では収録内容の詳細を

このDVDはリージョン『1』なので注意して下さい!

THE GRAETEST WRESTLING STARS
OF THE '80 (Disc-1)
(DVD3枚組:合計約8時間30分収録)
 さてさてお立会い。このDVD(3枚組:合計約8時間半収録)は今やアメ
・プロの映像権利の大半を手中に収めるWWEが編集したタイトルで、19
80年代に大活躍したスーパー・スターズの雄姿にスポット・ライトを当てた
企画ものなんや。あ、二十年以上も前の過去の人達の映像集やろ、って
簡単に切って捨ててはアカンよ。DVDって銀板の中にギチギチに収録され
たスーパー・スターズの名前をズラッと挙げてみると、現在のWWEの定期
放送である『RAW』や『SmackDown』でしょっちゅう見掛ける方々ばかり
やと気付かれるはず。しかもいい加減動きのトロくなった現在の彼等なの
に、何故か会場に姿を現すだけで客席は一気に盛り上がりますやんか。
で、「どうやらこの人達ってホントはスゴいみたいや」なんて思った途端、
ただのオッサンやお爺さんから、何やら後光さえ射しているようで(苦笑)。
さぁ、ではこのDVDをテキストに、ワシと一緒に合計15人のスーパー・ス
ターズの当時の活躍の程を振り返ってみましょうか。

★★DISC−1★★
  
 ご存知、ジーン・オカーランドさんをホストに、ここでは合計1時間3分の
時間を割いて下記5名のレスラーの活躍振りを紹介。惜しくも亡くなったジ
ャンクヤード・ドッグ(以下はJYDと表記)以外の4名は元気な姿(?)で当
時を振り返り、彼等とリング上での抗争ネタや実生活上で親交のあった
人達が簡単なコメントを寄せて華を添えるって構成。ただしこれは英語の
ヒアリングに難のある方にはチト不向き。ワシみたいにモニター画面の前
で、「こいつら、一体何を喋っているんやろ」なんて悶々とされるのが嫌な
らば、和訳の付いた高価な日本版DVD(これを書いている時点では、発
売されるのか否かは不明や)を待っていただくのが賢明かもね。

