ブラックスミス側にはジャック・ビクトリーが付いて、試合とは名ばかりの
 ドタバタ劇が幕開きや(苦笑)。あ、僅かばかりの時間を費やし、ドタバタ
 劇は多分ブラックスミスがルー・Eをフォールしてちゃんちゃん、ってなっ
 ていたはずですワ。
GStreetfight Match :
 Balls Mahoney vs. E.Z. Money (w/Chris Hamrick)
  ECW版の“椅子大王”マホーニーと、ECW版の“金満家”マネーとの
 ストリート戦。マホーニーがパンチとフォークによる額への凶器攻撃で押
 せ押せ状態となり、場外乱闘の際に最前列の観客からジュースの入っ
 たプラスチック容器を受け取り、マネーの顔面に勢い良く叩き付けたとこ
 ろで大ハプニングが勃発!。なんと「ワシのも使ってくれ!」と客席の四
 方八方からジュースの入ったプラスチック容器が無数にリングに投げ込
 まれ、あっと言う間にリング上はプラスチック容器の山。しかもそこから
 漏れ出したジュースやカチ割り氷でリングはビチョビチョになってしもて。
 相棒ハムリックを介入させズル勝ちを狙ったマネーを余裕で退け、試合
 後は観客達と例の「♪俺はデカい金玉を持っている♪」ってテーマを大
 合唱したマホーニーでしたが、どうにも浮かない表情に見えたのは、「お
 前が調子に乗るから、この始末や!」って控え室に戻ってから仲間達よ
 り叱責されてしまうからやろかね(苦笑)。 
○Hardcore TV Opening
  2000年9月9日にカナダのオンタリオにて開催した興行を最後に、E
 CWの全国定期放送を受け持っていたTNN局による映像収録はなくな
 ったそうですが、まだまだローカル放送は続いていたようで、そのオープ
 ニング・カットを撮影するため、ジョーイ・スタイルスとジョエル・ガートナー
 がリングへ。と、ここにTNN局の息が掛かっているとのアングルを受け
 持つ(もうECW自体がTNN局から切られているんやけど)サイラスと、
 さっきブラックスミスらに煮え湯を飲まされたばかりのルー・Eが登場や。
 勿論ここから定番の抗争ネタへと発展して...。
HFalls Count Anywhere Match :
 Justin Credible (w/Francine) & Rhino & Danny Daniels
 vs. Jerry Lynn & Steve Corino(w/Dawn Marie) & H.C. Loc
  前述した様に、Dの試合の後に生じた対立構図により組まれた試合。
 変形墓石式パイルの使い手であるジャスティンとリン、豪腕のライノと“オ
 ールド・スクールの王”コリーノ、綺麗どころのフランシーン嬢とマリー嬢、
 レフリー職にあるダニーとH.C、と両軍共にメンバーに過不足もなく、広
 い会場(しかも大観衆が詰め掛けておりビックリ)を最大限に活かしたエ
 ニィウェア戦が延々展開。十八番の流血芸を披露しながらコリーノはジャ
 スティン相手にロビーまで繰り出し、レフリー同士のオトコ版のキャット・
 ファイトをアクセントに、最後はジャスティン側ってよりも、コリーノやリン
 に対して腹に一物持つCWアンダーソンまでが無法乱入を決行。これに
 よってリンに悔やんでも悔やみきれない黒星が付きましたんや。
 尚、マリー嬢とのキャット・ファイトが期待されたフランシーン嬢ですが、こ
 の日は腹部(腰部?)が悪いのか、大きな包帯(またはコルセット?)を
 巻いていて、殿方大興奮のシーンはお預け。これは大いに落胆させられ
 てしまいましたワ。ま、今にも黒いドレスからオッパイが飛び出しそうで、
 このお姿だけでも充分にワシの愚息は反応しておりましたが(苦笑)。
IRob Van Dam (w/Bill Alfonso) & Kid Kash
 vs. Da Baldies (Angel & DeVito)
  この時期、特にキャッシュをバック・アップしていたように思えるRVD。
 ここでもキャッシュを引き連れて、“暴走禿頭軍”のデヴィト&エンジェルと
 試合を決行や。ま、試合って言っても、入場ゲートをくぐってから5★スプ
 ラッシュで勝利を得るまで、客席からずっと掛かり続ける声援に応えてや
 り、たまに気紛れで例の「R !, V !, D!」や「WHOLE !, F'N !, SHOW !」をお客
 と一緒にやってやれば皆さん大満足みたいやから、これはホンマに楽な
 お仕事ですワ。決して嫌味ではなく、RVDが巡業先でどれだけ人気があ
 ったのかを端的に示している、これはこれで結構貴重な映像ではないの
 やろか、なんてぼんやりと思っている次第ですんや。


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