では収録内容の詳細を
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Scott Hall Debuts ! 2000-11-10 (DVD-R)
(約2時間5分程度で読み込み不可状態に) |
ECW存命時に、地方でのドサ回りを含め、その興行の大半をビデオ収
録したと伝えられる米国のプロレス・グッズ屋『RF-VIDEO』をご存知か。
その『RF-VIDEO』が2005年初頭より過去の貴重映像をDVD−R化し、
怒涛のリリース・ラッシュでワシらECWマニアの懐を直撃しているんや。
さて今回ご紹介するのは、2005年7月期に発売された3タイトルの内の
1タイトル。ニュー・ヨークにて2000年11月10日に開催された定期興行
の模様を収録したものなんですワ。では早速収録内容のご報告を...。
@Balls Mahoney vs. Mad Dog
本日のオープニング・マッチを任されたのは“ECW版椅子大王”のマ
ホーニー。まだまだ温まっていない客席に火を付けるためにはこいつの
ラフ一辺倒のファイト振りは適任で、しかも相手のドッグがこれまた少々
無茶をしても潰れそうにない感じ。よっしゃ、ここはマホーニーのラフ・フ
ァイトでもって、客席に、そしてモニター画面の前のこのワシにも火を付
けてや、って期待したんです。けどマホーニーのパイプ椅子攻撃一発で
ドッグはあっけなく昇天し...。ウーン、これでは客席には火は付かん
でっせ。どうせなら、マホーニーお得意の火炎テーブル葬でもって、ドッ
グも客席も、そしてこのワシも燃え上がらせてくれたら良かったのにな。
ADa Baldies (Angel & DeVito)
vs. Joey Mathews & Christian York
“暴走禿頭軍”のデヴィトとエンジェルが、若手タッグ屋のマシューズ&
ヨークを迎え撃った一戦。@でのマホーニーのファイト振りが若干不完全
燃焼気味であったので、こいつらの十八番の暴走ファイトを期待したん
やけど、何とデヴィトとエンジェルは暴走ファイトを完全封印。デヴィトが
月面水爆(不発に終わったけど)を披露するなど、あくまでもレスリングで
の若手タッグ屋との勝負に拘ります。で、柄にもない事をするから、若手
タッグ屋にペースを握られる場面もあり。最後こそエンジェルによるレフ
リーのブラインドをついたセコな椅子で薄氷の勝利を得ましたが、歌を忘
れたカナリアならぬ、暴走を忘れた、今夜の“暴走禿頭軍”なのでした。
BNova vs. Bilvis Wesley (w/Prodigy & Prodigette)
セコンド陣の介入を余裕でしのぎ、エルヴィス・プレスリーのコス・プレで
決めたビルヴィス・ウェスリーをノヴァが軽く一蹴した試合。しかしビルヴ
ィスって、先日まではCWアンダーソンと2人で“ニュー・デンジャラス・ア
ライアンス”なるユニットを結成し、ルー・E・デンジャラスリー(ポール・E
のコス・プレ・キャラ)の手となり足となって悪事に専念していたやんか。
けど相方のCWは立派に一本立ちしているのに、こいつはエルヴィスの
コス・プレ・キャラ。ちょっと差が付いてしもたなァ。しかも折角エルヴィス
のコス・プレをやっているのに、肝心の試合中にそのギミックを全く活か
せる事が出来ていないのは致命的やデ...。
CECW World Tag Title Match :
FBI (Little Guido & Tony Mamaluke w/Sal E. Graziano)
vs. Super Crazy & Tajiri
ちょっと寒い感じの試合が続いたけど、組んでよし、戦って良しのタジ
リとクレイジーが、曲者コンビの“純血イタリア人軍”と激突するんやから、
この試合については悪い内容になるはずがおまへんな。巨漢サルの介
入によりクレイジーが圧殺され、ここを勝機と“純血イタリア人軍”が上手
く試合に幕を下ろすまでに絶え間なくワシらに披露されたのは、腕達者
な職人4名による何時もながらのハイ・レベルな攻防の数々。いやはや、
今夜もごちそうさんでした。
DNew Jack vs.