@Bobby "The Brain" Heenan
  重厚長大なDVDの冒頭を飾るのはボビー・“ザ・ブレイン”・ヒーナンさ
 ん。レスラーとしては正直大成せず、スーパー・スターズを上手にマネー
 ジメントする事で、スーパー・スターズや当のヒーナン自身がオーバーし
 たんやね。ある意味、アメ・プロって表現フィールドだからこそステータス
 を築けたんやろし、そんなヒーナンさんをあえてDVDの冒頭に配するD
 VD編集者のセンスも素敵。あ、AWA圏でニック・ボックウィンクルをマネ
 ージメントしている姿も当然収録されているんやけど、今後AWAをテー
 マに新たなDVDも出して欲しいな。
 それとヒーナンさんと、イタチ(weasel)との関連についても触れられて
 いるみたい(例によってキチンと聞き取れなかったのが残念や)。
AJunkyard Dog
  白人至上主義の米国で、中産階級白人の娯楽としてのアメ・プロって
 世界に黒人(有色人種)が参入するとどうなるか、って典型だと書いたら
 ダメですやろか。けど、モニター画面の中で道化を演ずるJYDを観てい
 てそう感じたからなァ。ただJYDら先駆者達の存在があったからこそ、世
 紀末に大爆発するロック様ブームもあった(当然ロック様の才能と努力も
 あったんやけど)訳で...。あ、少しだけですがJYDがECWの定期興
 行である1998年5月3日開催の『WRESTLEPALOOZA 1998』にゲスト
 として招かれた映像も収録されておりました。この日はJYDの他に、ディ
 ック・スレーター、マスクド・スーパースター、ボブ・アームストロングもゲ
 ストとして招かれておりまして、興味がおありでしたら既に当HPにアップ
 済のレビューも参照して下さいな。尚、JYDは『WRESTLEPALOOZA 19
 98』出演直後の1998年6月2日、交通事故で亡くなられております。
BSgt. Slaughter
  現在のWWEの定期放送でも、米国が他国から馬鹿にされたりナメら
 れたりする度、米国の威信を取り戻せと控え室から現れ出て、しかもか
 なりの高確率で相手から返り討ちに遭い、結果現役のスーパー・スター
 ズの奮起を促すって役どころを演じているスローター軍曹のコーナー。
 ここではアイアン・シークとの遺恨が中心に述べられておりまして、しか
 もシークとの血まみれの抗争の末、スローター軍曹が米国の当時の最
 大の脅威であったイラン国へと寝返るってオマケまで付いて...。
CGreg "The Hammer" Valentine
  グレッグは“妖鬼”ジョニー・バレンタインの息子さんで、冒頭親父さん
 がリック・フレアーらと搭乗したセスナ機が事故に遭った事をサラリと回
 顧。親父さんはこの事故(1974年10月4日発生)で現役を退いたもの
 の、グレッグはフレアーと組んだり戦ったりしながらそこそこ大成(←変
 な言い回しやな)。ここでは特典映像として収録されたパイパーとの犬
 の首輪戦や、同じく特典映像として収録されたサンタナとのIC王座戦、
 惜しくも特典映像とはならなかった英国犬組(ダイナマイト・キッド&デイ
 ビー・ボーイ・スミス)などの各抗争ネタを振り返っております。
  あ、グレッグのニック・ネームである“ザ・ハンマー”とは、彼が十八番と
 していたエルボー・ドロップから名付けられたものですワ。
D"Rowdy" Roddy Piper
  DISC−1の最後を締め括るに相応しい、ロディ・パイパーのコーナー。
 スコットランドの民族衣装とバグパイプによるテーマ曲(ホンマにスコット
 ランドからの移民だそうで)が有名ですが、ワシはこの人の醸し出す何
 とも言えないアル中のサイコ系キャラ(実像?)が大好きなんや。
 ここでは多分に虚実入り乱れているであろうフレアーとの交友関係を振
 り返って(当然フレアーの回答も収録)おりますが、モニター画面の向こ
 うからパイパーの吐き出す酒臭い息がプンプンと臭って来そうで、喋っ
 ている内容は全く聞き取れずとも、彼の表情を見ているだけで道頓堀
 次郎としては惚れ惚れしてしまいました(アホやね)。あ、さわりだけ収録
 のバレンタイン相手の犬の首輪戦は特典映像でキチンと完全収録され
 ているので安心してや。
 それと、ホーガンとの抗争は、ミスター・Tやポール・オンドーフを巻き込
 んで第1回『Wrestlemania』へと雪崩れ込んで行くんや。
 また現在『RAW』ではクリス・ジェリコが、『SmackDown』ではカリート
 ・カリビアン・クールが受け持っている、毎回必ずトラブルが発生する座
 談会。これの元ネタはこのパイパーによる『パイパーズ・ピット』。
 ジミー・“スーパーフライ”・スヌーカーら、多数のレスラー達が餌食となっ
 ておりまして、ここにもフラッシュ・バック形式で収録されとります。