Blue Boy (w/Jasmin St. Claire & Lou E. Dangerously)
AV女優であるジャスミン嬢に文字通り身体を張らせて得た金で、己の
道楽である『プロレス・ゴッコ』を続けているボーイ(元ブルー・ミーニー)。
今夜はルー・E・デンジャラスリーの紹介で、その健気なジャスミン嬢と2
人して仲良くリング・インとなったのですが、ここに殺人の前歴があり、ボ
ーイとは180度違った意味で連日連夜『プロレス・ゴッコ』を謳歌されてい
る“路上の王”ニュー・ジャック親分が登場。おいおい、この顔合わせって、
ボーイに対して何か制裁を加えるために組まれたんやないの。親分相手
では、ボーイはホンマに半殺しにされてしまいよるデって思いましたな。
けど今夜の親分、既に何処かで充分人を殴って来たんのか(苦笑)、何
時もは身体中から溢れ出ている暴力衝動ってのが全く感じられまへん。
ダラダラとボーイに付き合ってやり、力の入らぬ椅子爆弾にてなんとなく
勝利してしまいましたワ。ウーン、余程他所で暴力衝動を満たして来た
んやね。いや、“プロレス・ゴッコ君”相手では欲求不満の解消にはなら
ないと最初から割り切っていたのかも。それなら試合を終え、会場から外
に出た親分とは決して目を合わさぬ様に注意しとかんとアカンな。何故
って、親分は僅かなギャラで“プロレス・ゴッコ君”の相手をさせられて、ブ
チ切れる寸前のはず。そんな親分と目が合ったら最後、そいつは即座に
親分の爆発寸前の暴力衝動のはけ口の対象となり、多分全身から流れ
出した血で道路を朱に染めながらブッ倒れているやろから...(怖)。
EHot Commodity (EZ Money & Julio Denard
& Chris Hammerick w/Elektra)
vs. Danny Doring & Roadkill & Sandman
マネーら3人からなる泡沫トリオ“ホット・コモディティ”が、数の上では
有利であると対戦相手のドーイング&キルを小馬鹿にしていると、何処
からともなく聞こえて来たのはメタリカの名曲『エンター・サンドマン』。
そう、今夜も酔いどれ天使サンドマン登場の時間でっせ!。しかも今夜の
サンドマン、適度に酩酊されているようでして、試合そのものよりも、泡沫
トリオのセコンドに付いたエレクトラ嬢をリングに引き上げ、ミニ・スカート
をまくって黒のTバックを剥き出しにし、肉感的なヒップにスパンキングを
食らわすなどとお戯れに専念されたご様子(苦笑)。続いて缶ビールを持
ち出し、エレクトラ嬢の巨乳にブッ掛けるなどと、ある意味清々しいまでの
やりたい放題ですワ。最後も竹刀片手にハムリックを川津落としで沈め、
ドーイング&キルに合体技でのフィニッシュをお膳立てしております。
FKid Kash vs. Simon Diamond (w/Swinger)
“いつも問題を抱える男”サイモン・ダイアモンドが相方のスゥインガーを
帯同してリング・イン。さて注目の、今夜の『問題』は、となったのですが、
これが『ECWマットにおけるテクニカル・レスリング』。おやおや、今夜は
小難しいお題やな、なんて思っているとキッド・キャッシュが現れて試合
が開始されました。サイモンとキャッシュで『テクニカル・レスリング』とは
これ如何に、って感じなんやけど、とりあえずキャッシュが飛び付き旋回
DDT一発でサイモンを撃沈。ウーン、この際試合の内容は横に置いても
エエから、冒頭のトンチ問答の明確な答えが知りたかったな。
エ、今披露されたばかりの彼等の試合内容こそが答えなんでっか?。
そうか、やはりプロレスって芸事は奥深いものなんですなァ。ワシには全
く答えが分からないです。すんまへん、出直して来ますワ。
○さぁ、ネタ振りの時間です
ジョエル・ガートナーとサイラスのイザコザを起点に、スパイク・ダッドリ
ー、ジャスティン・クレディブル&ライノ、トミー・ドリーマー&ジェリー・リン
が順を追って姿を現し、リング周辺ではにわかに悪者コンビのジャステ
ィン&ライノ討伐の気運が高まります。
けどリンは体調万全でも、ドリーマーもスパイクも全身ボロボロ状態でし
て、とてもやないけどリンとのタッグ結成なんて無理。しかしドリーマー、
ここで少しも焦る事なく、今夜のメインのタッグ戦に『X』の投入を予告。