【特典映像】
@Greg Valentine vs. Roddy Piper
 NWA United States Championship Dog Collar Match
 Starrcade 11/24/83  
  って事で本編でも触れられていたパイパーとバレンタインによる犬の
 首輪戦の完全収録版。まずは両者の首に巻き付けられた首輪を繋ぐ
 太いチェーンでパイパーがバレンタインをシバくのですが、これが目測
 を誤ったか(笑)、ホンマにバレンタインの身体をモロに直撃。
 多分この試合に至るまでに両者の間には積もりに積もった遺恨ネタが
 あったのでしょうが、この不測の事態?でリング上は俄然熱気充満や。
 チェーンによるエゲつない攻防の末に両者とも流血となり、元々はボク
 サー志向であったらしいパイパーなどは、鉄拳の雨をバレンタインへと
 降らせますんや。結局チェーンを使ったパイパーのフォールによってバ
 レンタインが敗退となるんやけど、試合決着後の怒りに燃えるバレンタ
 インの大逆襲を含め、もし両者が控え室に帰るなり、「今日の試合は気
 合が入ったよなァ。あれだけ真実味のある攻防やったから、お客はみん
 なワシらが真剣に憎しみあっていると思ったやろ。満足満足。どや、これ
 から一杯呑みに行こうか」なんて会話しているのやったら、ワシはアンタ
 ら2人の芸心にホンマに脱帽ですワ。
ASgt. Slaughter vs. Iron Shiek
 Madison Square Garden 5/21/84
  イラン国のテヘラン出身と紹介されたアイアン・シークと、赤白青の星
 条旗カラーであしらえた軍服をコスチュームとするスローター軍曹の一
 騎打ち。ま、冷静に見るなら84年1月23日に行われたホーガン対シ
 ークの一騎打ちの焼き直しとなるんやけど、それでも当時の米国の最
 大の脅威であったアラブの人間(役柄上で、ね)が相手やと盛り上がる
 のが不思議と言えば不思議(笑)。
 さてさて試合なんやけど、定番通りシークがド汚く攻め、スローター軍曹
 は防戦一方のヘロヘロ状態。で、ホーガンならここらでそろそろ『ハルク
 ・アップ』の時間なんやけど、悲しいかなスローター軍曹はホーガンでは
 おまへん。なので怒りのクローズ・ラインをシークにブチ込むのが精一杯
 の反撃ですワ。最後は両者共レフリーに狼藉を行った事を咎められての
 喧嘩両成敗裁定で、物語は明日以降へと続きますって寸法。
BGreg Valentine vs. Tito Santana
 WWF Intercontinental Championship Lumberjack Match
 Madison Square Garden 3/17/85
  ヘビーとヒールの役柄変更が多いWWF(当時)の中で、絶対的なベ
 ビーのサンタナが、ランバー・ジャック戦にてバレンタインの保持するIC
 王座へ挑戦。バレンタインの脇を名優ジミー・ハートが固め、豪華絢爛な
 ランバー・ジャッカー達をリングの四方に配置し、舞台設定については
 万事手抜かりなしでいよいよゴングとなりました。
 さて、序盤はサンタナのペースで進んだ試合なんやけど、徐々にバレン
 タインのペースへと流れが移り、最後はバレンタイン側のランバー・ジャ
 ッカーであるビッグ・ジョン・スタッドの介入もあってバレンタインが王座を
 余裕で防衛。ただ「楽勝、楽勝」なんて表情で引き揚げてはお客様に対
 して失礼極まりおませんやんか。ここらはモニター画面の中のバレンタ
 インも先刻承知でして、「いゃー、危なかった。次は負けるかもな」なんて
 表情作りに精を出しておりますワ(笑)。
CJunkyard Dog vs. Randy Savage
 Wrestling Classic Tournament Finals
 Wrestling Classic 11/7/85
  度を越したオーバー・バンプを何度も繰り返す“マッチョ・マン”が少々
 鬱陶しい本試合。加えてJYD(ジャンクヤード・ドッグ)も何処がそんな
 に米国の皆さんのハートを掴んでいるのか、ワシにはサッパリ分かりま
 せんでしたワ。あ、最後はJYDにショルダー・スルーでリング下へと投
 げ捨てられた“マッチョ・マン”がカウント10以内にリング復帰出来ずに
 リング・アウト負け。ウーン、なぜこの試合が収録されたのやろか。
DUltimate Warrior vs. Bobby Heenan
 Weasel Suit Match
 Madison Square Garden 6/25/88
  バグって同じ動作しか出来なくなったブリキの人形のようなウォリアー
 (←ファンの方、ゴメンね)と、セコな凶器攻撃が泣かせるヒーナンさん
 との一騎打ち。試合はヒーナンさんがウォリアーのスリーパーで締め落
 とされ、イタチの着ぐるみを無理やり着せられて満場の笑い者にされる
 ってオチで幕となりましたんや。で、ワシは思うんやけど、『天はニ物を与
 えず』ってのはホンマやね。もしウォリアーの肉体と、ヒーナンさんの頭
 脳が1人の人間に宿っていたのなら、大袈裟やなくってアメ・プロの歴
 史も変わっていたやろから...。エ、ウォリアーの頭脳とヒーナンさんの
 肉体の場合でっか?。それはそれでそこそこ笑えますやろ(苦笑)。
EJunkyard Dog performing "Grab Them Cakes"
 at the 1986 Slammy Awards
  ファンキーなディスコ・ソングである"Grab Them Cakes"をJYDがバン
 ドをバックに熱唱(口パクっぽいけど)。あ、"Grab Them Cakes"ですが、
 一度聞けばサビのところは頭から離れませんが、二度と聞きたいとも
 思わないであろう、ちょっと困った曲でしたワ。
FSgt. Slaughter story about going to
 Verne Gagne's Training Camp
  スローター軍曹、バーン・ガニアのトレーニング・キャンプでの思い出を
 語っております。
GSgt. Slaughter story about meeting President Reagan
  スローター軍曹、極右大統領であるレーガンと会った事を振り返ってお
 ります。ただ、ここは当時の写真なり画像なりも収録して欲しかったな。
HPiper's Pit - Haiti Kid
 Tuesday Night Titans 3/7/86
  毎回トラブルが巻き起こるパイパーズ・ピットですが、今夜は黒人ミゼ
 ット・レスラーのハイチ・キッドを、当時のホーガンの相方であり、パイパ
 ーからすると抗争相手でもあったミスター・Tに見立ててやりたい放題の
 暴行三昧。“カウ・ボーイ”・ボブ・オートン(表情を変えず突っ立っている
 のが不気味)にキッドを押さえ付けさせて、ハサミでキッドの頭髪をジョキ
 ジョキ...。日本でだったら、地上波では絶対に放送出来ないであろう
 苛めネタでした。 
IValentine Back Rub
 Tuesday Night Titans 7/17/86
  バレンタイン、ちょっとくだびれ気味の水着姿のオンナ(嫁?、彼女?)
 に身体にオイルを塗らせながらビンス相手にインタビュー。当然誰か当
 時の抗争相手が乱入して来るものやと推測しておりましたが、これは
 空振りで。となると、語り中心の映像となって、ヒアリングの苦手なワシ
 にはお手上げ状態や...。
JBobby Heenan Show with Guest Jameson Winger
 Prime Time 7/10/89
  ヒーナンさんが暑苦しく脂っこい笑顔で迫り来るトーク・ショー。ただ、ゲ
 ストである“Jameson Winger”なる人の正体がワシには分からず...。
 英語が聞き取れて、“Jameson Winger”なる人をご存知なら楽しめるの
 でしょうが、これまたワシにはお手上げ状態でした。