何やら『X』独特の仕草を真似て見せ、客席やジャスティン&ライノに対
して謎掛けをするなどとノリノリ。さてさて『X』の正体や如何に?!。
GECW World Heavyweight Championship :
Steve Corino (w/Jack Victory)
vs. C.W. Anderson (w/Cyrus)
5日前の11月5日に開催されたPPV『November To Remember 2000』
においてジャスティンを下して初めて世界王座に就いたコリーノ。今夜は
そのコリーノに対して、早くも防衛戦が義務付けられたみたいです。
で、その対戦相手ってのがCWアンダーソン。コリーノとアンダーソンは、
10月1日に開催されたPPV『Anarchy Rulz 2000』においてPPV『Novem
ber To Remember 2000』での王座挑戦権を奪い合ったって過去もあり、
表向きは因縁浅からぬ仲なんやけど、舞台裏では初めて王座に就き、自
身がこれまで公言して来た“オールド・スクールの王”としてのチャンピオ
ン像を表現するのに、一番ピタリと来る相手としてアンダーソンを選んだ
のやないやろか。試合はコリーノの絶品のパンチ攻撃と、アンダーソンの
醸し出す地味渋な雰囲気がマッチし、なかなかの好勝負に発展。
スゥインガーの介入で何度も『あわや』って場面を作りつつ、最後はキチ
ンとコリーノが王座を防衛。ウーン、シェイン・ダグラスとポール・Eによる
NWA組織の『完全否定』から始まったECWマットで、コリーノの手により
名実共に“オールド・スクール”が復権した瞬間、なんて書いたら大袈裟
過ぎるやろか。ま、当のシェイン・ダグラス自身、“オールド・スクールの
権化”みたいなところもあったから、ここは微妙なポイントなんやけどね。
【道頓堀次郎のボヤキの時間】
HJustin Credible (w/Francine) & Rhino
vs. Jerry Lynn (w/Tommy Dreamer) & Scott Hall
さてさて注目の『X』が絡む今夜のメインのタッグ戦。まぁ、先にレビュー
済の翌日11月11日の定期興行のレビューを読んでいただいた方なら、
『X』がスコット・ホールだとご存知でしょうな。ただし先のネタ振りの時間
でドリーマーがホールの物真似をしてホール登場を匂わせてみせてはい
たものの、実際ホールが会場に姿を見せた途端、客席は当然の大盛り
上がり。割れんばかりの『HOLY SHIT!』チャントでホールを歓迎するん
やけど、その気持ちも分かりまっせ。あのスコット・ホールがECWのドサ
に顔を出したんやモンね。で、注目の試合なんですが、リンとライノが露
払いに数ムーヴ展開した後、ホールとジャスティンがリング・イン。ここで
ホールはくわえていたトレード・マークの爪楊枝をジャスティンの顔目掛
けて投げ付け、格の違いをアピール。またジャスティンのセコンドに付い
たフランシーン嬢の姿を見つけ、試合を中断してフランシーン嬢との中傷
(プラス、多分エロ系のネタ)合戦を行うなどと、心底ご機嫌な様子。
よっしゃ、そろそろここらでプロレス本来の腕前も披露してや、ってワシが
身を乗り出したところ、なんとなんとDVD−Rがフリーズ状態となり、ここ
から先が全く再生不能となってしまいましたんや!!!。
おいおい、ここまで盛り上げておいて、この仕打ちはないんやないの。
DVD−Rがまだまだ不安定なメディアである事は承知しているつもりや。
また、最近『RF-VIDEO』から発売される諸作品にはデジタル映像特有の
ブロック・ノイズが顕著に現れる事もあって、彼等の仕事が『荒れている』
んやないか、なんて懸念していた事も確か。そやけど、『スコット・ホール
のデビュー戦』と銘打って発売したDVD−Rで、当のスコット・ホールの
試合が再生出来んとはホンマに洒落にならんデ。
こんな調子では、今後の『RF-VIDEO』との付き合い方も考えないとアカ
ンのやないかな。ま、海賊ビデオ屋に過剰な期待をするワシも悪いんや
けどな。それにしても今回は泣かされたワ...。 |
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