 ※私どものHPによく遊びに来ていただいている『キングコングニーさん』
  から以下の情報をいただきました(感謝)。
 【Jameson Winger】
  当時、USAネットワークの二時間枠を確保したヴィンスは、レスリング
 を90分、残り30分をトークショーにという思惑があり、番組のホストにヒ
 ーナンを抜擢。三人のおデブ姉妹は、地元NYのファンで常連客、興行の
 際はいつもフロント・ロウ。何故かヴィンスのお気に入りだったため、素人
 にもかかわらずショーに起用。で、ウィンガー氏は地元NYの俳優で単に
 番組用のキャラクターだそうです。結局、TV局との意見の相違で僅か四
 回で打ち切り、ヒーナン曰く『観客がいない、無反応の中でやるのが難し
 かった。』とのこと。
 【Weasel】
  この件に関しては、自伝/シュートインタビューとも一切触れられてい
 ないので、『広義の意味で呼び出したら、たまたまヒットした』ということだ
 と思われます。今回収録のUウォリアー戦に関しても、全くコメントがあり
 ません…というか超合金戦士自体を認めていません(笑)。
 蛇足ですが、シュートインタビューに収録されている若き日の【ボビー“ザ
 ・プリティボーイ”ヒーナン】の映像の方が、氏の魅力を物語っております。

【やっぱりあった、隠しトラック!】
@ミッド・アトランティック時代のパイパーのプロモ(画質に難あり)
 メニュー画面でパイパーを選択し、右矢印を数回押すと再生可能。
Aパイパー、ダスティ・ローデスの悪口?を語る
 エクストラ画面でハイチ・キッド(上記H)を選択し、左矢印を数回押す
 と再生可能。

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